箕面の森の小さなできごと&四季の風景 *みのおハイキングガイド 

明治の森・箕面国定公園の散策日誌から
みのおの山々を歩き始めて三千余回、季節の小さな風景を綴ってます 頑爺<肇&K>

森の果物 ヤマモモ!

2020-08-26 | *編集・夏/6月

森の果物 ヤマモモ!

 ヤマモモが実をつける季節がやってきました。

今日は「教学の森」の東尾根から、西尾根の散策山道を楽しみました。

ここは「箕面市立青少年野外活動センター」がある森を、取り囲んでいる格好

の散策路で、整備されたとても気持ちのいい森のなかにあります。

 

昨日は大雨でした・・・

梅雨とはいえカミナリ交じりのどしゃ降りでしたが、今朝は快晴です。

森の中では不思議なぐらい、あの大雨を感じさせません。

山や森の吸水力や保水力のすごさに感じ入りました。

 

東尾根に入ってすぐのところの山道に、いっぱいヤマモモの実が落ちていま

した。

見上げるとヤマモモの木にはまだいっぱいの実がなっていました。

鳥達がさかんについばんでいます。

私も短い足を精一杯伸ばして小枝からやっと3個ほど採って見ました。

 

直径1~2CM、赤黒いつぶつぶで覆われている実はやわらかく、すぐつぶれ

そうなので、そっとやさしく扱い一粒を口に入れる・・・

少しえぐみがあって野趣にとんだ味がします。

思ったより美味しく甘酸っぱい!

森の恵みだな~

指先が真っ赤に染まる・・・

赤ワインのような果汁は濃厚で、服につけると取れそうに無いから、

首を前へ出してもう一粒を口に入れる。

 もっと食べてみたいが・・・

 

昨年の同じ時期に西尾根で、やはりこの大きなヤマモモの木があり、実って

いた木に登ろうとしたら・・・足を掛けた枝が簡単に折れて、嫌というほど

お尻を打ったことがあり、さくい木を恨めしく見上げていたのでした・・・

 (私はすぐ少年時代にもどってしまい、年を後で実感する悪い癖が

  ありまして)

そんな痛い体験から、今日は登るのを最初から諦めたのでした。

 

そんな時、前から若者が4人と年配の方お一人が話しながらやってきたので

挨拶を交わしました。

すると私の脇道を見ていた年配の方が・・・

ああ、ヤマモモの実が落ちている・・・と 言ったとたん、それを拾って口に

ほり込まれました・・・

若者達は・・・ 先生それ食べれるの? と 聞いている。

先生はもういくつも拾って口に入れている・・・

 

  食べてみろ!

突然、先生は若者達にヤマモモの実を差し出した・・・

みんなおかしなものを見る目つきで誰も手を出さないし、誰も食べようと

しない。

先生は私の方を見ながら苦笑する。

 

そしておもむろに・・・

中国ではな・・・ヤマモモの実は胃腸薬に、樹皮は下痢止めに、その液は

口内炎や扁桃腺の腫れに効くということで生薬にしていたんだぞ・・ ・と

講義が始まる。

私も聞き耳をたててしばし聴き入ってしまった。

ヤマモモは漢名を 「楊梅」 と書くそうです。

関東では庭木にする所もあるとか。

 

一通り説明を聞いた若者達は、やっと山道に落ちた実を手に取り、恐る恐る

口にはこんでいた・・・

  美味い! 

  苦い! 

  甘いが・・・まずい!

  すっぱいが嫌いじゃない!  

 

みんなバラバラの反応に私も一緒に笑ってしまった。

でも、森の恵み・・・ヤマモモの味はやはり森の味がしました。

 

  「おやつどき ヤマモモに子ら よじのぼる」

 

私の故郷の山里風情ですが・・・

箕面の森で味わえるのも風情です。

’13 6・24
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