こんなCDを買った!聴いた!

最近購入した、または聴いたCDについて語ります。クラシック中心です。

コレッリを聴きました。

2012年02月06日 22時37分58秒 | コレッリ
先週末、やっとわが家も地デジ対応のテレビを買いました。これまでは、ケーブルテレビなので、デジアナ変換をした電波がはいっていたので、普通に見れてたのです。しかし、いつまでもこれでは、ということで今回の購入になりました。電器やさんに行って、色々と迷ったのですが、40型の液晶を買いました。同価格の42型のプラズマと迷ったのですが、明るい方がということで決めました。しかし、結婚したときに20型のテレビを20万円で買いましたが、今回はその1/3以下の値段でした。安くなったんですね。だから家電メーカーも大赤字なんでしょうか…?

そんなわけで、今回はバロック音楽。アルカンジェロ・コレッリの作品です。コレッリってこれまで、クリスマス協奏曲として知られていた合奏協奏曲くらいしか聴いたことがないような…。1653年にイタリアで生まれた作曲家ですね。弦楽器と通奏低音のための曲が多いそうです。48曲のトリオ・ソナタや、ヴァイオリンと通奏低音のための12曲のソナタ、12の合奏協奏曲が有名です。1700年にローマで出版された「ヴァイオリンと通奏低音ためののソナタ」作品5が最も有名な曲のひとつです。この作品5のソナタは、全部で12曲から構成されています。ほとんど4~5楽章からなっており急緩の繰り返しです。最後の12番は、かの有名な、一大ブームとなった『ラ・フォリア』ニ短調であります。これはイベリア半島が起源の舞曲ですね。

今回は、この作品5のソナタを、ヴァイオリンをリコーダーで演奏したものです。フランス・ブリュッヘン(Bfl)、アンナー・ビルスマ(Vc)、グスタフ・レオンハルト(cemb)の演奏、1980年ハールレムでの録音です。これは、以前に買った『Baroque Masterpieces -60CD Limited Edition』の中からの1枚です。12曲のうち7番から12番までが収められています。ブリュヘン、ビルスマとレオンハルトとくれば、これはもう一騎当千の強者による演奏であります。

しかし、コレッリです。いわゆるバロック音楽ですが、これがまたなかなかなんです。まずこのCDに収められた曲は22曲。『ラ・フォリア』を除けば、2分前後の曲。短くて数が多く、楽器も同じでよく似た曲ということで、この手の曲はそれほど得意ではないのです。曲がなかなか頭に入ってこない。ということで、私はそれほど熱心にバロック音楽を聴くわけではないのです。しかし、今回はこのコレッリ、けっこう熱心に聴きました。

まず、ブリュッヘンのブロックフルーテ、つまりリコーダーですが、これはさすがに名人芸ですね。ビルスマとレオンハルトに比べても、まあ負けていません。録音の音量も違いがあるのかもしれませんが、音量、表現力、響きなどひけを全くとってませんね。音程はしっかりしていますし、表情も深いものがあります。もともとヴァイオリンのための曲ですが、リコーダーでこれくらいの音楽を聴かせてもらえるなら、もういうことはありません。特に、最後の「ラ・フォリア」はこの演奏の白眉でしょう。この演奏で彼は自ら編曲した楽譜を用いて、リコーダーの演奏の極限まで挑戦しているのは、感服の至りであります。そして、ビルスマとレオンハルトも、ブリュッヘンに優るとも劣らない演奏。この三つの楽器のバランスも絶妙ですねえ。

22曲の中で、やはり「ラ・フォリア」でしょうか。変奏が次々と展開されていく中で、三つの楽器のせめぎ合いが聴かれ、三つの楽器が次第に曲の盛り上がりとともに熱を帯びてくる様子は、この曲とその演奏の素晴らしさをよく現しています。ここでもブリュッヘンのリコーダーは一歩も引きませんし、レオンハルトもビルスマも対等以上の演奏です。他にも、美しい曲はたくさんあります。7番のコレンテ、8番のサラバント、9番のジーグ、10番のプレリュード、サラバント、11番のプレリュードなど。急の曲は、テンポよく快活な表情を現し、緩の曲は、しっとりとしたリコーダーのよさをしみじみと聴かせてくれます。一番のお気に入りは7番のコレンテでしょうか。

実に久々にバロックの曲を聴きました。いつも思うのですが、いい曲がたくさんあります。しかし、ブリュッヘンさん、その後18世紀Oを率いて、八面六臂の活躍ですが、リコーダーはもうされないのでしょうね。昔の『涙のバヴァーヌ』のジャケットでのお姿が懐かしいですねえ。
(SONY BMG 88697303862-25 2008年 輸入盤)

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 1940年の『1812年』 | トップ | ハイドンの太陽四重奏曲です② »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

コレッリ」カテゴリの最新記事