銀河後悔日誌、つぶやき

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「支庁」から「総合振興局」へ

2008-06-28 20:55:52 | 常用平易な日々
 「北海道支庁設置条例」改メ「北海道総合振興局設置条例」の改正案が、6月28日の北海道議会で可決・成立した。これで、明治から続く「支庁」の名称は消え、「総合振興局」として生まれ変わることになる。平成21(2009)年4月施行予定だが、こちらは不透明ではある。

 「支庁」の初めは、明治5(1872)年9月に設置された、「開拓使」の支庁。札幌に本庁が置かれ、樺太・宗谷・浦河・根室・函館の支庁が設けられた。千島列島と交換されて樺太の行政権を失い、樺太支庁は廃止。宗谷支庁と浦河支庁は本庁に合併され、15(1882)年2月の開拓使廃止時に残っていた「札幌本庁」・「根室支庁」・「函館支庁」がそれぞれ「札幌県」・「根室県」・「函館県」に分かれ、いったん「支庁」は消滅。

 19(1886)年1月に3県は廃止され、「北海道庁」が発足。根室県と函館県域は当面「根室支庁」・「函館支庁」として存続したが、12月に廃止。また「支庁」が消えた。

 一方で、12(1879)年には、「郡役所」が設置された。これは前年から全国に設置されたものだが、北海道では各郡単位ではなく、数郡を管轄する役所として設置された。これを30(1897)年に廃止し、その管轄区域を以って設置したのが「支庁」である。昭和22(1947)年の地方自治法施行によって、都道府県が任意に設置できる出先機関とされたが、大きな変更点もなく、現在まで111年にわたって存続している機関である。

 これが、地方分権改革などの流れに乗り、紆余曲折を経ながら、ようやく今回の「総合振興局設置条例」により、名称や管轄区域が変わる。それだけではなく、「総合振興局」には現在の支庁より権限を強め、支庁が廃止される地域には出張所として「振興局」を設置し、こちらは支庁よりも権限が弱められることになっている。


 現在の14支庁が9総合振興局・5振興局に再編されるが、流れは下記のとおり。
・石狩支庁→道央総合振興局石狩振興局
・渡島支庁→道南総合振興局
・檜山支庁→道南総合振興局檜山振興局
・後志支庁→後志総合振興局
・空知支庁→道央総合振興局
・上川支庁→道北総合振興局
・留萌支庁→道北総合振興局留萌振興局
・宗谷支庁→宗谷総合振興局
・網走支庁→オホーツク総合振興局
・胆振支庁→日胆総合振興局
・日高支庁→日胆総合振興局日高振興局
・十勝支庁→十勝総合振興局
・釧路支庁→道東総合振興局
・根室支庁→道東総合振興局根室振興局

 空知管内幌加内町は道北総合局管内へ、留萌管内幌延町は宗谷総合局管内に変更される以外は、管轄区域に変更はない。「後志」と「十勝」以外は、総合振興局に改組されるに伴ない、名称が変わっている。しかし、現在の支庁所管区域はそれぞれ「○○地域」とされ(たとえば空知支庁は道央総合振興局空知地域)、“空知地方”という通称は変わらないようだ。いや、「地方」から「地域」に変えるべきなのか?


 支庁と違い、管轄区域は郡名ではなく、市町村名で書かれている。これまで管轄に入っていなかった「市」が、総合振興局では管轄区域とはっきり書かれているのだ。郡名ではなくなったので、市町村の変更があれば、その都度総合振興局設置条例も改正されるようだ。


 いずれにしても、実際に施行日がはっきりし、施行されてみないと変化は分からない。

 さて、どうなることやら…。

※郡役所以来の管轄区域図は「北海道支庁図」参照。

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