読んで、観て、呑む。 ~閑古堂雑記~

宮崎の某書店に勤める閑古堂が、本と雑誌、映画やドキュメンタリー、お酒の話などを、つらつらと綴ってまいります。

閑古堂の長っ尻居酒屋 第1回 行きつけの店「宣伝酒場 たかさご」

2013-04-07 18:06:28 | 美味しいお酒と食べもの、そして食文化本のお噂
当ブログを始めてから3ヶ月ちょっとが経ちますが、まだお酒がらみのお噂をぜんぜん書いていないことに気づきました(笑)。
せっかくタイトルに「呑む」と入れているのに、お酒の話がないというのもなんなので、居心地のいい、ゆっくりとくつろげて「長っ尻」もできるような、宮崎の(太田和彦さんや吉田類さんのように全国各地の居酒屋を回りたいところなのですが•••こちらには時間もおカネもないしなあ。涙)居酒屋などをご紹介する文章を、ときどきはお届けしてみたいと思います。
手始めに、わたくしがふだん行きつけにしている居酒屋を取り上げることにいたします。宮崎市中心部の繁華街、通称「ニシタチ」にある「宣伝酒場 たかさご」が、そのお店であります。

繁華街の中心部、角の目立つ場所にそびえ立つ5階立てのビルに「たかさご」はあります。


創業は昭和32年。この界隈ではおそらく1番古くから続いている老舗の居酒屋であります。店内には、創業間もない頃の店舗の写真も掲げられていて、その歴史を感じさせます。
2階には座敷があり、3階には宴会用の部屋も6つ備えていますが、やはり1番酒場的な雰囲気があふれるのは1階です。
長いカウンターと4人がけのテーブル2つがある1階は、地元の飲み助たちが気兼ねなく立ち寄る憩いの場。仕事帰りのサラリーマンや、定年後を悠々と過ごすお年寄り、そしてこれから出勤しようという飲み屋のおねえさんなどが、1人で、または数人でカウンターに座っては、思い思いに酒と料理を楽しみます。
建物こそ新しいものの、そこには古くから続いているお店が醸し出す、ある種の空気感のようなものが感じられます。実際、もう数十年にわたって通い続けている超・超常連の方もおられます。通い始めてからまだ10年ちょっとのわたくしなんぞ、まだまだヒヨッコ程度なのでありますが•••。

お酒や料理はけっこう種類があり、グルメ的ではないものの実質本位で、しかもリーズナブル。飲んだり食べたりしても、だいたい2000円台で済んでしまいます。フトコロ具合が常に気になる飲み助にとっても、誠にありがたいのであります。
個人的に1番のオススメは、モツを大根や人参、ゴボウなどと一緒に味噌でじっくりと煮込んだ「煮込み」。


煮込まれて柔らかくなったモツや根菜類に味噌の味が染み込んでいて、なかなかイケます。いかにも酒場的な料理で、焼酎のお供にうってつけであります。
ちょっとお腹にたまるものが欲しい向きにオススメなのが「あんかけ焼きそば」。


野菜たっぷりのあんは、けっこうしっかりとした味付けで食欲をそそってくれます。
そして、近年加わったメニューの中で絶品なのが「牛もつ鍋」。


旨味たっぷりの牛もつとシャキシャキのキャベツもさることながら、スープが最後まで飲み干したくなるほど美味。仕上げのちゃんぽん麺もついてお腹も大満足です。ただ、冬季限定メニューというのが誠に残念であります。ぜひとも通年メニューにしていただきたいなあ。
今の時期ですと、カツオの刺身やタタキもいいですね。厚めに切られた身の食感も嬉しいです。



他にも宮崎名物のチキン南蛮や、夏季以外はずっと食べられるおでんなど、和洋中にわたる豊富なメニューを楽しむことができます。

気取りもなければ背伸びをする必要もない、素のままの宮崎を味わえる居酒屋、それが「たかさご」なのです。ここのカウンターで1人過ごす時間が、わたくしにとっては至福のひととき、なのであります。

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