初秋の森の移ろい散策!
今日は秋気澄むといった気持ちのいい朝です。
箕面大滝上流の百年橋を渡って一休み。
今日はドライブウエイをサイクリング車が多く走り、
横を小型スポーツカーが猛スピードで走り抜けたりするので
見ていてヒヤヒヤします。
天上ヶ谷林道入口は、相変わらずサルを自然に戻す為に・・・
として通行禁止表示がでています。
何年か前の正月にここを上り、数百匹のサル群れの中に
入ってしまったことがあり、自分も仲間になったような感覚?
でした。
自然2号路に入り、108段の急な石段を上がると
もう息切れしてフーフーです。
汗をぬぐっていると サイレンの響きが・・・
一台 二台~ 事故だろうか?
先ほどの心配事が起きてしまったのだろうか?
嫌な響きがしばし森にこだましていました。
初秋から夜寒の候へ・・・
森の中はしだいに秋が深まっていく移ろいの季節となりました
が、ゆきつ戻りつのなだらかな秋の訪れを感じています。
自然2号路にはエゴノキ、コナラ、カゴノキやスギ、ヒノキの
大木が林立しています。
私はいつもここを通ると、山道沿いの大きな木を前にして
私流の樹林気功をしています。
両手を幹にあて、全身をリラックスして心から雑念を払い
しっかり息を吐き出し、そしてゆっくりと息を吸いながら・・・
根元から樹冠を見上げていく・・・
それを何度か繰り返すだけのこと。
全身から邪気が追い出され、樹幹から両手を通して
純粋な樹木の精気が体に入りこみ、新しい気が全身を
満たしてくれるようで、心身共に楽になるのが不思議です。
いつものゆっくりゆっくりの浸り歩き(ドンカメスタイル)を
楽しみながら上っていくと・・・
急に後方から若者4人が、そこのけそこのけスタイルで
元気に駆け上がってきました。
ところがしばらくして修験道(豊能自然歩道)の入口付近で
あの4人が共に大の字に寝転んでヘタっています・・・
私は横を通りながら・・・ お先に!
と天上ヶ岳へ向かったものの、まさにカメとウサギの話を
思い出して クスっと笑ってしまいました。
天上ヶ岳(499.2m・瀧安寺奥の院・役の行者昇天の地)にて
一休みです。
ゴヨウマツ、コウヤマキが風に揺れています。
はるか大阪湾を遠望していると秋風が心地よく、
汗がスーと引いていき、しばらく座っているともう肌寒く
大きなクシャミを一発! ハックション!
樹上の野鳥がバタバタと数羽飛び立っていきました・・・
ゴメン ゴメン! です。
堂屋敷跡近くのイタヤカエデやヤマザクラの大木を見上げて
みると、黄色葉が少しづつ目立ち始め、これから日毎
きれいな秋の様相を見せてくれることでしょう。
いったん市道・箕面五月山線にでて南に歩き、
ようらく台園地から再び森に入りました。
思い出したようにヒグラシが鳴いています・・・
夏も終わり少し寂しそうです。
一休みしていると、前をアゲハ蝶が何羽(頭)も飛び交って
いて、しばし見とれていました。
(後で調べたらアサギマダラ蝶のようですが?)
三国峠を目指すルートをとって東に曲がってしばらく進むと、
前方に鮮やかな紅色の葉が遠望できました。
双眼鏡でのぞいても樹林の中ではっきりしない・・・?
ナナカマドかな?
場違いのようだが・・・?
この周辺は大陸の冷たい風が日本海から山間を抜け、
直接太平洋に抜ける通り道だからナナカマドが生育している
珍しい地域だ・・・と、
以前ナチュラリストの方から聞いたことがあるからですが・・・?
杉林の間から山池の水面がキラキラと輝いている光景を
横に見ながら 三国岳(395.9m)に到着です。
ここから北方に、先ほどクシャミした天上ヶ岳を見上げます。
箕面山(352.3m)を経てしばらく下り、滝見ポイントに到着、
丁度 樹間から豪快に流れ落ちる箕面大滝を遠望できました。
流れ落ちるその天辺を、上から双眼鏡で眺められるその様は
まさに絶景です。
石子詰に下り滝道に戻ると再び箕面大滝を訪ね、今度は改めて
下からの眺めを見てみました。
やっぱり下からの眺めのほうが素晴らしい~
それは・・・
紀行「笈の小文」から、1688年4月22日 松尾芭蕉が
箕面の滝を訪れ、4年後 江戸において門人・岡田千川
との間で詠んだ連句がいいですね。
・ 箕面の滝や玉をひるらん 芭蕉
・ 箕面の瀧のくもる山降 千川
芭蕉の感じた滝の形・箕(みの)と、飛び散る水玉を選別する
ひるらんとの表現は、滝の下からの眺めならではですからね。
初秋の森の散策は、移ろいと共にいろんな想いを
抱かせてくれます。