TOMATOの手帖

日々の生活の中で出会う滑稽なこと、葛藤、違和感、喪失感……などをとりとめもなく綴っていけたらと思っています。

困ったときの再起動

2021年06月10日 | インポート
ワードを起動させてせっせと文章を打っていた。
と、ふとしたはずみで、どこをどう触ったのか、入力モードが変化してしまい、もとに戻らなくなった。普段、ローマ字入力をしている。「も」を表示させようと「mo」と打つのだが、どういわけか、”mo”とそのまま表示されてしまい、変換されないのである。右下の入力モードを見ても、いつもと同じ、「あ」と出ている。
こうなるとたちまち頭が真っ白になる。長年パソコンに慣れ親しんでいるかに見えて、こういう不測の事態には対処できなくなるのである。
新規のワードファイルを作成して打ち込んでも同じである。
そこで、スマホを購入したときに入会した「何でもサポートサービス」を思い出す。
スマホだけでなく、パソコン、プリンタなどデジタル機器全般の無料お助けサービスである。最近では、サポートデスクも回線を増やしたのかつながりやすくなった。
早速電話をしてみる。自動音声でのご案内やら、本人確認やらまどろこしい手続きを得てようやく本題にはいる。
インターネットからその会社のホームページを検索してみてほしいと言われるものの、文字が打てないのでそれもできない。
どうしたものか。電話の向こうで、スタッフも困っているようである。
と、先方曰く「再起動ってしてみました?」
再起動!!そういえば、数々の難題をクリアしてきた手段として、かつて1番あてになる解決策が再起動だったことを思い出す。もしかして、電話する前に当然試してみるべき操作方法だったのではないか。
実際試してみると、いつもの入力モードが復活している。
「ああ、戻りました。ありがとうございます。助かりました」とわたし。こんな簡単な操作のために時間をつぶさせてしまったことを詫びる気持ちもあり、ことさら愛想よくお礼を言って電話を切る。
サポートセンターのお兄さん、まずは再起動してみてから電話してくれよ!と思ったか、それとも、コワイ相談者も少なくないであろう中で、ほのぼのとした相談内容にほっとしてくれたかわからないが、電話する前になぜ再起動を思い出さなかったんだろう‥‥‥。

そうえいば以前、台所の排水溝の水流が悪くなったので、すわっ、詰まってしまった!と大慌てで、24時間生活サポートサービスなるものに電話して来ていただいたことがある。
小型の掃除機のようなものを持ったお兄さん、しばらく、排水溝の入り口付近をちょいちょいと突っついていたが、
「ほら、ニンジンの皮とか、こびりついてるでしょ。それがたまっちゃって流れにくくなっていただけですよ」とひとこと。
「ああ、よかった、つまっちゃったのかと思った。やっぱりこういうのを流しちゃうと、詰まりの原因になりますよね」とかなんとか、知ったような顔しながらわたし。マメに掃除しておかなかったのがばれてしまった恥ずかしさと、安易に人を呼んでしまった申し訳なさをごまかすように、ことさら明るく感謝の気持ちを押し出し、深々とお辞儀してお帰りいただいた。
これなども、電話する前にまず、排水溝の手の届く範囲ぐらい掃除しとけよ、という話。
何度もこのテのことを繰り返しているのですね。


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おなじみさん

2021年06月04日 | インポート
近くにセブンイレブンがあるので、セブンミールを頼んでみた。
一食分の調理素材が小分けにビニール袋にはいっており、それを調味料と合わせて炒めるだけという便利な商品である。ほかにもご飯付、ご飯なしの弁当もある。
ひとりぐらしで、これだけの種類の素材をちょっとずつ集めるのはかえって割高になってしまう。いったん材料を買ったら、来る日も来る日も同じ料理を食べる羽目にもなるので、こういうサービスはありがたい。
2,3回ほど通ったころだろうか、会計を終わると、「いつもありがとうございます」というお礼の言葉がかえってきた。店舗のスタッフは年配、学生風、主婦、さまざまなかたがたでローテーションを組んでいる。とてもこちらの顔まで覚えているとは思われなかったので、非常に以外に思われた。
高級料理店のお得意さんなら自慢にもなるが、手抜き料理の素材を調達しようとはいったお店で、名前を覚えられるのってどうなの? とちょっと複雑。だったらおまけになにかつけてほしいな、と卑しい気持ちも湧き上がる。

