しろみ茂平の話

郷土史を中心にした雑記

ザクロを食べる

2020年06月06日 | 城見小・他校
ザクロを食べる

よその家の熟れたザクロを見て、食べたくて仕方なかった。
それを親に言うと庭に一本ザクロを植えてくれた。
それから毎年・毎年秋が来るのを待っていた。
何年か経って、ようやくザクロに実がなり、その実が熟れてきて食べごろになった。
待ちに待ったザクロの実を採って食べ始めた。
しかし、
目で見るイメージとは違って、食べてもうまくない実だった。
あれは観賞用の実であると知った。
翌年も、それ以後も秋になるとザクロの実はきれいに熟れるが、
もう食べたいと思ったことは無かった。
人生一個のザクロで終わりそうだ。

・・・・・

サッカリンで煎り粉を食べる

おやつ代わりに煎り粉(いりこ=はったい粉)を食べていた。
粉に水と砂糖を入れて箸で混ぜるだけ。
しかし、
砂糖は貴重品でめったに使うものでなかった。
代わりにサッカリンがあった。
包丁を逆さにしてサッカリンを半分に割って、砂糖の代わりに利用していた。
このサッカリンは強烈な甘みがあって、いやありすぎて、
空いた腹に通すだけのおやつだった。


・・・・・

きな粉ご飯を食べる

戸棚に、皿にきな粉(きな粉に砂糖を混ぜたもの)があることがあった。
そうゆう時は、おやつにきな粉ご飯を食べていた。
きな粉にはサッカリンを使わず砂糖を使っていた。
砂糖を使うのでずいぶん美味しい粉だった。
茶わんに冷えた麦飯をつぎ、そのうえにきな粉を振りかけていた。
大好物だった。


・・・・・


鯉を食べる

母方の祖父母の家には、庭にため池があった。
その池に錦鯉が何匹か泳いでいた。
おる時、お祖母さんが
「今日は鯉を晩のおかずにしよう」と言ってくれた。
その日は、晩飯が楽しみで、楽しみで、どうしようかいうほどうれしかった。
やっと晩になり、
晩飯に皿にのった鯉が出た。
喜びと感激の時だった、が
それで終わった。
なんな不味い魚は無いというのを知った。



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