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箕面の森の小さなできごと&四季の風景 *みのおハイキングガイド 

明治の森・箕面国定公園の散策日誌から
みのおの山々を歩き始めて三千余回、季節の小さな風景を綴ってます 頑爺<肇&K>

森の桜月・・・カメラマンの季節!

2020-08-25 | *編集・春/3月

森の桜月・・・カメラマンの季節!

 滝上の赤く丸い大日橋から、南の雲隣の森を見上げると、早くも山の桜

咲き始めました・・・

杉の茶屋の東側に来ると、エドヒガン桜の大木がもう満開状態です・・・

下から見上げると、その淡いピンク色した桜の花びらが、青い空の色と

合い合わさって、絶妙の組み合わせを見せています。

左右に林立するケヤキの大木にも、もう新芽が出始めました・・・

 

数人のカメラマンの方々が大きな三脚を立て、重そうな望遠レンズを

つけた、大型カメラでのぞいています・・・

ふっと見るとその中に、四季折々の箕面の森を30年以上に渡り撮り

続けておられる 津田  實氏 の姿がありました・・・

私は氏のファンなものですから、その個展や箕面の各所で催される

写真展などから、いつもその素晴らしい感動を頂いています・・・

発行されている氏の「箕面の森の写真集」も私の書斎棚にあり、時々

眺めては楽しんでいるのです・・・

今度はどんな素晴らしい感動を与えてくださるのか、今から楽しみです。

 

大滝に下りて行く途中で、岩に向ってカメラを固定し、のぞいている方が

いました・・・  そっと後から垣間見ると・・・  岩と岩の間から小さな

スミレ(タチツボスミレ)が、うす紫の可愛い花を咲かせているのが見え

ました・・・

しかもたった一輪だけです。

私はつい声をかけてしまいました・・・

・  いいですね!

    *  いいでしょう・・・

それだけの会話で、心と心が通じ合うのですね・・・  

波長の合う人とは、こういうことなのでしょうか・・・?

 

箕面大滝から流れ落ちるしぶきで、きれいな七色の虹が浮かんで

います・・・

今日は水量も多くダイナミックです。

そんな滝の流れが、やがて渓流となり箕面川に流れていきます・・・

釣鐘淵の所に、男女三人の方が、これも大型の望遠レンズをつけた

カメラで川面を狙っています・・・

何がいるのかな?

見てみると、岩に当ってしぶきを上げているその横の浅瀬に、

カワガラスが潜ったりしながら水遊びをしているのが見えました・・・

鳥をねらって撮っているようです。

 

戻り岩橋を過ぎ、欝蒼とした杉木立の間から箕面渓谷を見下ろすと、

木漏れ日が川面を照らし、その輝きが照葉樹林に反射してキラ キラ 

キラと、葉が星のように輝いていて幻想的です・・・

 

そこから赤い欄干のつるしま橋へ向うと、木漏れ日が山裾にあたり、

暖かそうなひだまりができています・・・

ふっと見ると、先程撮っておられた方と同じスミレが、群生して咲いて

いるではありませんか・・・  すごい!

私はリュックからカメラを取り出して接近し、シャッターを押しました。

やがてつるしま橋の上から、南の聖天の森方面を見上げると、遠くの

森の中央に、一本の桜の木が満開に咲いているのが見えました・・・

まだ冬の枯れ森の中で、そこだけがスポットライトを浴びているように

明るく浮きだって見えます。

イロハモミジにも、可愛い赤ちゃんの手のような、小さな七枚の幼葉が

芽出し始めました。

 

再び滝道に戻ると、丁度前方から英国紳士? が、ゴールデンレトリバー

など三匹の犬を連れ、英語で大きな声を出しながら歩いてきました・・・

私が会釈をすると、帽子をとって挨拶をしてくれました・・・

毎日この滝道を犬と散歩されるのが日課とか・・・  

もう何度もお会いしていますが、箕面の森では有名人のようですよ・・・?

でも、初めて会う人はその特異な仕草にビックリでしょうね・・・ (笑)

 

大ケヤキをすぎて後鬼谷との分岐をすぎて、三国峠へ向っている時

でした・・・

突然私の目が釘付けになりました・・・  なにかいる? 

