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ポストリッジのヘンデル

2022年07月24日 23時43分00秒 | ヘンデル
先々週の木曜日にコロナのワクチン接種の通知が来ました。それで案の定ファイザーは近所ではしばらくは一杯。8月中旬あたりになれば空いているところもありましたが、車で行かねばならない。それなら前回に続いてモデルナでいいや、で近くで19日夕方の予約をしました。接種後、翌日の昼くらいから倦怠感と熱の症状。熱は夕方以降37.3。それ以上は上がらず、寒気と倦怠感。少し辛かったですが、翌朝には熱も下がり、平常になりました。3回目よりほんの少しきつかったです。4回ともファイザーの家人は何の症状もなし。やはりモデルナの方が副反応は出やすいのですかねえ。とりあえず4回目終わったのでありました。

ということで、今回はイアン・ボストリッジによるヘンデルのアリア集です。ハリー・ビケット指揮オーケストラ・オブ・ジ・エイジ・オブ・エンライトメントとの演奏。ケイト・ロイヤル(S)も加わります。2006年10月ロンドンのアビーロードスタジオでの録音です。収録曲は、①Where 'er You Walk(『セメレ』)②Comfort Ye、③もろもろの谷は高くせられ(『メサイア』)、④Fronde tenere、⑤オンブラ・マイ・フ(『セルセ』)⑥Cosi la tortorella(『復活)』、⑦Love Sounds the Alarm、⑧Love In Her Eyes)、⑨Happy We(『エイシスとガラテア』)⑩不実な女よ、戯れるがよい、⑪次の夜(『アリオダンテ』)、⑫Total Eclipse(『サムソン』)、⑬As Steals the Moon(『快活の人』)、⑭Hide though thy hated beams、⑮A father offering up his only child、⑯天の使いよ、高きところに彼女を導け(『エフタ』)であります。

イアン・ボストリッジは、1964年イギリスで生まれたテノール歌手です。この人は、あまりオペラ聴いたことないなあ、ということで調べてみますと、ベルモンテ(後宮からの誘拐)、タミーノ「魔笛」のオルフェオ(オルフェオ)、ヴァシェク(売られた花嫁)、ネローネ役(ポッペーアの戴冠)、アッシェンバッハ(ヴェニスに死す)、クイント(ねじの回転)、ム・ラクウェル(放蕩児の遍歴)などでした。この人の声質、高い軽い美声からしてそれほど歌える役がたくさんあるということでもないのかもしれませんね。歌曲、宗教曲(ミサ曲、オラトリオ、受難曲、カンタータなど)ではその歌声をしっかり聴くことができますかね。

このCDでのヘンデルは、歌劇やオラトリオからの曲ですが、どれも穏やかでこころに染み込むようです。それらをポストリッジの優しいテノールの美声で歌い上げます。ポストリッジの歌声は、本当にゆったりとしたテンポで、丁寧な歌唱。その美声にはうっとりと聴き惚れるようであります。これにヘンデルの歌曲は、しっとりと落ち着いた風情のものが多く、これらが合わさって、ヘンデルとボストリッジの世界に浸りきっているのでありました。

それで、まず『セメレ』からの①。第一曲にふさわしいこのCDのすべての特徴を現しているような曲。ゆったりとしたテンポで、しっとりとテノールの優しい美声で歌い上げています。まず、この曲の素晴らしさに耳が奪われますね。そして、②③は『メサイア』からの2曲。超有名曲だけあって超安心して聴くことができました。よく聴く古楽系の演奏のテノールに比べると、実に味わい深い。④⑤は『セルセ』からのこれまた超名曲。女声での歌唱。カストラートが歌うこともあるようですが、男声では一回りの余裕が感じられ落ち着いたとことがいいですね。⑧は『エイシスとガラテア』から。6分あまりの美しい曲。テノールの美声が響き渡ります。⑩は『アリオダンテ』から、約10分の詩情あふれる歌唱ですねえ。⑬は『サムソン』から、中でも劇的な歌唱。⑬ではソプラノが加わります。そして、⑮は『エフタ』からです。これもしっとりとした優しさに満ちて、私この曲大好きです。ポストリッジの優しく、力の抜けた歌唱はとてもいいのでありました。

しかし、コロナ感染者、あっという間に兵庫県でも一万人に達するような勢いです。行動制限もなかなかできないようですねえ。まさに多くの国民の支持を集めている岸田内閣の腕の見せどころですねえ。閣議決定でいろんなことを決めないで欲しいものですね。
(EMI 3 82243 2 2007年 輸入盤)

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