こんなCDを買った!聴いた!

最近購入した、または聴いたCDについて語ります。クラシック中心です。

モントゥーのベートーヴェンを聴きました。

2012年01月20日 23時20分57秒 | ベートーヴェン
昨年末に、10枚ほどのCDを中古やさんに売りに行きました。なんとか2000円くらいにならないかな、と思っていたのですが、残念ながら結果は1000円!。最高価格は200円。最低は20円くらいでした。前回では「帯の有無やケースの状態」が悪いので…、と言われたので、帯があってケースもきれいなのが多かったのです。でも、今回は、「CDの表面のキズが…」と言われ、帯やケースのことは一切言及されませんでした。なんとなく、ケースに応じて、買取価格を下げる理由を使い分けているのかな、と思いました。買取値段の高低の理由を簡単には説明してくれますがあまりよくわかりませんでした。まあ、仕方ありませんね。オークションに出すのは邪魔くさいですから、こんなもので我慢しなければいけないのでしょうね。とほほでありました。

さてさて、今回はベートーヴェン。近頃、ベートーヴェンの交響曲を聴くことが多いのです。いろんな演奏を聴いているのですが、今回はピェール・モントゥー指揮ロンドン交響濁団による演奏で、交響曲第4番変ロ長調作品60であります。1961年5月の録音です。このCD、たまたま中古やさんで安かった(400円)だったので買ったもの。エグモント序曲と交響曲第2番と一緒になっています。モントゥーのベートーヴェンの演奏、交響曲は全集として以前は発売されていました。1958~62年にVPOと1・3・6・8番を、ロンドン響とは2・4・5・7・9番をそれぞれ録音しています。今は入手困難だそうです。

モントゥーは、1875年パリに生まれ、『春の祭典』『ダフニスとクロエ』などの初演者としても有名です。ボストン響、サンフランシスコ響などの音楽監督を歴任し、晩年の1960年にはロンドン響の首席指揮者となり、1963年には来日もし、翌1964年に89才で逝去されました。モントゥーはフランス人ですが、ブラームスなどを得意とし、多くのドイツものも録音しています。私は、これまでほとんどモントゥーは聴いたことがありませんでした。唯一、レコードでブラームスの交響曲第2番を持っているくらいでした。今回もたまたま買ったのみでありました。

まず、この演奏の録音がいいです。実に瑞々しい音。デッカの録音ということなんでしょうかね最初、帰宅途中の車中で聴いたのですが、なかなかいい音で鳴っていました。そして、その演奏に耳が釘付けになってしまいました。まず演奏の力強さと気迫。この点は、現在の指揮者にはないもののように思います。一昔前の指揮者は、音楽に取り組み姿勢が違うのでしょうか。その音は非常に広がりをもっており、生気に溢れ、そしてダイナミックでかつ表情が豊かなのです。4番の交響曲で3・5・7番に匹敵するような凄さを聴くことができます。4番の演奏では、クライバーやムラヴィンスキーの名演が有名ですが、それと匹敵する力強さと躍動感、それに古き良きドイツ音楽の伝統的なものを聴くことがで着ると思います。そして、ロンドン響もスキのない、充実した演奏。ベートーヴェンの交響曲の模範的な演奏と言っては言い過ぎでしょうか。

第1楽章、主部に入ると、とたんに生き生きとした音楽が力強く演奏される。ここの気力の充実ぶりには感服させられる。そして音楽に気品も感じられる。各楽器の音色のよさも十二分に味わうことができますね。そして、第2楽章。弦によるテーマは美しいです。そして随所にそれぞれの楽器の美しさを感じられます。演奏のほころびは感じられないし、インテンポの展開もいいです。ああ、いい音楽だなあ、としみじみと感じられます。第3楽章。ベートーヴェンのスケルツォ的な音楽。リズム感にあふれ、ここでもスキがなく、力強くダイナミックな展開。そして、第4楽章。疾走するベートーヴェン。終楽章にふさわしい躍動感に満ちたところとそれでいて安定感たっぷりの演奏。第3楽章から続いての歯切れが良くそれでいて気迫たっぷりの演奏には、大いに感動を覚えます。

残念ながら、モントゥーのベートーヴェン、2・3・4番以外は持っておりません。他の演奏もぜひ聴きたいな、と思っています。うーん、全集が欲しいですねえ。
(LONDON KICC 8016 1992年)

コメント (2)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 久々のハイドン・セット | トップ | マゼールのブルックナー全集... »
最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (バルビ)
2012-01-24 04:45:15
モントゥー+ロンドンSOのベートーヴェン4番は、LPで持っていました。多分同じ録音と主追います。

これはかつて、お茶の水のディスクユニオンで、500円コーナーのところでたまたま見つけたオリジナル稀少盤だったのです。見つけた時は嬉しかったですね。他の人に買われてはならないと、即座にゲットしました。

モントゥーは、おっしゃる通り、非常に生き生きとして颯爽とした音楽をつくる人でしょうか。この人のハイドンのシンフォニーなども、溌剌として好きですね~。

返信する
コメントありがとうございます。 (mikotomochi58)
2012-01-25 21:32:39
バルビ 様、コメント感謝であります。モントゥーって、最近ではほとんど聴かない指揮者になってしまいました。でも現在、これくらいのベートーヴェンを聴かせてくれる指揮者がどれくらいいるのかと思えば、寂しい気がします。時代が違うと言ってしまえばそれまででしょうが。なたご教示ください。
返信する

コメントを投稿

ベートーヴェン」カテゴリの最新記事