朝晩は、めっきり涼しくなりました。このまま秋が深まって行くのでしょうか。一方で、新型インフルエンザの猛威は衰えず、不安は募るばかりです。でも、それほど季節性のものと変わらないようですが、といつまでも思いたいのです…。
さてさて、今回は、いま話題になっているブルックナーの交響曲全集であります。ロベルト・パーテルノストロ指揮ロイトリンゲン・ヴュルッテンベルク・フィルハーモニー管弦楽団によるものです。この全集は、17世紀に建てられたドイツ最大のバロック式バジリカであるヴァインガルテン・バジリカで1997年から2006年にかけておこなわれた演奏会のライヴ録音を集めたものです。なぜ話題になっているのかというと、この全集、11枚組なんですが、そのお値段が1389円という激安BOXものだからですね(HMVによる)。しかし、これもまた安いです。一枚あたり約125円。なんでこんなに安くなるのかよく分かりませんが、うーん、悩ましいですねえ。
それで、このブルックナー全集、プロの批評家の評価はさておき、いろんなところでの評判はすこぶるいいのであります。そんな影響をもろに受けまして、私も少々遅まきながら、購入したのでありました。安価に釣られたと言えばたしかに否定はできませんが…。
それで、早速聴いてみました。なんとも残響の大きさは、みなさんが指摘されているとおりです。この残響は、賛否両論があるでしょうが私は嫌ではありません。そして、非常に好感が持てるのが、ブルックナーの特徴的な旋律を、雄大で、やさしく歌いあげているところでしょうか。また、残響のために、音がなんともまろやかにブレンドされています。そして、人懐っこい表情で我々に語りかけてくれるんですね。そんなこともあって、聴いていて妙に疲れなくて、続けていくらでも、また繰り返して聴ける、そんな演奏なんです。それゆえ、購入してけっこう頻繁に聴いてました。まあ、そんな感じでいいのであります。
しかし、問題点もあります。まず、オケの問題。かなりしんどいところがあります。特に金管、ホルンなどですかねえ。残響にほどよくブレンドされているので、それで隠れてしまったところも多いと思います。そんなことをよく耳にしてしまいますね。オケの少々の瑕疵よりも重要なことがある、という声も聴きますが、そのレベルの話ではないようなところも見受けられます。
また、曲によってかなり違いがありますね。2番、4番、5番などは好きな演奏といえます。2番は、曲のもつ素朴な美しさがよく描かれていますし、4番はこの曲のもつ優美な旋律がよく歌われてます。5番は、ダイナミックな構造美が優しく歌われています。これに対して、8番や9番は、少々物足りない。8番の粗くなってしまっているところ、また9番の表面的とも思えるな演奏はどんなもんでしょうか。7番も後半はちと決まらないですねえ。そんなわけで、初期や中期の曲がなかなかいいな、と思いました。後期の方になると、少々つらいなという気持ちでありました。個人的には、きっちりとした演奏が好きですので、余計にそう思ったのもありますねえ。
まあ、値段が1389円ということですから、まあ値段の十倍以上は楽しませてもらったと思っています。なぜ、こんなに安いのかとは思いますが…。
(Documents 232766 2009年 輸入盤)
さてさて、今回は、いま話題になっているブルックナーの交響曲全集であります。ロベルト・パーテルノストロ指揮ロイトリンゲン・ヴュルッテンベルク・フィルハーモニー管弦楽団によるものです。この全集は、17世紀に建てられたドイツ最大のバロック式バジリカであるヴァインガルテン・バジリカで1997年から2006年にかけておこなわれた演奏会のライヴ録音を集めたものです。なぜ話題になっているのかというと、この全集、11枚組なんですが、そのお値段が1389円という激安BOXものだからですね(HMVによる)。しかし、これもまた安いです。一枚あたり約125円。なんでこんなに安くなるのかよく分かりませんが、うーん、悩ましいですねえ。
それで、このブルックナー全集、プロの批評家の評価はさておき、いろんなところでの評判はすこぶるいいのであります。そんな影響をもろに受けまして、私も少々遅まきながら、購入したのでありました。安価に釣られたと言えばたしかに否定はできませんが…。
それで、早速聴いてみました。なんとも残響の大きさは、みなさんが指摘されているとおりです。この残響は、賛否両論があるでしょうが私は嫌ではありません。そして、非常に好感が持てるのが、ブルックナーの特徴的な旋律を、雄大で、やさしく歌いあげているところでしょうか。また、残響のために、音がなんともまろやかにブレンドされています。そして、人懐っこい表情で我々に語りかけてくれるんですね。そんなこともあって、聴いていて妙に疲れなくて、続けていくらでも、また繰り返して聴ける、そんな演奏なんです。それゆえ、購入してけっこう頻繁に聴いてました。まあ、そんな感じでいいのであります。
しかし、問題点もあります。まず、オケの問題。かなりしんどいところがあります。特に金管、ホルンなどですかねえ。残響にほどよくブレンドされているので、それで隠れてしまったところも多いと思います。そんなことをよく耳にしてしまいますね。オケの少々の瑕疵よりも重要なことがある、という声も聴きますが、そのレベルの話ではないようなところも見受けられます。
また、曲によってかなり違いがありますね。2番、4番、5番などは好きな演奏といえます。2番は、曲のもつ素朴な美しさがよく描かれていますし、4番はこの曲のもつ優美な旋律がよく歌われてます。5番は、ダイナミックな構造美が優しく歌われています。これに対して、8番や9番は、少々物足りない。8番の粗くなってしまっているところ、また9番の表面的とも思えるな演奏はどんなもんでしょうか。7番も後半はちと決まらないですねえ。そんなわけで、初期や中期の曲がなかなかいいな、と思いました。後期の方になると、少々つらいなという気持ちでありました。個人的には、きっちりとした演奏が好きですので、余計にそう思ったのもありますねえ。
まあ、値段が1389円ということですから、まあ値段の十倍以上は楽しませてもらったと思っています。なぜ、こんなに安いのかとは思いますが…。
(Documents 232766 2009年 輸入盤)
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