ボヤキまSHOW

I talk to the window ~窓に語りて~

料理人。

2007-03-15 18:47:12 | リゾートバイト

島のリゾートホテルでのバイトでは私(わたくし)は和食の厨房で食器を洗ってました。

洗い場の雰囲気は、食器が次々にさげられてきて忙しくなると少しバタバタするくらいで、いつもだいたい同じような感じなんですが、板場や揚げ場、焼き場などの調理場の雰囲気は日によって違ったりします。

それがはっきりわかるのは料理長が厨房におられる日です。

料理長はみんなから「おやっさん」と呼ばれてました。

おやっさんが厨房にいない時は、多少緩んだ空気の中、和気あいあいといった感じになることさえあったりしましたが、おやっさんがいるときは張り詰めた空気の中、みんな緊張感をもって仕事してるといった感じでした。

そして、絶えずおやっさんのゲキが厨房に響き渡ります。

「味見は必ずしろ!」「ケチケチするな!」といった言葉は今でも覚えてます。ケチケチするなっていうのは、盛り付けが少なかったりすると言われるんです。

しかし、どんなにゲキを飛ばそうと手を上げることはなく、若い者にも言い聞かせるような指導をされてましたね。

世間一般の料亭の厨房なんかだったら明らかに拳(こぶし)が飛んでくるような粗相でも、叱られはしますが手を上げられることはなく、私(わたくし)はそれがこの世界にしては意外だと感じてました。

あと一つ甘いと思ったことは、みんなタバコを吸ってたことですね。料理人たるもの、舌は命ですから、しかもタバコを吸えば体に臭いが付きます。私(わたくし)が料理人だったら当然吸いません。

そう言えば一人だけ吸ってない人がいて、その人は煮方で立場的にも上の方だったんですが、常にある種の緊張感をもって仕事されてたように思います。

プロ意識がある人というのは、常に緊張感を持って仕事されてると思います。