箕面の森に南国の鳥・・・!?
今日は凍気の冷たい空気の中にも、気持ちの良い凛とした冬の
青空が見えています。
新稲(にいな)の里の桜池にはシラサギ、アオサギ・・・
それに、全長80CMぐらいで長い黒い羽、目の下は黄色、くちばしの先
がカギ状に曲がっている鳥が4羽いました・・・ カワウです。
巧みに潜水してはサカナを捕らえていましたが、私が池のすぐ傍で見て
いても、ゆうゆうたるものです。
私はリュックから双眼鏡を取り出し、首にかけてしばし鳥達の仕草を見て
楽しみました。
池畔の木立にはヒヨドリが沢山遊んでいます・・・
今の季節はバードウオッチングも楽しみの一つです。
新稲の旧牛舎の柵の木に一羽のモズがとまりました・・・
橙褐色の頭頂がとてもきれいな鳥です・・・ 双眼鏡で見るといつになくよく
肥っています・・・ 食べすぎだよ?
その横の林の中では色鮮やかなウグイス色のメジロが10数羽 飛び
交っています・・・ もうすぐ春の気配です。
小川口から森に入ります・・・
太陽が雲間から顔をだすとポカポカと実に温かく、いつも帽子をとって
頭と体を太陽に向けるのです・・・
薄い頭毛を通して、暖かさが直接肌身に感じられるからですが・・・
見ると一人の中年の男性がスケッチブックを広げて写生をされています。
絵になる情景ですね・・・!
山道を登り、私が息をハーハーとはき始めた頃、後ろから黒い
ラブラドール犬を連れた若い男女が・・・
* こんちわ!
と 元気に挨拶しながらあっという間にスイスイと登っていかれました。
またウサギとカメの自分を実感・・・ ドンカメです!
中腹まで来て一休みです・・・
いつものポットから暖かいコーヒーを入れて飲むときの幸せ感・・・
いいな~
見上げると、落葉した枝木の間から澄み切った青い空と白い雲が見えて
なんと美しい光景なんでしょう・・・
そこへまた太陽が顔を出すと、もうそれだけで自然の演出と共に至福の
空間に浸ることとなります。
森じゅうに響く自分のクシャミを合図に腰をあげて さあ出発です・・・
寒い!
すると前方から一人の年配の女性が下ってこられました・・・
・ こんにちわ・・・
* こんにちわ・・・(私の双眼鏡を見て・・・) バードウオッチング
ですか?
・ ええ!・・・ でも、まだ始めたばかりでなかなかトリの見分けが
出来ないんです
* 難しいものですよね・・・ この道は鳥が多いですわね・・・
・ そうですね! じっとしていないので追うのが大変です
* 私も見た鳥を目に焼き付けて帰って図鑑で調べてみても
なかなか分かりませんもの
・ 私も全く同じですよ・・・
* 今日は梢から見る空がきれいですね・・・
・ そうですね! 私も先ほど見とれていたところです・・・澄んでいて
気持ちがいいですね。
* そうそう・・・ この前、私ここで珍しい鳥を見ましてね・・・
それが、頭が赤くて胴がこの木のような色で、大きさはこの
くらいで・・・ 見たこともない珍しい鳥だったので、後でいろ
いろ調べてみたんですが分からなくて・・・ 南国の鳥?
なんの鳥でしょうか?
・ 私にもわかりませんが・・・
* 本当に珍しい鳥でしたのよ・・・
・ そうですか・・・
しかし、先日大阪湾でダイバーの方が、こんな所にいるはずのない
熱帯の魚を見つけて話題になっていましたね・・・
地球温暖化の影響でしょうか?
日本も早い時期に亜熱帯地域に属するようになるかもしれないと
言われていますから・・・
それからいくと、南国の鳥が暖かい気流に乗って、箕面の森に飛ん
できてもおかしくないかもしれませんね・・・
* そうですね! でも何か気持ちのいい話じゃありませんわね
・ 確かにそうですね!
* しかし、この森はいいですわね! 自然がいっぱいで・・・
しばし、そんな箕面の森の話で立ち話をしていましたが・・・・
* すいません! つい!・・・ 足を止めさせてごめんなさい
失礼します!
と 女性は下っていかれました。
自分の感性と共感できる方と話す機会が余りありませんから、私は
もう少しゆっくり、とお話したかったのですが残念!
それにしても、南国の鳥と思われる鳥が箕面の森に飛来したかもしれない
と思うと、地球温暖化を身近に感じて不気味さを覚えました。
でも、先日のTV番組で日本の夏はこれから毎年猛暑となり、その内に
摂氏45度-50度以上の アフリカ or 熱帯アマゾン 状態になって
いってもおかしくない時が近づいている・・・ と、学者の方が述べていま
したから、全く絵空事でないという事が恐いですね・・・
それにしても熱帯のジャングルにいるような箕面の森を想像したくありま
せんね・・・
それに、暑くてターザンスタイルの爺じい姿もしたくありませんしね・・・
( * 話が飛躍しすぎて自分でもついていけません・・・ )
その後、凍気の寒風吹きすさぶ尾根道を歩きながら、
この季節感のある森の寒さの有り難さをしみじみ思うのでした。
何とも考え方を変えてみると不思議な思いです・・・。