スウェーデンがポゼッションで圧倒する
オーストラリアとニュージーランドで共催されている「女子ワールドカップ2023」は19日、3位決定戦を行った。熱戦の末、スウェーデン女子代表が2点を取って競り勝った。点差ほどの差はなかった。これでスウェーデンは女子W杯最多4度の3位に輝いた。オーストラリア女子代表は負けはしたが、過去最高の4位を手にした。
前半のスウェーデンはポゼッションで圧倒し、オーストラリアを押し込んだ。オーストラリアはカウンター狙いだったが、ボールを相手に持たせすぎた。前半はPKで失点し、後半には逆にカウンターから攻められゴールを奪われた。だがスタッツほど差のない、つばぜり合いが続いた一戦だった。
ネットの書き込みで誰かが「女子サッカーはコートを狭くしてやった方がいい」などと書いていたが、冗談じゃない。それは「小さいサッカー」をする日本の場合だ。この2チームにはまったく当てはまらない。
彼女たちは一発のサイドチェンジで逆サイドまでボールを運ぶし、最終ラインからロングボールを入れれば余裕で最前線まで到達する。ダイナミックでスケールがビッグな大きい展開をするサッカーだ。
PKとカウンターでスウェーデンが2発
スウェーデンのフォーメーションは4-2-3-1だ。守備時4-4-2に変化する。対するオーストラリアのフォーメーションは4-4-2。オーストラリアは本来4-2-4の形でビルドアップするが、引き気味だった本ゲームではあまりこの形は見せなかった。
均衡が崩れたのは26分だった。オーストラリアのペナルティエリア内に入り込んだスティーナ・ブラックステニウスが、クレア・ハントと交錯し足のかかとを踏まれて転倒する。
これでスウェーデンにPKが与えられ、キッカーのフリドリーナ・ロルフォがゴール右スミに決めてスウェーデンが先制した。
前半はスウェーデンがボールを保持して圧倒的に押し込んだ。だがオーストラリアもカウンターから徐々に反撃する。ボール保持率の差ほどの力の違いはない。
そして後半に入り62分だった。スウェーデンが鮮やかなカウンター攻撃を見せる。
抜け出したブラックステニウスがペナルティエリア左からマイナスに折り返し、受けたアスラニがボックス手前から右足で鮮やかな一発をゴール右スミに叩き込んで2—0とした。そして試合終了だ。
スウェーデンは対戦相手をよく研究していた
スウェーデンはラウンド16・アメリカ戦でのアバウトなハイボールの放り込みが頭に焼き付いてあまりいい印象がなかったが、やっぱり強い。
彼女たちは対戦相手をよく研究し、決勝トーナメントに入ってからはアメリカ戦、日本戦、スペイン戦、3決のオーストラリア戦と、まったく違う戦術で戦った。まるでカメレオンのようなチームだった。
うらやましい高い身長と鋼のようなフィジカルで、守備に回ると当たりも強く球際で競る。最終ラインからグラウンダーのボールでていねいにビルドアップするスタイルと、ロングボールを使ってのダイレクト攻撃を見事に使い分けた。バランスの取れたいいチームだ。
対するオーストラリアもすばらしいフィジカルで、男子のような大きい展開をする。長い距離でも、平気で強くて速いインサイドキックのボールを通すのには驚いた。すごいボールスピードだった。
彼女たちは日本と同じアジア枠だ。2枠をかけたパリ五輪予選では、おそらく来年2月の最終予選で日本と当たる可能性が高い。今から楽しみだ。
オーストラリアとニュージーランドで共催されている「女子ワールドカップ2023」は19日、3位決定戦を行った。熱戦の末、スウェーデン女子代表が2点を取って競り勝った。点差ほどの差はなかった。これでスウェーデンは女子W杯最多4度の3位に輝いた。オーストラリア女子代表は負けはしたが、過去最高の4位を手にした。
前半のスウェーデンはポゼッションで圧倒し、オーストラリアを押し込んだ。オーストラリアはカウンター狙いだったが、ボールを相手に持たせすぎた。前半はPKで失点し、後半には逆にカウンターから攻められゴールを奪われた。だがスタッツほど差のない、つばぜり合いが続いた一戦だった。
ネットの書き込みで誰かが「女子サッカーはコートを狭くしてやった方がいい」などと書いていたが、冗談じゃない。それは「小さいサッカー」をする日本の場合だ。この2チームにはまったく当てはまらない。
彼女たちは一発のサイドチェンジで逆サイドまでボールを運ぶし、最終ラインからロングボールを入れれば余裕で最前線まで到達する。ダイナミックでスケールがビッグな大きい展開をするサッカーだ。
PKとカウンターでスウェーデンが2発
スウェーデンのフォーメーションは4-2-3-1だ。守備時4-4-2に変化する。対するオーストラリアのフォーメーションは4-4-2。オーストラリアは本来4-2-4の形でビルドアップするが、引き気味だった本ゲームではあまりこの形は見せなかった。
均衡が崩れたのは26分だった。オーストラリアのペナルティエリア内に入り込んだスティーナ・ブラックステニウスが、クレア・ハントと交錯し足のかかとを踏まれて転倒する。
これでスウェーデンにPKが与えられ、キッカーのフリドリーナ・ロルフォがゴール右スミに決めてスウェーデンが先制した。
前半はスウェーデンがボールを保持して圧倒的に押し込んだ。だがオーストラリアもカウンターから徐々に反撃する。ボール保持率の差ほどの力の違いはない。
そして後半に入り62分だった。スウェーデンが鮮やかなカウンター攻撃を見せる。
抜け出したブラックステニウスがペナルティエリア左からマイナスに折り返し、受けたアスラニがボックス手前から右足で鮮やかな一発をゴール右スミに叩き込んで2—0とした。そして試合終了だ。
スウェーデンは対戦相手をよく研究していた
スウェーデンはラウンド16・アメリカ戦でのアバウトなハイボールの放り込みが頭に焼き付いてあまりいい印象がなかったが、やっぱり強い。
彼女たちは対戦相手をよく研究し、決勝トーナメントに入ってからはアメリカ戦、日本戦、スペイン戦、3決のオーストラリア戦と、まったく違う戦術で戦った。まるでカメレオンのようなチームだった。
うらやましい高い身長と鋼のようなフィジカルで、守備に回ると当たりも強く球際で競る。最終ラインからグラウンダーのボールでていねいにビルドアップするスタイルと、ロングボールを使ってのダイレクト攻撃を見事に使い分けた。バランスの取れたいいチームだ。
対するオーストラリアもすばらしいフィジカルで、男子のような大きい展開をする。長い距離でも、平気で強くて速いインサイドキックのボールを通すのには驚いた。すごいボールスピードだった。
彼女たちは日本と同じアジア枠だ。2枠をかけたパリ五輪予選では、おそらく来年2月の最終予選で日本と当たる可能性が高い。今から楽しみだ。