「流れる おかやま百年」山陽新聞社 昭和42年発刊より転記
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82年の歴史
昭和33年4月1日、政府は画期的な売春防止法を実施した。
岡山県では一足早く、この年3月15日を期して赤線の営業ストップをかけた。
赤線最後の夜、モヤが春の宵を包む岡山市中島かいわいは、タクシーがひっきりなしに行き交い、サラリーマン風の男が連れだって繰り込む。かつてない盛況。
玄関口では、火ばちに手をかざした女たちが
「寄っていきなさいよ」と声を張りあげ
「もう最後だから・・・」とつけ加える。
午後11時、ネオンのまたたきが一斉に消えた。
”禁止”が”防止”に
売春防止法は、農地改革などと同様、GHQの民主化スケジュールの一つ。
GHQ指令で22年第二国会で¥に間に合うよう法案をあげた。
接待業者のはげしい突きあげで、はかなくも流産した。
その後、
31年なんとか法案成立にこぎつけ、国際社会の仲間入りすることになった。