よく見ると目の前にリス(ホンドリス)がいるではありませんか・・・ 

可愛い!

あの愛らしいしぐさに長い尾を上げ下げしながら、さかんに松の実?  

食べています・・・  なんて可愛いんでしょうか・・・

そうだ!  と思い出し、ポケットからカメラを取り出して撮ろうとするのに

なかなかシャッターがおりません・・・  ドジ!

そんな私をチラッと見たリスは、構わずに食べつづけています・・・

今までリスは何度も見かけますが、その都度すぐにすごい勢いで木を

登っていってしまうので、ゆっくりと見る暇がありませんでした・・・

今日のリスはノンビリ屋のようです・・・(笑)

でも食事が終わるとゆっくりと、木を登っていってしまいました・・・

 

カメラは私の性格なのか?  昔から簡単、安い、便利なバカチョン

カメラ専門でした (笑)   

友達が高価な一眼レフカメラを手に入れて自慢していても、私はちっとも

気になりませんでした。

ところが箕面の森の散策をするようになって、毎回沢山の森の感動的な

シーンを体験して心に留めてくると、今度はそんな感動を写真にして

残してみたいと思うようになりました・・・

しかし、このバカチョンでは一向にその感動が伝わらないのです・・・

面倒臭さがり屋で飽き性、露出がどうのこうのというのが苦手な

機械音痴なので、ズルズルズルと今でも相変わらずの超アナログで

ノーマルなドンカメ カメラマンを貫いているのです・・・  (笑) 

 

針葉樹林の森の少し開けた所に白い花が・・・  

近づいてみるとアゼビの大きな木で、白いスズランに似た花を満開に

咲かせています・・・

その横には沢山の森のツツジ(コバノミツバツツジ)が、大きな蕾を膨らま

せています・・・ 

あと数日もすれば花開き、ピンクのトンネルができそうです。

 

杉林を抜けて三国峠に着きました。

山頂には三国岳(395.9m)の表示板があります・・・  ここからは南の

天上ケ岳がよく見渡せるものの、他は森が繁り視界はよくありません・・・

その昔、箕面大滝の付近がかなりけわしい岩山だったようで、滝上から

この峠を越えて箕面・池田方面へ歩いたとか・・・

その当時は摂津、河内、和泉の三国が見渡せた所から三国峠と名付け

られたようです。

しかし今はその道も 「・・・猿を自然に返す為に・・・」 と、通行止めに

なっていて通れませんが・・・

 

それから更に下り、前夜イノシシが相当ハデに掘り返した痕の残る

箕面山(352.3m)山頂を回り、更に朽ちた倒木の残骸があちこちに

横たわる森を横目に下りてくると・・・ 

眺望のいい「遠見の滝」に着きました。

 

樹幹の間から、遠くに箕面大滝の落ち口を見下ろす事ができるのです。

私はリュックを下ろして一休みにしました・・・

花冷えのする冷たい風の中、襟を立て、帽子を深くかぶり直して、

それから温かいコーヒーを入れると・・・ もうそれだけで幸せ感が・・・ 

ジワ ジワ ジワ~  と! (笑)

改めて双眼鏡で滝の落ち口をのぞくと、二つの大岩の間から流れ落ちる

・・・ それがやがて白い水しぶきを上げて落下していく姿は壮観です。

ふっと右横手をみるとエドヒガン桜が満開に咲いていて、その景観にも

感動です・・・  なんと言う絶景!

こんなダイナミックで風流なお花見は初めてです・・・  

一人、森の中から大滝とお花見を同時にできるなんて・・・  

まさに今日の至福の一時です。

 

そうだ!  写真に撮っておこう・・・

そう思ってカメラを取り出し、目いっぱい望遠にしたものの、このカメラ

では届きません・・・ (笑)

やっぱり自分の心のカメラにしっかりと収めておいた方がよさそうです。

まだしばらくは、このマイハートカメラが活躍しそうです・・・  

ト ホ ホ ! (笑)

 09-3-28 (完)

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