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全粒穀物

2016年07月24日 | 食・レシピ

長生きの秘訣は「全粒穀物」をよく食べること!?~心臓や血管の病気にかかるリスクが減少

    ヘルスプレス - 2016年7月12日

   近年のパンブームで多くの店で目に付くようになったのが、ずっしり重く滋味のある全粒粉のパンだ。

 その人気ぶりは、これまで健康志向の強い客が買い求めているイメージだったが、最近ではその美味しさにハマった人が増えたのかもしれない。

 全粒粉や玄米などの穀物が体にいいことは、何となく知っていることだろう。これまでの研究でも、全粒穀物を積極的に食べている人は心臓病や糖尿病などの発症リスクが下がることが判明している。

 今回、さらにもう一歩踏み込み、全粒穀物の摂取によって「長生きができるかもしれない」ことが、新たな研究で示唆された。

 「全粒穀物の摂取量が多いほど、特に心血管疾患による死亡率が低くなる」と、研究著者で米・ハーバード大学T.H.チャン公衆衛生大学院(ボストン)助教授のQi Sun氏は述べている。

生活習慣病での早期死亡率が15~25%低下

 未精製である全粒穀物には、米糠やふすまなどの表皮部分や、胚芽(栄養豊富な芯の部分)、胚乳(中間層)を含めた穀粒が丸ごと含まれている。全粒小麦粉で作られたパンやパスタ、オートミール、玄米、全粒コーンミールなどで摂れる。

今回の研究は、これまで世界各国で行われた発表済みの12の研究と、国民健康栄養調査(NHANES)のデータをレビューし、全粒穀物と長寿との関連性を調べたものだ。

 米国、英国、北欧諸国の男女合計80万人の被験者を対象とし、研究期間は1971~2010年にわたる。この期間中、約9万8000件の死亡が記録されていた。

 その結果、直接的な因果関係は示されていないものの、全粒穀物を1日に3皿分(合計48g)食べる人は、3皿分未満しか食べない人や全く食べない人に比べて、心疾患および脳卒中で早期死亡するリスクが約25%も低く、がんによる早期死亡リスクも、約15%低かったという。

 それだけ、寿命も長くなっているわけだ。理由についてはさまざまな可能性が考えられる。

 全粒穀物は食物繊維が豊富なため、血糖値やコレステロール値が改善され、心疾患や糖尿病のリスクが低減する可能性がある。 また、食物繊維は満腹感を長時間持続させるため、その結果、摂取カロリーが抑えられて正常体重が維持され、心疾患リスクが低減するのかもしれない。

 もともと米国の食事ガイドラインでは、全粒穀物を毎日3皿以上摂取することを勧めている。だが、米国人は平均して全粒穀物を日に1皿未満しか食べていない。

 48gの全粒穀物を摂取するには、全粒粉パンであれば1日にスライス3枚を食べる換算だ。ただし、米国農務省(USDA)によると、その食品が全粒穀物かどうかは見た目だけで判断できないため、表示を確認すべきだという。白いご飯やパンは少しずつ血管を痛めつける?

一般に食べられている白米や精白小麦粉は、いずれも精製された穀物。穀物を精製すると糠や胚芽が除去されてしまうため、食物繊維、鉄分のほか、多くのビタミンB群も失われてしまい、栄養価的は下がってしまう。

 さらに精製された穀物が厄介なのは、食後の血糖値を大きく上げることだ。

 ブドウ糖を摂取した後の血糖上昇率を100としたときの、食品ごとの血糖上昇率を表す指標を「グリセミック指数」(GI)という。GI値が高い食品ほど食後の血糖値を上げやすく、低いほど上げにくくなる。

 たとえば玄米のGI値が55なのに対し、白米は81。全粒粉パンが50なのに対して食パンは91と、精製されたものはGI値が高い。

 GI値が高い食品を摂取すると、食前と食後で血糖値が大きく変動し、血糖を下げるホルモンのインスリンが過剰に分泌される。

 血糖値の大きすぎる変動は血管にダメージを与え、脳卒中や心疾患のリスク要因となる。さらにインスリンの過剰分泌は、肥満や2型糖尿病の原因となるほか、がんやうつ病などさまざまな病気になるリスクを上げてしまう。

 精製されていない穀物を食べるのは、ダイエットになるだけでなく、全身の若々しさを維持するために有効だということだ

 Qi Sun氏は今回の研究を踏まえて「医療関係者は一丸となり、全粒穀物の摂取を推奨すべき」と述べている。健康で長生きをしたければその言葉に耳を傾け、できるところから食生活に全粒穀物を取り入れてみてはどうだろうか。(文=編集部)

Wik

全粒粉(ぜんりゅうふん)とは、小麦粉の一種。小麦の表皮胚芽胚乳をすべて粉にしたものである。

胚乳だけを用いる通常の小麦粉と比べ栄養価が高く、薄力粉と比較して3倍程度の食物繊維鉄分を含み、ビタミンB1の含有量も高い。そのため、健康を目的として用いられることも多い。 不純物を多く含むため、粉の色はやや茶褐色を帯びる。製品はそれら不純物による独特の風味食感を持つ。

これらの特長を活かし、パンクッキーシリアル食品の材料として用いられる。ライ麦などの雑穀と混ぜることも多い。家庭風のケーキマフィン用には特に細かく挽いた全粒粉が用いられる。

ただし胚芽油などの影響でグルテンの形成は良くないので、パン生地を作るときは口当たりを良くするために精白した小麦粉と混ぜて用いることが多い。膨らみや見た目の綺麗さを重視するスポンジケーキなどには向かない。

また、脂肪分が多いため通常の小麦粉よりも保存性が悪くなる。