猫と亭主とわたし

愛猫。虹のかなたに旅だったブラッキーとリリを偲び。家族になったルナと庭に移ろう季節、折々の想いを写真と文で綴っています。

秋経る/イエローシンプリティ

2009-10-16 10:38:06 | Weblog
10月16日 土曜日

■あるひとにコメントを寄せた。
胡蝶にもならで年ふる菜虫哉 芭蕉 
の句を引用したがやはりまちがっていた。
「としふる」ではなく「秋ふる」だった。
正確には――胡蝶にもならで秋経る菜虫哉――だった。
記憶があいまいになってきているのかしら。
おはずかしい。
この句は芭蕉が奥の細道の旅をしめくくった大垣で詠んだものだ。
わたしの旧姓が大垣なので好きになった句だった。
あれからどのくらい年が経過したのだろう。
若いときには未来をみていた。
年をとると過去をふりかえる。
なんら華やかなこともなくこのまま年を重ねていくのかしらとふと寂しくなる。

■朝早く、バラに水をやっていた。
夫が大声でわたしを呼んでいる。
黙ってゆびさす先には!! 菜虫がコンクリートの軒下で死んでいた。
昨夜ふたりで芭蕉の句について語り明かしたばかりだったのでおどろいた。
偶然の一致。
こんなこともあるのだな、と思った。

■「写真をとったら」
「……いや……」
わたしは菜虫の死骸を正視することすらできなかった。
蝶になれないで死んでいった菜虫が哀れだった。
わたしの気持ち夫には伝わったかしら。

■庭ではイエローシンプリティが胡蝶のように咲いていた。

       

       
 
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