大きいのは「心づかい」とは言わない…。
『ドラえもん』第33(通算37)回。
いきなりドラえもんの叫びから入る『出た~ッ、巨大ネズミ! 進化退化ビーム』と、再放送やソフト化でもそのまま使うのか?『恐竜ちょっとだけスペシャル第2弾! 大むかし漂流記』の2本。
・『進化退化ビーム』
原作では「進化退化放射線源」という難しい名称だったが、「放射線」は、まあ、使いづらいので、こうなったようだ。
「古い」と「新しい」がどの程度のものかは微妙であるが、“新しいラジオ”は腕時計型。原作を読んだ当時は本当に目新しく感じたが、今や腕時計も持たない人間が多くなり、果たして新しいのかどうかは分からない。
ラジオだけで見ると、別に古くも何ともない。他の機能を付けるかどうか、の違いに過ぎない。
これだけ録音媒体が多くなっても、やっぱりカセットテープが消滅しないように、単体のラジオは十年経とうが二十年経とうが、あまり変化はしないだろう。
…って、全然内容に触れてないので、ちょっと触れてみる。
のび太がネズミを退化させて“ご先祖さま”が大暴れ。そこでネコも退化させるが、祖先が共通と言うことで、街の中でまた大暴れ。この展開はオリジナルである。
ちょっとこれは長かったか。ネズミ捕りを進化させて“退治”したが、かなり強引な展開である。
しずかちゃんの登場はなし。ジャイ・スネもほとんど見えない。
・『大むかし漂流記』
いきなりドラ・のびがピンチの状態から始まる。
高学年になってから読むと、まあ“のび太の新学説”の胡散臭さが分かるだろうが、そうでない場合は、なぜドラえもんが笑っているかが分からない。
そういう難しいテーマでありながら、実に分かりやすく描かれている。ここが『ドラえもん』の良いところである。
一億年前、という途方もない大昔に来て、とんでもない体験をする。しかし、最後には“ご町内”で収まっている。
こういう作品を毎月読めた子どもたちは幸せものだ。
わたしもかろうじて連載期間内の読者であったが、その後は…。
次回は『ドラえもん、さよなら!? ゆめのチャンネル』と、『恐竜ちょっとだけスペシャル第3弾! 恐竜の足あと発見』。
今回もそうであったが、2本とも恐竜の姿が見える。2本目のサブ・サブタイは頂けないなあ。
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