守備的MFがいなくなったリバプール
イングランド・プレミアリーグのリバプールは18日、日本代表主将のMF遠藤航(30)をシュツットガルトから獲得したと発表した。背番号は3。英メディアによると契約期間は4年で、移籍金は1900万ユーロ(約30億円)だ。
この電撃的なシンデレラストーリーには、リバプールの台所事情が深く関係している。リバプールは今季、キャプテンのヘンダーソンをはじめ、ミルナーやファビーニョ、チェンバレン、ケイタと5人ものMFが退団した。守備的な仕事をするMFがいなくなったのだ。
そこでブライトンから21歳のエクアドル代表MFモイセス・カイセドを、またサウサンプトンからは19歳のベルギー代表MFロメオ・ラビアの獲得を狙った。だがクラブ間合意には至ったものの、どちらもチェルシーに「強奪」された。
その結果、8月13日にチェルシーの本拠地で行われたプレミアリーグの開幕戦で、リバプールは今夏ブライトンから獲った攻撃的なアルゼンチン代表MFマカリテルをアンカーに置く始末だ。
加えてインサイドハーフには、本来3トップの1枚であるオランダ代表FWガクポを起用していた。中盤の守備的な人材が決定的に不足している。そこで遠藤にお鉢が回ってきたわけだ。
遠藤は球際の競り合いで勝つ「デュエル王」だ
遠藤はまさに、リバプールのユルゲン・クロップ監督が欲するプレイスタイルそのものだ。彼らの決断は正解だろう。
遠藤は2019年にシュトゥットガルトへ加入するや、2年目、3年目に2シーズン連続でブンデスリーガの「デュエル王」になっている。昨季は1位は取れなかったが、それでも全選手で唯一、3年連続のデュエル勝利数400以上をマークしている。
彼が昨シーズンに記録したパス成功数は1164本、アタッキングサードにおけるパス成功数は302回にものぼる。しかも過去3年で、ミドルゾーンにおいて400回以上のボール奪取を行っているのだ。
これらのスタッツはアンカーとして申し分ないだろう。しかも日本代表でもキャプテンをこなす。メンタルが強い。日本代表でもシュトゥットガルトにおいても、チームの精神的支柱である。
そのプレイスタイルは天性の狩人だ。
中盤の低い位置でディフェンスを監視し、守備のバランスを取る。また敵のパスカットを行う。特にボールの競り合いにおける球際の厳しさが際立つ。球際で深く踏み込みボールを狩る。マイボールにして攻撃に変える。その起点になるパスや、つなぎのパス出しにも優れている。
キャプテンシーと献身性にあふれるファイタータイプであり、プレミアリーグ特有の急峻なテンポやトランジション(攻守の切り替え)の速さにも対応できる。そんな遠藤がリバプールに入れば……想像しただけで今季のプレミアリーグはおもしろくなりそうだ。
イングランド・プレミアリーグのリバプールは18日、日本代表主将のMF遠藤航(30)をシュツットガルトから獲得したと発表した。背番号は3。英メディアによると契約期間は4年で、移籍金は1900万ユーロ(約30億円)だ。
この電撃的なシンデレラストーリーには、リバプールの台所事情が深く関係している。リバプールは今季、キャプテンのヘンダーソンをはじめ、ミルナーやファビーニョ、チェンバレン、ケイタと5人ものMFが退団した。守備的な仕事をするMFがいなくなったのだ。
そこでブライトンから21歳のエクアドル代表MFモイセス・カイセドを、またサウサンプトンからは19歳のベルギー代表MFロメオ・ラビアの獲得を狙った。だがクラブ間合意には至ったものの、どちらもチェルシーに「強奪」された。
その結果、8月13日にチェルシーの本拠地で行われたプレミアリーグの開幕戦で、リバプールは今夏ブライトンから獲った攻撃的なアルゼンチン代表MFマカリテルをアンカーに置く始末だ。
加えてインサイドハーフには、本来3トップの1枚であるオランダ代表FWガクポを起用していた。中盤の守備的な人材が決定的に不足している。そこで遠藤にお鉢が回ってきたわけだ。
遠藤は球際の競り合いで勝つ「デュエル王」だ
遠藤はまさに、リバプールのユルゲン・クロップ監督が欲するプレイスタイルそのものだ。彼らの決断は正解だろう。
遠藤は2019年にシュトゥットガルトへ加入するや、2年目、3年目に2シーズン連続でブンデスリーガの「デュエル王」になっている。昨季は1位は取れなかったが、それでも全選手で唯一、3年連続のデュエル勝利数400以上をマークしている。
彼が昨シーズンに記録したパス成功数は1164本、アタッキングサードにおけるパス成功数は302回にものぼる。しかも過去3年で、ミドルゾーンにおいて400回以上のボール奪取を行っているのだ。
これらのスタッツはアンカーとして申し分ないだろう。しかも日本代表でもキャプテンをこなす。メンタルが強い。日本代表でもシュトゥットガルトにおいても、チームの精神的支柱である。
そのプレイスタイルは天性の狩人だ。
中盤の低い位置でディフェンスを監視し、守備のバランスを取る。また敵のパスカットを行う。特にボールの競り合いにおける球際の厳しさが際立つ。球際で深く踏み込みボールを狩る。マイボールにして攻撃に変える。その起点になるパスや、つなぎのパス出しにも優れている。
キャプテンシーと献身性にあふれるファイタータイプであり、プレミアリーグ特有の急峻なテンポやトランジション(攻守の切り替え)の速さにも対応できる。そんな遠藤がリバプールに入れば……想像しただけで今季のプレミアリーグはおもしろくなりそうだ。