いよいよ12月。師走であります。先日大阪では橋下さん一派が選挙に大勝。政策のひとつに教育改革をぶちあげています。なんでも、三回職務命令を聞かなかったら…。その筋では職務命令を無視することがあるんですね。すごい世界ですね。また、市役所のおじさんが、選挙で民意が明らかになったというが、これは民意なんかじゃない、って凄いことを言ってました。なにももあれ、これから大阪の学校の先生も大忙しになりそうですねえ。まさに、師走であります?。
さて、師走といえば第9であります。それで、今回はベートーヴェンの交響曲第9番ニ短調作品125「合唱付き」であります。演奏は、フェレンツ・フリッチャイ指揮BPO。1957~8年ベルリンのイエスキリスト教会での録音。私は、あまりこの曲は聴かない方だと思うのですが、現在最も気に入っているのがこの演奏であります。
フリッチャイはハンガリー出身で、1963年に白血病で48才で夭折された指揮者です。その名を初めて知ったのは、その昔、レコードで千円盤という廉価盤だ発売されていた1970年頃。各社競って発売していましたが、その中でグラモフォン系の「へリオドール」というレーベルのものがありました。このシリーズ目玉の指揮者がフリッチャイだったのでした。どんな曲があったかはほとんど憶えていませんが、色々調べてみるとわかるものです。この第9もこのシリーズの一枚として発売されていました。ただ、LPで第9となると、2枚組になりますね。このフリッチャイ盤は1枚もののようですから、こうなると第3楽章の途中でA面が終わるという、不細工なことになるのです。当時私が持っていたブルトヴェングラーのバイロイト盤も1枚物でまさにそうなっていました。2枚組なると値段が倍になるので、それはそれで苦しかったので、良し悪しなんですねえ。CDになって、そんな苦労はなくなりました。このフィリッチャイのCDも1000円ほどで買いましたので、いい時代になりました。
さてこの演奏です。まず思うのが、曲の流れが非常にいい。テンポは速めかと思うのですが、実時間ではそれほどの時間ではないのです。第3楽章などたいそうテンポがいいと思うのですが、18分。これは短い部類ではありません。それは、テンポはそれほど速くなくても、演奏が溌剌と生き生きとして、淀んだところも全く無いのが、颯爽とした印象に変えてしまうのでしょう。それから、アンサンブルが絶妙。特に弦は澄み切って乱れがありません。録音もいいのでしょうが、全体的に各楽器からの音が美しいのです。これはBPOの凄さでもあるし、フリッチャイの力でありましょう。そんな澄んだ透明感あふれる管弦楽にはほれぼれします。そして、力強い第9です。特にここぞというときの渾身の力を込めた響きはめったに聴かれません。フリチャイの演奏は、堂々として熱い演奏であります。
第1楽章 透明感いっぱいで、力強く緊張感あふれる演奏。そして第2楽章、ティンパニ乱舞して気分が高揚。曲の切れ味がなかなかするどいです。第3楽章、ここでは颯爽と曲が進められ、演奏には申し分ありません。演奏によっては、退屈になるのだが、ここではあっという間に18分が経過してしまう。曲が美しいというより、曲の流れが際だって美しいです。そして終楽章。低弦の響きは鮮やかです。独唱陣にはイルムガルト・ゼーフリート(S)、モーリン・フォレスター(A))、エルンスト・ヘフリガー(T)、ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ(B)です。中でも、フィッシャー=ディースカウ第9はこれが唯一の録音。さすがに出だしの独唱は大したものでした。本当にこの人が加わると、曲全体が引き締まります。、他はそんな印象はありません。ゼーフリーとは少々高音がつらい。ヘフリガーは、エヴァンゲリストのほうがよかったです。でもこの一昔前の歌手だちは存在感がありますねえ。合唱も速めなんですが、明確に曲の流れが押さえられます。
なんで、年末に第9なんですかねえ。といってもほとんどこの時期は聴いたことがありません。律儀に、大晦日には毎年NHKでも放送されていますが…。