そういえば、昔、職場の近くにモスバーガーがあった。来る日も来る日も、お昼近くになると電話注文して、ハンバーガーを食べに行った。そのうち、来店すると、やはり、いつもありがとうございますのご挨拶がかえってくるようになった。ファストフード店って基本的には匿名性の店である。しかし電話注文する際に名乗っているのだからしかたない。

さらに、電車でひと駅のところにお気に入りのコーヒー店があった。炭火アイスコーヒーとトーストとスクランブルエッグが、いつものわたしのお気に入りメニューである。いったん気に入ると、なにがなんでも同じものを注文し続ける性分なのである。決して偏食というのではないが、新しいものにチャレンジして、やっぱりいつものにすればよかったと後悔するのが嫌なのである。
ある日、新入りのウエイトレスさんが注文を取りに来た。
どういう風の吹き回しか、気分の変化か、その日はいつもとは違うアイスコーヒーを注文してみた。注文をとってカウンターに戻った彼女は、厨房のスタッフになにやら言われている。やがて、厨房から顔なじみのスタッフが出てきて、注文を繰り返した。いつもと違うので、ウエイトレスさんが注文を聞き間違えたと思ったらしい。
「それでいいんですよ、ちょっといつものとは違うものを飲みたくなったので」とわたし。わざわざ言い訳する必要があることなのかどうかわからないが、新入りのウエイトレスさんの無実ははらさなくてはならない。
どこでも、顔を覚えていてくれるようになるのは有り難いが、時にはそれがわずらわしいと思うできごとも発生する。


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ひさしぶりの24時間ホルター

2021年06月01日 | インポート
接種を希望する高齢者、希望する医療従事者、希望する64才以下、と言いつつ、ほとんど全員が希望するのを前提に世の中が動いている。
打ち手を増やし、会場を広げ、そのスピードたるやすさまじく、強迫的になってきた。接種件数がいつ2千万件に達するかが次なる目標値になっている。選択肢が増えた分、自治体のワクチンページもフクザツになり、いったい私はどこを予約したら一番早いのかしら???といった感じだ。

先日、クリニックに行くと、受付にかかってくる電話のほとんどが、ワクチンの有無を尋ねる内容。受付の女性は、何度も何度も「まだ決まっておりません」の繰り返し。ないところにはないのです。

さて、今回のワクチン、血管系の副反応が多いので、ぎょっとして、ホルター心電図をとってもらいに行った。8年ぶりである。期外収縮のほとんどは危険なものではないらしいので放っておいたが、ワクチンとの相性はどうかわからないのである。
当時の心電図は、はずすまでお風呂にも入れず、シャワーも浴びれず、したがって夏にやるもんではなかった。しかし、今回の新式は、シャワーもシャンプーも入浴もOK。もちろん胸の電極部分はこすってはいけないのだけど。
日頃、からだを洗うのは、無意識的な手順に従っているのであって、ここだけをこすってはいけない、となると急に意識的になってしまい手元がぎくしゃくしてしまう。
また、眠るときも、おなかの機器を押しつぶしたら大変、という気持ちが働くせいか、上を向いたまましゃちほこばってしまう。そのせいか、なかなか寝付かれず、朝になると不自然な姿勢の影響でからだのあちこちがイタイ。
ふだんの体の動きは、その人なりに無意識的な流儀というものがあって、寝姿ひとつとっても、変えてしまうと違和感があるものなんですね。
痛くもかゆくもないのだが、翌朝、取り外したときは、実にすっきり。爽快感でいっぱいであった。


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