ザクロを食べる
よその家の熟れたザクロを見て、食べたくて仕方なかった。
それを親に言うと庭に一本ザクロを植えてくれた。
それから毎年・毎年秋が来るのを待っていた。
何年か経って、ようやくザクロに実がなり、その実が熟れてきて食べごろになった。
待ちに待ったザクロの実を採って食べ始めた。
しかし、
目で見るイメージとは違って、食べてもうまくない実だった。
あれは観賞用の実であると知った。
翌年も、それ以後も秋になるとザクロの実はきれいに熟れるが、
もう食べたいと思ったことは無かった。
人生一個のザクロで終わりそうだ。
・・・・・
サッカリンで煎り粉を食べる
おやつ代わりに煎り粉(いりこ=はったい粉)を食べていた。
粉に水と砂糖を入れて箸で混ぜるだけ。
しかし、
砂糖は貴重品でめったに使うものでなかった。
代わりにサッカリンがあった。
包丁を逆さにしてサッカリンを半分に割って、砂糖の代わりに利用していた。
このサッカリンは強烈な甘みがあって、いやありすぎて、
空いた腹に通すだけのおやつだった。
・・・・・
きな粉ご飯を食べる
戸棚に、皿にきな粉(きな粉に砂糖を混ぜたもの)があることがあった。
そうゆう時は、おやつにきな粉ご飯を食べていた。
きな粉にはサッカリンを使わず砂糖を使っていた。
砂糖を使うのでずいぶん美味しい粉だった。
茶わんに冷えた麦飯をつぎ、そのうえにきな粉を振りかけていた。
大好物だった。
・・・・・
鯉を食べる
母方の祖父母の家には、庭にため池があった。
その池に錦鯉が何匹か泳いでいた。
おる時、お祖母さんが
「今日は鯉を晩のおかずにしよう」と言ってくれた。
その日は、晩飯が楽しみで、楽しみで、どうしようかいうほどうれしかった。
やっと晩になり、
晩飯に皿にのった鯉が出た。
喜びと感激の時だった、が
それで終わった。
なんな不味い魚は無いというのを知った。
よその家の熟れたザクロを見て、食べたくて仕方なかった。
それを親に言うと庭に一本ザクロを植えてくれた。
それから毎年・毎年秋が来るのを待っていた。
何年か経って、ようやくザクロに実がなり、その実が熟れてきて食べごろになった。
待ちに待ったザクロの実を採って食べ始めた。
しかし、
目で見るイメージとは違って、食べてもうまくない実だった。
あれは観賞用の実であると知った。
翌年も、それ以後も秋になるとザクロの実はきれいに熟れるが、
もう食べたいと思ったことは無かった。
人生一個のザクロで終わりそうだ。
・・・・・
サッカリンで煎り粉を食べる
おやつ代わりに煎り粉(いりこ=はったい粉)を食べていた。
粉に水と砂糖を入れて箸で混ぜるだけ。
しかし、
砂糖は貴重品でめったに使うものでなかった。
代わりにサッカリンがあった。
包丁を逆さにしてサッカリンを半分に割って、砂糖の代わりに利用していた。
このサッカリンは強烈な甘みがあって、いやありすぎて、
空いた腹に通すだけのおやつだった。
・・・・・
きな粉ご飯を食べる
戸棚に、皿にきな粉(きな粉に砂糖を混ぜたもの)があることがあった。
そうゆう時は、おやつにきな粉ご飯を食べていた。
きな粉にはサッカリンを使わず砂糖を使っていた。
砂糖を使うのでずいぶん美味しい粉だった。
茶わんに冷えた麦飯をつぎ、そのうえにきな粉を振りかけていた。
大好物だった。
・・・・・
鯉を食べる
母方の祖父母の家には、庭にため池があった。
その池に錦鯉が何匹か泳いでいた。
おる時、お祖母さんが
「今日は鯉を晩のおかずにしよう」と言ってくれた。
その日は、晩飯が楽しみで、楽しみで、どうしようかいうほどうれしかった。
やっと晩になり、
晩飯に皿にのった鯉が出た。
喜びと感激の時だった、が
それで終わった。
なんな不味い魚は無いというのを知った。
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