ウツギ谷の散策!
今朝のスタートは、箕面・外院二丁目の交差点から、
北へ延びる細い道を上がっていきます。
まもなく、東の土手の上に紫色したアザミの花が3輪咲いて
いるのがみえました。
見上げると、晴れ渡った青い空に白い雲がぽっかりと
浮かんでいます。
小さな手製のブリキ風車が廻っています。
新緑の山並み、アザミやタンポポの花、、青空に白い雲、
小さな風車・・・
そんな構図が素朴で牧歌的で、その小さな風景だけを
切り取れば、ここがスイスのハイジの故郷かと思わせる
ような風景です。(笑)
イノシシ防止柵を開いてウツギ谷林道へ入りました。
途中、東の「あたごの森」を登り 少し歩き周った後、
再びウツギ谷に入ると、一気に温度が下がったかのような
涼しさです。
サラサラ~と流れる谷川の音を聞きながら、いつものように
浸り歩きのドンカメスタイルでゆっくりと上がって行きます。
なんと気持ちのいいこと・・・
余り気持ちがいいので、横を流れる川辺に下りてみることにし
、小さな中州にしゃがみこんで森林浴を楽しみます。
シ~ンとした森の中・・・
岩場にはじく白い水しぶき・・・
林立する杉木立と、新葉をつけた常緑樹、広葉樹などが
風にそよぎ、新しく生まれたシダの幼葉も震えるように
揺らいでいます。
差し込む木漏れ陽にクモの巣が反射してキラキラ輝き、
岩の上では見事な色彩デザインのトカゲ君が日向ぼっこを
していたり・・・
足元を見れば小さな昆虫たちが活動しています。
山裾には動物たちの獣道がしっかりと付いていて、
昨夜もイノシシや鹿、キツネ、テンや小動物たちがここへ水を
飲みにきていたのかと想像しました。
そんな中で谷川の流れに手を浸し、耳を澄ませば・・・
上空で初夏の風が舞っているようで、時折 杉木立が大きく
揺れ動き擦り合って ギー ギー ギーと奇妙な演奏を
聴かせてくれます。
目の前の落差1mほどの小さな滝のような流れと
その白い水しぶきを見つめていると・・・
あの落差33mの箕面大滝の前で眺めているときと同じような
「無」の境地に陥るようで、不思議な感覚を味わいました。
どの位そこに浸っていたのかな?
ふっと見上げると、西側の山の中腹を一人の女性ハイカーの
方が南のほうへ歩いているのが見えました。
あれ?
あんな所に道があるのかな?
何度 このウツギ谷を歩いていても、そんな道があることを
知らなかった私は 早速探してみる事にしました。
ありました・・・
西の谷間からチョロチョロと谷水が流れ落ちている所から
細い上り口を見つけました。
道なりに上がっていくと、いい森の散策路が続いていて
嬉しくなります。
やがて細い十字路に出て記憶がつながりました。
何年か前に北の南山、谷山尾根からの帰路、西の青松園へ
下って行く時に通った事があったのです。
ここへ出てくるのか・・・!
また新しい山道を見つけて嬉しくなりました。
私が箕面の森の散策を楽しみとしてまだ10年程ですが、
その間約700余回 同じ森を何度歩いていても、まだまだ
新ルートを発見しワクワクして、いつまでも飽きる事が
ありません。(笑)
その「外院の杜」を楽しんだ後、珍しい手作りの枝木を使った
橋を渡ってウツギ谷へ戻ってきました。
杉木立が欝蒼としていた薄暗いウツギ谷林道が、
数年前の間伐作業により明るい気持ちのいい林道となり、
もってこいの森の散策路となりました。
ヒヨドリが飛び交い、新葉をつけた草木が初々しく、
その先にピンクのモチツツジの残花が一輪咲いていました。
豊能自然歩道へ入る前に、少し先のウツギ上池に立ち寄り
ました。
青年が一人釣り糸を垂れています。
挨拶を交わした後で、何が釣れるのか聞くと、ブラックバスが
いると言うものの・・・
釣りよりもこうしてノンビリと糸をたれて物思いに耽るのが
好きなのだとのこと・・・
お気持ちはよく分かります。
静かな森の中の池、その遥か上空を米粒ほどの飛行機が
飛んでいきます。
穏やかな初夏の風がまたゆっくりと吹いてきました・・・
いい季節がやってきました。
(* 余談ですが、今月の箕面市公報「もみじだより」に
よると、来週12日(土)には箕面の森の物知り博士
浅葉 清氏(箕面ビジターセンター前所長)が主幹する
「箕面自然観察会」による、ウツギ谷の観察会がある
との事ですよ。)
’10-6-5 (晴れ)