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最近購入した、または聴いたCDについて語ります。クラシック中心です。

師走ですが、ブルックナー

2006年12月03日 18時55分23秒 | ブルックナー
いよいよ、師走。急に寒くなってきましたね。このブログも初めて一年。早いものです。先週は水曜の夜から木曜にかけて岡山に行かねばならなくなり、木曜日は京都に出張。土曜からまた岡山で、先ほど帰ってきました。風邪が流行っているみたいで、大変であります。
ブルックナーを聞いてますが、今回は交響曲第9番です。なかなか深遠な曲です。ブルックナーの生への訣別と、愛した神へ捧げた曲といわれてます。ご存知の通り、第三楽章までの未完です。ブルックナーはスケルツオとアダージョを7番までは、アダージョ・スケルツオの順で書いていましたが、8番からは、逆になりました。そのお陰で9番は、アダージョが第三楽章になったので、ここで終わってもそれほど違和感がないのですね。これがスケルツオが第三楽章だったなら…、ですね。そんな9番ですが、初めて聞いたのは、カラヤンのDGへの1966年の録音でした。LPのころはこのカラヤンとクレンペラーと、今回のマタチッチを持ってました。中でも、お気に入りはマタチッチ盤でしたね。ロヴロ・フォン・マタチッチ指揮チェコPO、1980年のライブです。
マタチッチのブルックナーは、5番・7番のスタジオ録音があり、8番は1984年3月7日のN響との伝説となったライブがあります。どれも名演で、ブルックナーの演奏では落とすことの出来ないものです。しかし、このようにマタチッチの演奏が評価されるのも、宇野功芳氏のお力も無視できませんけどね。とはいっても、マタチッチの演奏は、魅力あるものですね。9番については、1983年のウィーン響とのライブもあり、これも評価は高いのですが、持ってないですね。残念です。入手できるんでしょうか。
それで、マタチッチの9番ですが、LPのころから耳に馴染んだ演奏なのですが、
確かにしっくり来るんです。第三楽章なんかは、ほんと好きでブルックナーの生への決別をあらわすとでもいう旋律が、痛いほど演奏されていきます。これは心に染み込んできますね。テンポといいすべての音がこれほど美しくうまくあらわされているのもありませんね。第三楽章は特にいいです。第一楽章からの表現も、ほんと聞いていていいなあって思うんです。歌わせかたも自分の心情にぴったり合うんですね。だから、何回も聞きたくなるんです。だから、この演奏はすきです。
しかし、この演奏には厳しさとか暗さとかが聞けず、それがどうも足りないんかなあと思ってしまうんですね。凄い演奏で、神々しさも感じるんです。第三楽章もいつも聞いてていいなあって思うんです。チェコPOの粗さとでもいうか、それも感じるのですが、それは関係ないんです。すごく好きな演奏なんですが、最近その明るさが気になっています。神の寵愛を受けた人は、最後はこの演奏のような境地にたどり着くのでしょうかね。

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