すちゃらかな日常 松岡美樹

サッカーとネット、音楽、社会問題をすちゃらかな視点で見ます。

【直近の国政展望】究極の選択ーード緊縮の野田政権より「弱い石破」の方がまだマシか?

2024-11-15 11:05:24 | 政治経済
政権交代が起こり得ない地獄絵図

 今日はいま現在の話じゃなく、衆院選当時に考えたことを話そう。まあ状況的には、いまとそう変わってないだろう。

 まずどの政党が政権を取るのがいいか? だ。これは立憲民主党の野田政権ができるのが最悪だろう。

 理由は彼は財務省の奴隷であり、ゆえにド緊縮だから。それならまだ自民の石破政権が続き、現状の自民が弱っちく、与野党が均衡した実に危ういパワーバランスが保たれたまま、石破が好き勝手できない状態で今の石破政権がもうこの先、半永久的にだらだら続く方がマシだ。

 そうすればこの先、野党も少しは力をつけてくるだろう。政権交代の可能性も見えてくるかもしれない。

 例えば絶対多数を持ったあの地獄の安倍政権時のように、とんでもないシロモノが次々に閣議決定だけで成立する、この世のものとは思えない展開になるより石破の方がいい。

 なんせ自公政権は多数を取ると、憲法解釈さえ「閣議決定一発」でやっちゃうんだから。

 どうせ自民はアタマが誰になろうが「悪」なんだから、それならまだ力が弱い石破の方がマシだ。

 まあ万一、大きな政権再編が起こればわからないが……現状では自民、立民以外に政権が取れるだけの「頭数」のある政党がない。ゆえに現状のような究極の排他法での政権選択しかできない。

 まったく日本人はどこまで不幸なんだろう?

 その中で(とても「積極財政」とまでは言えないものの)衆院選では国民民主党が伸びてキャスティングボートを握った。で、今後どうするのかな? と、まあ注目はしていた。

消費減税から「103万の壁」一点張りへの風見鶏ぶり

 ところが案の定、思った通りこの党は動きが極めて怪しい。おそらく玉木雄一郎代表の「うそつき風見鶏キャラ」のせいだ。

 それを説明するため、少し時間を巻き戻そう。

 さて衆院選が始まる前だ。

 国民民主党は経済政策として、(1)時限的な消費税の5%減税、(2)「基礎控除の壁」を103万円から178万円に引き上げ、(3)トリガー条項凍結解除によるガソリン減税ーーなどを打ち出していた


 で、まあいい線かなと思い、その後の動きを注視していた。

 すると案の定、とんでもないことになる。

 選挙前には上記の3つをメインに公約として掲げておきながら、選挙戦が進むと玉木代表はとたんに豹変した。テレビやネットである日を境に「103万の壁」しか言わなくなったのだ。

 ガソリン減税にはごくたまに触れるが、消費減税になどまるで言及しない。

 しかもこれに「お付き」のマスコミ陣も追従し、だれ1人、「公約違反だ」とツッコミを入れる記者がいない。異議を唱える声はなし。

 結果、選挙でなんと彼らは大勝し、キャスティングボートを握った。

玉木代表、選挙後のテレビでも「103万の壁」オンリー

 そして選挙後のテレビ出演でも、玉木代表は「複数の公約」があったことなどまったく知らんぷり。テレビカメラの前で、相変わらず「103万の壁」の一点張りだ。

 公約した「ほかの経済政策」は、いったいどこへ行ったんだ? 特に最大の目玉公約だったはずの消費税5%減税は?

 非常にシュールな状況になった。まるでSFの世界だ。

 そこで私はこの「消費税5%の減税隠し」を、11月6日に公開した以下のブログ記事で追及した。


 すると国民民主党はまるで計ったように、私の記事が出たすぐ翌日の11月7日に執行役員会を開き、最大のメイン公約だった「消費税の5%減税」を先送りすることをとっとと決めた。


 なんだこりゃ?

 で、そうこうするうち、絵に描いたようなタイミングで玉木代表の不倫スキャンダルまで飛び出すことになる。

与党要求で「消費減税など3つの政策」をまた全部復活させる

 想像するに……玉木代表はあんなに党が大勝するとは、まさか夢にも思わなかったのだろう。

 で、いつも通り、選挙前に大判ぶるまいの大盛り公約を掲げた。選挙のたびに、いつも打ち上げる恒例の大ボラを吹いたわけだ。

 ところが思いのほか勝ってしまった。で、どうするんだこれ? と相成った。

 玉木代表の胸の内は、「参ったなぁ。財務省が困るあんなたくさんの公約をした状態で勝っちまった。いつも通りまさか勝つなんて思ってなかったのに」ってところだろう。

 するとそうこうするうち、まるで絵に描いたようなタイミングで不倫スキャンダルが出た。しかも図星のネタらしい。

 これでたちまち玉木代表は追い詰められ、しどろもどろに。罠を仕掛けた陣営の思い通りの展開になった。

 そして現在に至る。だが13日になるとこれまた一転し、2025年度の税制改正で14日に予定されている与党との協議で、国民民主党が示す要求内容として、初期に決めた消費減税を含む以下3つの要求が含まれた。


 これも逆におかしな話だ。だって直近の11月7日に同党は執行役員会を開き、消費減税を公式に「先送り」にしたはずだ。

 なのに、それからほんの6日後になると、また消費減税が復活するのだ。消えたりまた出たり。まるで幽霊みたいな公約だ。

「どうせ与党は消費減税なんか受け入れないだろう」と考え、与党への要求を1つでも多く出すだけ出せば枯れ木も山の賑わいになる、ってことなんだろうか?

 政治の世界では、公約ってホントに都合よく出たり引っ込んだりするんだなぁ。

 やれやれ。

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