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イタリアン・カンタータ

2022年07月17日 23時49分00秒 | ヘンデル
安倍さんの事件から一週間。容疑者のこともいろいろとわかってきました。統一教会への私怨で安倍さんが狙われた理由も今一つわからない。捜査が進めばわかることもあるんでしょうか。統一教会、原理研、勝共連合、そして安倍さんの祖父、といろいろと結びつくのかな。そんな中、国葬とするとか。大丈夫なんかなあ、と少し心配してしまいます。その昔、吉田茂さんの国葬を思い出します。たしか遠足の日で、はやく遠足を切り上げたような記憶があります。費用が一億円以上となるそうですね。大したお金ですよねえ。なんだかなあ、

まあ、いろんなことが起こる7月半ばであります。そんな中、今回はヘンデル。イタリア語によるカンタータであります。ヘンデルは、20才過ぎの頃の1706年フィレンツェに遊学してメディチ大公の知遇を得て、それから三年余り、イタリアで活動します。その頃に、イタリア語によるカンタータを作曲しています。そのカンタータは、全部で100曲あまり作られ、主に貴族などの私邸で私的な娯楽として演奏されたようです。

カンタータとは、単声または多声のための器楽伴奏付きの声楽作品です。ヘンデルのカンタータには、独唱者一人と通奏低音のみの伴奏の曲と、ヴァイオリンや管楽器も加わってのもの、また複数の歌手が登場するもののあるようです。バッハの教会カンタータとは、まったくその性格が異なるものであることは明らかであり、その異なる趣に少々とまどいがないわけではありません。内容的にも世俗的なものが多いようで、物語となっているののあるようです。

今回のCDは、エマ・カークビー(S)に、クリストファー・ホグウッド指揮エンシェント室管の演奏。1984年の録音です。収録されているのは、4曲のカンタータ。①『お前は誠実か、お前は貞節か』HWV.171、②『私の胸は騒ぐ』HWV.132b、③『アルプスの山よ』HWV.81、④『炎の間をお前は戯れに飛び交う』HWV.170であります。私のCDは、輸入盤なので曲の構成とか内容については、ほとんど分かりません。もう絶対音楽的に聴くのみであります(笑)。

これらのカンタータは、レチタティーヴォとソプラノによるアリアによって構成されています。どれも聴きやすい曲がもりだくさんであります。オペラやオラトリオと同じようです。これらの曲は、ヘンデルのいわゆる若書きの部類に入るものですが、のちの作品とそれほど変わらないのも、ヘンデルの凄味でしょうかね。レチタティーヴォも非常に聴きやすいし、アリアの露払いとしての役割を十二分に果たしています。そしてそれに続くアリアはどれも個性的であります。

そして、ホグウッドの伴奏は、やはりたいそうしっかりしていますねえ。このCDが録音されたときは、斬新な印象でしたでしょうが、今では穏当な演奏です。私は、このオケの演奏では弦の澄み切った美音が好きです。ここでも非常に安定した強固な演奏であります。そして、カークビーですが、ここでもソプラノの理想形とでもいうような美しい歌声には、何の不満もありません。バッハのカンタータも歌って欲しいと思うのですが、ありましたかねえ。ただ、以前にも述べましたが、全曲この歌声はけっこうしんどいところがありますかね。男声などが加わると、この美声がもっと引き立つんでしょうがねえ。

①では4曲のアリアがとても伸びやかに歌われます。②ではオーボエが加わり、心の葛藤のような表情が歌い上げられますね。オーボエの伴奏もいいです。最後はそれを克服するのでしょうか。③ではそれが一層深刻になります。2曲目のアリアが私は好きですね。弦の響きも美しい。④では一転して明朗な屈託のない音楽。私的には③のようなカークビーも好きですが、④のような曲の方が合っているのでしょうねえ。

しかし、宗教団体への寄付ってすごい額なんですねえ。びっくりです。とは言っても何にお金を使うかは、人様々ですよね。私もCDにつぎ込むお金は、それに興味のない人にとってみれば、どぶに金を棄てるようなもんでしょうね。まあ、その額のケタが2~3つ違いますが…。
(L'OISEAU-LYRE 414 473-2 1985年 輸入盤)

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