音楽雑誌のプレゼントで先日、サイモン・ラトル指揮、ベルリン・フィルハーモニーのバッハ「マタイ受難曲」のDVDが当たりました。
ベルリン・フィルはインターネットでデジタル・コンサートを配信していますが、今年の春にブルー・レイ&DVDとして発売されていた「マタイ受難曲」は、なかなか入手困難な様子で、半分諦めていました。プレゼントの応募は6月ぐらいにしたのですが、届かないのでハズれたのだと思っていました。ずいぶん遅れて送られてきたのですが、パドモア・ファンの私にとって、これはきっと神様からのプレゼントに違いないと思いました。
パドモアさんは、勿論福音史家ですが、イエスも演じていて、合唱団含め歌手は全員暗譜で、演技をつけていて、まるでオペラのような演出です(ピーター・セラーズ演出)。
アリアを歌う程度なら暗譜も難しくはないでしょうけど、福音史家の長大なレチタティーヴォを暗譜してるなんて、さすがはマーク・パドモア。何百回と演奏してるかもしれませんが、ヨハネ受難曲なんかとゴッチャにならないものかと感心してしまいます。
イエスの声はクリスティアン・ゲルハーヘルで、高い所に立って天から聴こえてくる、神の声のような設定です。
マグダレーナ・コジェナーは、実はイエスの妻ではなかったかと言われる、マグダラのマリアを連想させる官能的な演技。カトリックでは絶対禁止な考えだそうですが、バッハはプロテスタントの信者だったので、この設定もありかなと思われます。
自分が接吻する人がイエスである、と合図をしたユダなど、とても解り易い演出ですが、おっと口にするんかい!?。何処に接吻したかということは聖書には記されていないらしい…。
その他のソリストもイエスを取り巻く人々という雰囲気で、歌い演じている。臨月ではないかと思われるほど、お腹の大きなリアル妊婦さんのソプラノを採用しているのも意味があるのかないのか?でもイエスは弱い人間に寄り添う人なので、障害者やいろんな人間がいるのが、よりリアルな舞台を作り上げています。
ベルリン・フィルなので、とても有名な楽器奏者もアリアと一緒にソロ演奏する時は、暗譜で共に演技をしている雰囲気。
テノールのアリア「耐え偲びたまえ」をヴィオラ・ダ・ガンバで演奏されているのは、初めて見ました。チェロの場合が多いと思うのですが、なかなか良いです。
フルートのエマニュエル・パユは、「題名のない音楽会」によく出て来ますね。
樫本大進のヴァイオリンは、バロック・ヴァイオリンを思わせるような雄弁で激しい演奏。
歌手たちの表情も豊かで、キリスト教をあまり知らない人でも、このシーンのこの歌は、こういう気持ちを表しているのか…と非常に解り易い。
モダン楽器による演奏ですが、ちっとも違和感がなく、歌手陣もダ・カーポ・アリアの装飾法を、とても魅力的に聴かせてくれる。ピッチは高いと思うのですが、パドモアさんの声もなんの違和感なく、とても美しく通り輝かしい。
トーマス・クヴァストホフがバスのアリアを担当していますが、イエス役が歌うことも多い「マタイ」の中のバスのアリアの数々は、やはり一番好きです。
ベルリン・フィルはインターネットでデジタル・コンサートを配信していますが、今年の春にブルー・レイ&DVDとして発売されていた「マタイ受難曲」は、なかなか入手困難な様子で、半分諦めていました。プレゼントの応募は6月ぐらいにしたのですが、届かないのでハズれたのだと思っていました。ずいぶん遅れて送られてきたのですが、パドモア・ファンの私にとって、これはきっと神様からのプレゼントに違いないと思いました。
パドモアさんは、勿論福音史家ですが、イエスも演じていて、合唱団含め歌手は全員暗譜で、演技をつけていて、まるでオペラのような演出です(ピーター・セラーズ演出)。
アリアを歌う程度なら暗譜も難しくはないでしょうけど、福音史家の長大なレチタティーヴォを暗譜してるなんて、さすがはマーク・パドモア。何百回と演奏してるかもしれませんが、ヨハネ受難曲なんかとゴッチャにならないものかと感心してしまいます。
イエスの声はクリスティアン・ゲルハーヘルで、高い所に立って天から聴こえてくる、神の声のような設定です。
マグダレーナ・コジェナーは、実はイエスの妻ではなかったかと言われる、マグダラのマリアを連想させる官能的な演技。カトリックでは絶対禁止な考えだそうですが、バッハはプロテスタントの信者だったので、この設定もありかなと思われます。
自分が接吻する人がイエスである、と合図をしたユダなど、とても解り易い演出ですが、おっと口にするんかい!?。何処に接吻したかということは聖書には記されていないらしい…。
その他のソリストもイエスを取り巻く人々という雰囲気で、歌い演じている。臨月ではないかと思われるほど、お腹の大きなリアル妊婦さんのソプラノを採用しているのも意味があるのかないのか?でもイエスは弱い人間に寄り添う人なので、障害者やいろんな人間がいるのが、よりリアルな舞台を作り上げています。
ベルリン・フィルなので、とても有名な楽器奏者もアリアと一緒にソロ演奏する時は、暗譜で共に演技をしている雰囲気。
テノールのアリア「耐え偲びたまえ」をヴィオラ・ダ・ガンバで演奏されているのは、初めて見ました。チェロの場合が多いと思うのですが、なかなか良いです。
フルートのエマニュエル・パユは、「題名のない音楽会」によく出て来ますね。
樫本大進のヴァイオリンは、バロック・ヴァイオリンを思わせるような雄弁で激しい演奏。
歌手たちの表情も豊かで、キリスト教をあまり知らない人でも、このシーンのこの歌は、こういう気持ちを表しているのか…と非常に解り易い。
モダン楽器による演奏ですが、ちっとも違和感がなく、歌手陣もダ・カーポ・アリアの装飾法を、とても魅力的に聴かせてくれる。ピッチは高いと思うのですが、パドモアさんの声もなんの違和感なく、とても美しく通り輝かしい。
トーマス・クヴァストホフがバスのアリアを担当していますが、イエス役が歌うことも多い「マタイ」の中のバスのアリアの数々は、やはり一番好きです。