すちゃらかな日常 松岡美樹

サッカーとネット、音楽、社会問題をすちゃらかな視点で見ます。

【第2次森保ジャパン】日本はバックパス症候群から脱した【6月シリーズ】

2023-06-26 05:01:46 | サッカー日本代表
カウンターとビルドアップで組み上げる

 エルサルバドル、ペルーと対戦した6月シリーズで、いちばん大きい収穫は日本がすっかり「バックパス症候群」から脱した点だ。

 従来の日本人選手はJリーグも含め、なにかといえばバックパスだった。バックパスしておけばひと安心、とばかりにボールをうしろに戻して逃げていた。

 ひどいときには敵に詰められ、プレスをかけられた危急の場面でバックパスし、それがモロに失点につながったりしていた。例えば冨安と柴崎だ。

 個人的には、これは「ポゼッション病」の一類型ではないかと考えている。

「いまは前に繋げない。だからバックパスしてボールを保持しよう」。この繰り返しでポゼッション率は高まり、結果的にボール保持する時間が長くなる。

縦に速かった6月シリーズ

 いや、上に挙げたケースならまだマシだ。ひどいときには前にボールを繋げられる局面でもバックパスするケースまである。「見えてない」からだ。これがバックパス症候群の典型である。

 日本人にはこの「必要もないのにバックパスや横パスをする」というクセがある。これが今までなかなか治らなかった。

 例えば日本代表の3月シリーズでは、最終ラインで横パスばかり繋いでボールが前進しなかった。慣れない偽SBをやらされたことと、「ボール保持する時間を高める」と森保監督が発言していたのも一因だろう。

 で、ボールの動きは沈滞し、縦に進まなかった。

 それを吹っ飛ばしたのが、6月シリーズである。

 エルサルバドル戦とペルー戦での日本は「前へ、前へ」「縦へ、縦へ」。ベクトルが完全に相手ゴールの方を向いていた。

 だからあの2試合は、あれだけ爽快でワクワク感に満ちていたのだ。

カウンターとポゼッションが両立していた

 日本代表は確かに、カタールW杯時よりはポゼッション率を上げる必要がある。だが過度にボール保持にこだわることはない。

 今までよりボールを持つ時間が長ければそれでOKだ。

 特に6月シリーズでは、プレスしボールを奪ってからの速いショートカウンターと、最終ラインからビルドアップしてのポゼッション攻撃が見事に両立していた。

 配分もちょうどあれでいい。

 日本の最大の武器はあくまで速いポジティブ・トランジションからのショートカウンターだ。

(W杯アジア予選など)格下とやるときはボールを持たされるからといって、ポゼッションの練習を必要以上にやることもないだろう。

 6月シリーズにおけるカウンターとポゼッションの配分でいい。

 これが結論だ。

この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 【J1 第18節】緊迫したムード... | トップ | 【第2次森保ジャパン】旗手や... »
最新の画像もっと見る

サッカー日本代表」カテゴリの最新記事