以前から申しておりますように、イタリア・オペラについては、Jリーグのチームと同じ名前の人は、どうも苦手でありますが、それに対して、プッチーニは大好きであります。その大好きプッチーニのオペラは、どれも好きですが、第一のお気に入りは、「ラ・ボエーム」であります。何回か取り上げましたが、ほんとにいい曲です。プッチーニの魅力満載であります。今回は、これにまつわるお話、三つ。
①「ボヒーム」ということについて。 わが家では、これを「ボヒーム」と言ってました。それは、1983年にジョン・ランディス監督で、ダン・アイクロイドとエディー・マーフィーの主演による「大逆転」という映画がありました。「人間、出世するは血統か環境か」という命題を解決するために、金持ちとの貧乏人を入れ替えての大実験が行われます。それで、金持ちから貧乏人にさせられた。アイクロイドが警官に所持品検査をされ、ポケットから今夜行く予定のオペラのチケットが出て来て、それを見た警官が、「ボヒーム?」というのでした。それに対して、アイクトイドさんは、「ノーノー、ボエーム」というのでした。これ以来、わざと「ボヒーム」といい、アメリカの警官の無知振りを面白がったものでした。
②壊れた「ミミ」。 かなり前にEMIからカラスのアリアのベスト盤が出て、私んとしては、珍しく3500円も出して日本盤を買いました。それで、まあ超有名なアリアを繰り返し聴いていたのですが、中でも「私の名はミミ」は、いいなあ、この安定感と苦しまない高音は、他の歌手では絶対無理だ!と思って聴いてました。しかし、1996年1月17日、神戸に住む私は、かの阪神淡路大地震の被災者の一人でありました(と言っても、神戸市でも山の向こうなんで、家は無事でしたが)。その震災では、家中がグジャグジャになって、オーディオもすべて吹っ飛びました。その混乱の中、CDもわやくそになりました。と言っても、直接の被害はほとんど無かったのですが、聴けなくなったCDが、一枚ありました。それがカラスのCDで、特に「ミミ」がまったく聴けないんですね。よりによって、高い値段で買ったCDが壊れるねん!と思いましたが、とほほであります。以来、カラスのミミは聴けずでした。
③復活した「ミミ」。 それから、十年以上たった昨年。かの「マリア・カラス/コンプリート・スタジオ・レコーディングス」のBOXを買いました。その中には、当然、カラスの「ボエーム」全曲が収められています。ヴォットー指揮のスカラ座です。カラスの全盛期の1956年の録音。やはり、カラスはいいです。好きなのは、第1幕後半と第3幕。どちらもカラスで聴くと、他の歌手がほんとに凡庸に聞こます。特に、カラスの語りかけるような歌唱は、比類なきものです。ボエームは、プリマドンナのオペラではなく、数人のボヘミアンたちのアンサンブルのオペラ。それゆえに、ミミの出番は多いとは言えません。カラス以外ボエームでは、それほど感じないのですが、カラスのミミは、出番が少ないですね。もっと出てくれよ。歌を聴かせてくれよ、とつ思ってしまいます。ムゼッタもマルチェルロも入りません。ロドルフォは、まあ許しましょう。もっとミミを聴かせろ!、とついつい無理な想いを吐露してしまう、私でした。それだけ、カラスは素晴らしいのです。
以上、ボエームについてでした。写真は、ボエームだけのCDから取りました。
①「ボヒーム」ということについて。 わが家では、これを「ボヒーム」と言ってました。それは、1983年にジョン・ランディス監督で、ダン・アイクロイドとエディー・マーフィーの主演による「大逆転」という映画がありました。「人間、出世するは血統か環境か」という命題を解決するために、金持ちとの貧乏人を入れ替えての大実験が行われます。それで、金持ちから貧乏人にさせられた。アイクロイドが警官に所持品検査をされ、ポケットから今夜行く予定のオペラのチケットが出て来て、それを見た警官が、「ボヒーム?」というのでした。それに対して、アイクトイドさんは、「ノーノー、ボエーム」というのでした。これ以来、わざと「ボヒーム」といい、アメリカの警官の無知振りを面白がったものでした。
②壊れた「ミミ」。 かなり前にEMIからカラスのアリアのベスト盤が出て、私んとしては、珍しく3500円も出して日本盤を買いました。それで、まあ超有名なアリアを繰り返し聴いていたのですが、中でも「私の名はミミ」は、いいなあ、この安定感と苦しまない高音は、他の歌手では絶対無理だ!と思って聴いてました。しかし、1996年1月17日、神戸に住む私は、かの阪神淡路大地震の被災者の一人でありました(と言っても、神戸市でも山の向こうなんで、家は無事でしたが)。その震災では、家中がグジャグジャになって、オーディオもすべて吹っ飛びました。その混乱の中、CDもわやくそになりました。と言っても、直接の被害はほとんど無かったのですが、聴けなくなったCDが、一枚ありました。それがカラスのCDで、特に「ミミ」がまったく聴けないんですね。よりによって、高い値段で買ったCDが壊れるねん!と思いましたが、とほほであります。以来、カラスのミミは聴けずでした。
③復活した「ミミ」。 それから、十年以上たった昨年。かの「マリア・カラス/コンプリート・スタジオ・レコーディングス」のBOXを買いました。その中には、当然、カラスの「ボエーム」全曲が収められています。ヴォットー指揮のスカラ座です。カラスの全盛期の1956年の録音。やはり、カラスはいいです。好きなのは、第1幕後半と第3幕。どちらもカラスで聴くと、他の歌手がほんとに凡庸に聞こます。特に、カラスの語りかけるような歌唱は、比類なきものです。ボエームは、プリマドンナのオペラではなく、数人のボヘミアンたちのアンサンブルのオペラ。それゆえに、ミミの出番は多いとは言えません。カラス以外ボエームでは、それほど感じないのですが、カラスのミミは、出番が少ないですね。もっと出てくれよ。歌を聴かせてくれよ、とつ思ってしまいます。ムゼッタもマルチェルロも入りません。ロドルフォは、まあ許しましょう。もっとミミを聴かせろ!、とついつい無理な想いを吐露してしまう、私でした。それだけ、カラスは素晴らしいのです。
以上、ボエームについてでした。写真は、ボエームだけのCDから取りました。
(僕がクラシック音楽を聴き始めた頃には、カラスはとうに引退しておりました)
カラスの声はスゴイです。演技力というんでしょうか、歌の中に情念がある感じです。
コメント、トラックバック、どうもです。
若い頃、カラスの声は、あまり好きではなかったんです。テバルディのほうがよっぽど、好きでした。しかし、カラスは別格ですねえ。でも、カラスのEMIコンプリートBOXには、いまだミチョランマがあります。いけませんねえ。とほほ。