こんなCDを買った!聴いた!

最近購入した、または聴いたCDについて語ります。クラシック中心です。

Still crazy after all these years

2023年07月30日 23時50分00秒 | クラシック以外の音楽
今年になって、梅田に行くことが多く、そのたびに中古やさんに行く楽しみもあるのですが、その変貌振りには戸惑うことが多いのです。ずっと、阪神周辺の地下の工事が続いており、このあたりも変わっていくんですねえ。やはりJR大阪駅とその北の変化が顕著で、ほんとに迷子になりそうです。とはいえ、阪急からJR大阪駅への連絡の通路は、変わりませんね。歩道橋がありますが、そこには屋根もない。阪急とJRの関係は、なかなか変わりませんねえ。

そして、今回は少し目先を変えて、ポール・サイモンの『Still crazt after all these years』(邦題『時の流れに』)であります。まあ、猛暑も続きますので、少しひと休み?ということで。このアルバムは、ポール・サイモンが1975年に発表したもので、『ポール・サイモン』『ひとりごと』に続く、ソロになっての3枚目のアルバムです。私は、このアルバムは、アート・ガーファンクルの『愛への旅立ち』と一緒に発売されてすぐに買いました。

このアルバムには、ガーファンクルとのデュオによる「マイ・リトル・タウン」が収められていることもたいそう話題になりましたし(ガーファンクルの『愛への旅立ち』にも収録)。私もこの曲がお目当てで購入、でありました。というより、ポール・サイモンとアート・ガーファンクルのアルバムは、ずっと買っていたのでありました。やはりS&Gへの追慕とでもいうか、このふたりの音楽を聴き続けたいという気持ちが強かったのでありました。

とはいえ、ポール・サイモンの音楽には、S&Gとの音楽とは随分変わってきたなあ、どころかうーん、これはしんどいな、と同時にあまり聴かなかった記憶があります。ガーファンクルの方は、いい曲が多いなあ、と思ったのも事実でありました。そして、このアルバムを最後に、ポール・サイモンの音楽はほとんど聴かなくなったのでありました。「時の流れに」「マイ・リトル・タウン」「恋人と別れる50の方法」「悲しみにさようなら」は当時から有名でしたし、ああ、懐かしいなあ、と思うことしきりでありました。とはいえ、これらの曲も過去のポール・サイモンによる名曲群とは、まったく雰囲気も違うし、私の好みではなかったのでありました。ソロになってからのふたつのアルバムには、レゲエやゴスペルなどのこれまでにはなかった多様性の強い曲が収められていたのす。それらが集大成されてひとつの作品に昇華されたのが『時の流れに』ですね。ですので、このアルバムはグラミー賞を受賞するなど、世間的な評価は高く、ポール・サイモンの最高傑作といわれているのでした。しかし、過去の名作から離れられなかった高校生の私の耳には、この音楽は親しむことが出来なかったんでしょうね。

それから半世紀。過日このアルバムをCDで中古やさんで買いました。680円。実は、『ソング・ブック』を買うときにとなりにあったので、つい買ってしまいました。ほんとに半世紀近くぶりに聴きました。すると、収められている10曲が、たいそう素直に入って来るんです。どの曲も昔には感じなかった、それぞれのよさがわかるのでした。それは高校生にはわからなかった大人の洗練された音楽なのですかね。たくさんの有名ミュージシャン(私はあまり知らない)が参加し、共演していることろから産み出された凄さもありますねえ。ポールの力を抜いたようなボーカルも美しいし、アレンジも実にこのアルバムの完成度を高めています。

「時の流れに」のアレンジが実に素敵ですね。都会的であります。「マイリトルタウン」はガーファンクルが加わっていますが、S&Gには見られなかったユニゾン風。「恋人と別れる…」もドラムのリズムが渋いねえ。「悲しみにさようなら」は、フィービー・スノウがとてもいい。これらの有名曲の他の6曲のよさを今回は感じました。むしろこの6曲が実に味わい深い。アレンジもとてもいいし、ポールの歌声も実に心に染み込むのでありました。「楽しくやろう」の「have a good time」は心に残りますねえ。「もの言わぬ目」のピアノはいいなあ。都会的、まさにニューヨークなんでしょうかねえ。このアルバムから遡ること10年に発売された『SONG BOOK』との違いは大きいですねえ。ポール・サイモンの進化でしょうが、10年前もよかったですがね。

もう7月も終わりですね。夕方、少し暮れるのが早くなってきたような気がするようになりました。とはいえ、暑さはまだまだこれからのような気もします。みなさん、暑中お見舞い申し上げます。
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