相手はスタメンも陣形も予想がつかない
さあ、グループリーグ突破を決める一戦だ。だが相手はすでに敗退が決定しているポーランド。それだけにスタメンを一新したりフォーメーションを変えてくる可能性があり、予習が効かない。そのため試合の立ち上がり10分、15分は相手の出方を見て、日本はその場のアドリブでうまく対応する必要がある。
ポーランドにとっては消化試合だ。ゆえにモチベーションが落ちているかもしれない。だが反面、スタメンを控え組にがらりと変えてきたりすれば、逆に試合に出ておらずやる気マンマンな面々を相手にすることになる。従来のレギュラー組で来るとしても、国の威信をかけ死力を尽くしてくるかも知れず、彼らのモチベーションの高低は読めない。
結果、日本は事前の仕込みのない「素のまま」の力で挑むことになり、地力が試される。その状態でいったいどんな試合経過をたどり、どんな結果が出るのか? 非常に興味深い。
ただしポーランドは基本的にはヨーロッパの良くも悪くも「標準的」なスタイルであり、日本にとってはやりやすいだろう。
日本のやり方は変わらない
一方、日本のオーガナイズの骨格は変わらない。
おそらくフォーメーションはセネガル戦と同じ4-2-3-1だ。そして相手のビルドアップの局面では、ワントップの大迫とトップ下の香川が中間ポジションを取り、ボールを保持する相手CBに2人で前からプレッシングを行う。
これで中へのパスコースを消し、相手ボールを狭いサイドに呼び込む。あとは同サイドのSBとSH、ボランチが挟み込んで前からハメる。
一方、日本のビルドアップの場面では、ボランチの1枚がディフェンスラインに落ち、3バックを形成して両SBを高く張り出させる。これで相手が2トップでプレスをかけてきても、日本は1枚余って対応できる。
GK川島と原口、長谷部を休ませるか?
さて日本のスタメンに関してはどうだろうか? 基本はセネガル戦のメンバーだが、変更があるとすれば運動量の多い右SHの原口を休ませ、アグレッシブでスピードのある武藤に変える一策か?
また長谷部の疲労も心配されるが、休ませるとしても山口蛍は不振でパスミスが怖い。では今やチームのタクトを振っている柴崎の相方は誰になるのか?
ボランチの2人は守備型(バランサー)と攻撃型の選手を組み合わせるのがパターン化しているが、ここは若い大島を推したい。彼が今大会に出場しないのでは日本の損失だ(決勝トーナメントのための隠し球になるかもしれないが)。若い柴崎と大島のコンビには、急所を突く鋭い縦パスをズバズバ刺し込んでほしい。
あとはミスが目立つGK川島を中村航輔に変える方法もある。いきなり若手を使うのはリスキーだという声もあるが、私は得られるメリットのほうが大きいと考える。ただしメンバー選びがベテラン重視で保守的な西野監督はおそらく川島で行くのだろう。
日本のサッカースタイルが確立する日
いずれにしても歴史を作る一戦である。
今大会の日本が魅せているサッカーは、だれかに押しつけられたスタイルじゃない。彼らが「自分の頭」で考えたサッカーだ。
そう。今日は、本当の意味で「自分たちのサッカー」で世界を取る日だ。
2014年ブラジルW杯版「自分たちのサッカー」とは明らかにちがう。確かに旧来通りグラウンダーのショートパスは織り交ぜながらも、フィールドを斜めに横切るダイアゴナルなサイドチェンジあり、ライン裏を狙う長いスルーパスあり。柴崎を中心に、ピッチを広く使ったワイドな展開をする新機軸が形になりつつある。速攻と遅攻のブレンド化も結実してきた。攻撃的なサッカーだ。
おそらく今回の戦い方が「日本のサッカースタイル」として確立され、今後、定着して行くのだろう。その意味でも歴史的な日だ。
さあ、スッキリ勝って決勝トーナメント行きを決めよう。