(DG 463 626-2 THE ORLIGINALS 2001年 輸入盤)
さて、師走といえば第9であります。それで、今回はベートーヴェンの交響曲第9番ニ短調作品125「合唱付き」であります。演奏は、フェレンツ・フリッチャイ指揮BPO。1957~8年ベルリンのイエスキリスト教会での録音。私は、あまりこの曲は聴かない方だと思うのですが、現在最も気に入っているのがこの演奏であります。
フリッチャイはハンガリー出身で、1963年に白血病で48才で夭折された指揮者です。その名を初めて知ったのは、その昔、レコードで千円盤という廉価盤だ発売されていた1970年頃。各社競って発売していましたが、その中でグラモフォン系の「へリオドール」というレーベルのものがありました。このシリーズ目玉の指揮者がフリッチャイだったのでした。どんな曲があったかはほとんど憶えていませんが、色々調べてみるとわかるものです。この第9もこのシリーズの一枚として発売されていました。ただ、LPで第9となると、2枚組になりますね。このフリッチャイ盤は1枚もののようですから、こうなると第3楽章の途中でA面が終わるという、不細工なことになるのです。当時私が持っていたブルトヴェングラーのバイロイト盤も1枚物でまさにそうなっていました。2枚組なると値段が倍になるので、それはそれで苦しかったので、良し悪しなんですねえ。CDになって、そんな苦労はなくなりました。このフィリッチャイのCDも1000円ほどで買いましたので、いい時代になりました。
さてこの演奏です。まず思うのが、曲の流れが非常にいい。テンポは速めかと思うのですが、実時間ではそれほどの時間ではないのです。第3楽章などたいそうテンポがいいと思うのですが、18分。これは短い部類ではありません。それは、テンポはそれほど速くなくても、演奏が溌剌と生き生きとして、淀んだところも全く無いのが、颯爽とした印象に変えてしまうのでしょう。それから、アンサンブルが絶妙。特に弦は澄み切って乱れがありません。録音もいいのでしょうが、全体的に各楽器からの音が美しいのです。これはBPOの凄さでもあるし、フリッチャイの力でありましょう。そんな澄んだ透明感あふれる管弦楽にはほれぼれします。そして、力強い第9です。特にここぞというときの渾身の力を込めた響きはめったに聴かれません。フリチャイの演奏は、堂々として熱い演奏であります。
第1楽章 透明感いっぱいで、力強く緊張感あふれる演奏。そして第2楽章、ティンパニ乱舞して気分が高揚。曲の切れ味がなかなかするどいです。第3楽章、ここでは颯爽と曲が進められ、演奏には申し分ありません。演奏によっては、退屈になるのだが、ここではあっという間に18分が経過してしまう。曲が美しいというより、曲の流れが際だって美しいです。そして終楽章。低弦の響きは鮮やかです。独唱陣にはイルムガルト・ゼーフリート(S)、モーリン・フォレスター(A))、エルンスト・ヘフリガー(T)、ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ(B)です。中でも、フィッシャー=ディースカウ第9はこれが唯一の録音。さすがに出だしの独唱は大したものでした。本当にこの人が加わると、曲全体が引き締まります。、他はそんな印象はありません。ゼーフリーとは少々高音がつらい。ヘフリガーは、エヴァンゲリストのほうがよかったです。でもこの一昔前の歌手だちは存在感がありますねえ。合唱も速めなんですが、明確に曲の流れが押さえられます。
なんで、年末に第9なんですかねえ。といってもほとんどこの時期は聴いたことがありません。律儀に、大晦日には毎年NHKでも放送されていますが…。
(DG 463 626-2 THE ORLIGINALS 2001年 輸入盤)
あたしも、第九はほとんど聴かなくなってしまいましたね~。聴けば、第1楽章や第3楽章は、本当に素晴らしいな~とあらためて思うんですけれどね。
フリッチャイの第九なら、興味深いですね。そして、ディスカウなら、どんな風に歌うのかなと、これまた興味が出てきます。
面白そうですね~。