山麓の移ろい!
曇天の箕面・桜井の街から 桜、桜ヶ丘を通り、
山麓の新稲(にいな)に着くと・・・
一面に広がる稲田がまさに黄金色に輝き、刈り入れを待って
いる様相です。
先々週、高山でもう刈り入れを終えたりしていているのを
見ていたので、これからと言うのは意外でした。
実るほど頭を垂れる稲穂かな・・・
そんな教訓を与えてくれるような姿を見とれていて、
ふっと見上げると、前方あちこちに現代風案山子が立って
いて、思わずそのモダンカカシに噴出してしまいました。
時代は変わるものです・・・(笑)
あぜ道には真っ赤なヒガンバナが咲き、珍しくノゲイトウが
咲いています。
土手には野菊のヨメナ、紫色したアキノタムラソウ、
カリガネソウ、ツリガネニンジン、ツユクサなど、
紅色のマルバルコウ、ミズヒキ、オオケタデ、
黄色のアキノキリンソウやセイタカアワダチソウ、
アキノノゲシなど等、秋の野草が花を咲かせています。
子猫が喜んでじゃれるエノコログサが群生し、一つ手にとって
みると、子犬の尾っぽのようで可愛い手触りです。
再び実れる稲田を見ると、頭上をスズメや野鳥が嬉しそうに
飛び交っています。
それを防ごうと稲田に網をかぶせている所、キラキラ輝く
テープを張っている所、カカシを随所に立て電子策を
設けているところ、何もしないところ・・・まちまちです。
以前、農家のご夫婦とここで話をしていると・・・
丁度 ものすごいスズメの大群が稲田の上空を舞っていて・・・
* もう諦めですわ!
私ら神経使ってもう心身ともにすっかり参りました。
だからもうスズメの分も半分耕作しているつもりで
割り切ってやってます・・・
と笑っておられたが、そう言っていたあのご夫婦の稲田には
逆にスズメを一羽も侵入させないぞ! と思わせるような
しっかりとした網で全体を覆っていました。(笑)
方針転換で、逆にスズメに対して挑戦状を出したのかも
しれません?
昔からスズメと農家の攻防は、現代も変わらないようですね。
大きなクスノキやユーカリの木が伐採されたり、
小さな森が皆伐されて畑になったりして、
この山里も少し寂しくなりました。
その先の千里中央駅前には50階建てのマンションが完成し
、その西北方遠望には大阪都心の高層ビル群が林立して
いるのが見えます。
ここはまさに大都会近郊の別天地!
貴重な自然空間といえます。
山麓沿いの牛舎に立ち寄ってみると・・・
今日は1頭の牛もいない・・・?
どこへ行ったのかな?
あの牛の鳴き声が、なんともいえないのどかな雰囲気を
かもし出していたのに残念です。
ふっと牛舎の裏をみると・・・
頭いっぱいにネットをかぶった人が一人、何か作業を
しています・・・
ひょっとして~?
よく見るとミツバチの箱が沢山あり、その中から蜜の詰まった
ネット枠2枚を取り出しています・・・
おじさんと顔が合い会釈をしたものの、頭すっぽりのネットを
かぶっていて顔が見えないのに、なぜか体は得意そうな
ポーズをしていました。
牛の代わりにハチミツか?
道を挟んで前の畑いっぱいにコスモスが満開に花を咲かせ
小雨交じりの秋風に大きく揺れています。
箕面山麓の花々から採集した蜂蜜を、一度は味わって
みたいものです。
そんな思いでいると雨がいよいよ本降りになってきました。
また一雨ごとの季節の移ろいを感じる季節になってきた
ようです。
’10-10-3 (曇り・雨)