そこが彼らにふさわしい世界の舞台だ。
さあ、グループリーグ突破を決める一戦だ。だが相手はすでに敗退が決定しているポーランド。それだけにスタメンを一新したりフォーメーションを変えてくる可能性があり、予習が効かない。そのため試合の立ち上がり10分、15分は相手の出方を見て、日本はその場のアドリブでうまく対応する必要がある。
ポーランドにとっては消化試合だ。ゆえにモチベーションが落ちているかもしれない。だが反面、スタメンを控え組にがらりと変えてきたりすれば、逆に試合に出ておらずやる気マンマンな面々を相手にすることになる。従来のレギュラー組で来るとしても、国の威信をかけ死力を尽くしてくるかも知れず、彼らのモチベーションの高低は読めない。
結果、日本は事前の仕込みのない「素のまま」の力で挑むことになり、地力が試される。その状態でいったいどんな試合経過をたどり、どんな結果が出るのか? 非常に興味深い。
ただしポーランドは基本的にはヨーロッパの良くも悪くも「標準的」なスタイルであり、日本にとってはやりやすいだろう。
日本のやり方は変わらない
一方、日本のオーガナイズの骨格は変わらない。
おそらくフォーメーションはセネガル戦と同じ4-2-3-1だ。そして相手のビルドアップの局面では、ワントップの大迫とトップ下の香川が中間ポジションを取り、ボールを保持する相手CBに2人で前からプレッシングを行う。
これで中へのパスコースを消し、相手ボールを狭いサイドに呼び込む。あとは同サイドのSBとSH、ボランチが挟み込んで前からハメる。
一方、日本のビルドアップの場面では、ボランチの1枚がディフェンスラインに落ち、3バックを形成して両SBを高く張り出させる。これで相手が2トップでプレスをかけてきても、日本は1枚余って対応できる。
GK川島と原口、長谷部を休ませるか?
さて日本のスタメンに関してはどうだろうか? 基本はセネガル戦のメンバーだが、変更があるとすれば運動量の多い右SHの原口を休ませ、アグレッシブでスピードのある武藤に変える一策か?
また長谷部の疲労も心配されるが、休ませるとしても山口蛍は不振でパスミスが怖い。では今やチームのタクトを振っている柴崎の相方は誰になるのか?
ボランチの2人は守備型(バランサー)と攻撃型の選手を組み合わせるのがパターン化しているが、ここは若い大島を推したい。彼が今大会に出場しないのでは日本の損失だ(決勝トーナメントのための隠し球になるかもしれないが)。若い柴崎と大島のコンビには、急所を突く鋭い縦パスをズバズバ刺し込んでほしい。
あとはミスが目立つGK川島を中村航輔に変える方法もある。いきなり若手を使うのはリスキーだという声もあるが、私は得られるメリットのほうが大きいと考える。ただしメンバー選びがベテラン重視で保守的な西野監督はおそらく川島で行くのだろう。
日本のサッカースタイルが確立する日
いずれにしても歴史を作る一戦である。
今大会の日本が魅せているサッカーは、だれかに押しつけられたスタイルじゃない。彼らが「自分の頭」で考えたサッカーだ。
そう。今日は、本当の意味で「自分たちのサッカー」で世界を取る日だ。
2014年ブラジルW杯版「自分たちのサッカー」とは明らかにちがう。確かに旧来通りグラウンダーのショートパスは織り交ぜながらも、フィールドを斜めに横切るダイアゴナルなサイドチェンジあり、ライン裏を狙う長いスルーパスあり。柴崎を中心に、ピッチを広く使ったワイドな展開をする新機軸が形になりつつある。速攻と遅攻のブレンド化も結実してきた。攻撃的なサッカーだ。
おそらく今回の戦い方が「日本のサッカースタイル」として確立され、今後、定着して行くのだろう。その意味でも歴史的な日だ。
さあ、スッキリ勝って決勝トーナメント行きを決めよう。
そこが彼らにふさわしい世界の舞台だ。