ボヤキまSHOW

I talk to the window ~窓に語りて~

約束。

2007-03-07 21:56:27 | わたくし事
私(わたくし)がまだ、小学校の低学年くらいの頃、

瓶のコーラはまだ普通に商店などに売っていました。

当時はまだ小遣いなんて貰ってなかった私(わたくし)には
無縁のシロモノで、その時コーラの会社がやってたキャンペーンなど当然知るはずもなかったんですが、

「ミニチュアのコーラのボトル」のキーホルダーの存在は知ってたんです。

私(わたくし)はそれがとても欲しかったんですが、商品を買ってハガキで応募しなければならないと思ってたんですね。

そしたらある日、見知らぬ新聞配達のお兄さんが、そのキーホルダー持ってたんですよ。

当時はまだ子供だったので、率直に「ちょうだい」って言ったんです。

だがしかし、そう簡単にくれるわけがありません。しかも見知らぬ子供ですからね。

こっちもダメモトですが、ひょっとすればという思いからしつこく食い下がります。

「今度もう一つもらったらそれをあげる」ということになったので、ようやくお兄さんを解放してあげました。

私(わたくし)はその時は正直あまり期待してなかったと思います。しつこい私(わたくし)から”逃れるため”のその場しのぎくらいに思ってたかもしれません。

しかし、その日の晩。

だれかが訪問してきて、対応する母にその人は「約束したので・・・」と言ってるのが聞こえました。

なんと、あのお兄さんが私(わたくし)の憧れの「コーラのボトルのキーホルダー」をちゃんと持ってきてくれたのです。

白く細長い小さな箱に入ったそれは、まぎれもなく新品のキーホルダーでした。

お兄さん、仕事を終えてその足で持ってきてくれたようです。

おそらく私(わたくし)との約束のために、わざわざコーラを飲んできてくれたんだというのが母の推測でした。

その時の私(わたくし)は、突然その日のうちに来てくれた驚きの方が、キーホルダーを手にした喜びよりも勝ってたかもしれません。

私(わたくし)は幼い頃は人のことをあまり信用しない奴でした。

それは育った環境による影響が大きいと自分では思ってるんですね。家族に結構からかわれてましたから。

だから、自分に子供ができたら子供をからかったり、たとえ納得させるためであってもごまかすような事は言わないようにしようと思ってます。

あの時、キーホルダーをわざわざ持ってきてくれたお兄さん。
見ず知らずでしつこい私(わたくし)に対し、「約束」を守ってくれたお兄さん。

今でも忘れません(顔は覚えてないんですが)。

そして、あの時以上に感謝してます。