里山の二羽のツバメから・・・ !
今日は朝から快晴のお天気・・・ と思いきや、急に強い風が吹きアレヨ ~
アレヨと言うまに雨雲が広がり、雨が降ってきました。
私は森に入る前に、新稲(にいな)の里山の麓にある、大きなユーカリと
クスノ木の下に走り、雨宿りをする事にした。
南の方に、いつもはっきりと見える大阪市街のビル群が、モヤにかかって
かすかに見えるぐらいです・・・
いつも見える遠方の山並みや大阪湾もまったくみえません・・・
空港から大型機が飛び立っていくのがかすかに見えます・・・
雨は止まない。
さっきまで鳴いていた鳥達の声も、全く聞えなくなりました・・・
その時!
雨宿りしている目の前の田畑の中で、二羽のツバメが餌を捕っているのが
見えました。
私は早速リュックから双眼鏡を取り出して覗いて見ます・・・
よくよく見ると、ツバメのくちばしには、いっぱいの枯れ枝や、藁や、枯れ葉など
がくわえられている・・・
巣作りなのかな?
隣にいるもう一羽も、口いっぱいに同じような枯れ藁などをくわえています・・・
そしてすぐに、二羽とも東の方へ飛んでいってしまいました・・・
私は双眼鏡を出したついでに、里山の風景を眺めていました・・・
すると、畑のえんどう豆を支えている竹柵の上に、一羽のモズを見つけました
小雨の中 じ~ と しています・・・
時々羽を震わせ、雨露を払っています・・・
うん?
そこから少し離れた所に、もう一羽のモズを見つけました・・・
さっきのモズと向き合っているよ!?
そうか~ デイト中なのか? (笑)
私は交互にモズの仕草を眺め続けていました・・・
身近でゆっくりとモズの観察ができるなんて いいな~ とつぶやきながら・・・
ふっと目を先程の田畑に移すと、さっきの二羽のツバメがまた同じように
口いっぱいになるまで藁などをほおばっているのが見えます・・・
また来たんだ!
それからは5~6分間隔で、二羽のツバメがやってきては、東の空へまた飛ん
でいくのを、繰り返し見ていました。
私はいつしか夢中になって、二羽のツバメの動作を双眼鏡で眺め続けて
いましたが、ふっと急にこみ上げてくるものがあって、なぜか涙が出てきて
しまいました。
先週、箕面の森からの帰り、箕面駅舎の頭上に、ツバメのお宿が二箇所
建築中で、それぞれに若夫婦が二羽、一所懸命に巣作りをしていたのを、
しばらく眺めていたときも、なぜか涙が出てきてしまったのです・・・
私も、もう何十年前のことだろう・・・
あのように2人で協力して、懸命に家庭を作り、子供を育て、家族作りをして、
生活していた時があったな・・・ と。
遠くなったあの日々の、諸々の事を想い出していたのでした・・・
全くもう センチメンタルジャーニー? になってしまっていたのです (笑)
ヒナたちを眺めていた頃が懐かしい・・・ 年ですね!
もうみんな巣立ってしまい、新たな家族を持ったり、独立して生活しているのを
見ると、なんだか急に寂しくなってしまったのでした。
まだ雨は止みそうに無い・・・
そう言えば、九州地方はもう梅雨に入るとの事ですから・・・ 仕方ないな!
あの二羽のツバメは、この前まで別々の巣の中で、各々の親鳥から餌を
もらっていたに違いない・・・
なのに、今はもういい相手を見つけてつがいになり、親になり、新しい巣作り
をしているんだな。
もうすぐ玉子を生み、ヒナになり、餌を与え・・・ その子がまた巣立っていく・・・
来年はいい相手を見つけ、そして新しい家庭を築く・・・
繰り返しなんだな・・・ と、ぼんやりと眺めていました。
親を超えていった子供達の事に「こだわるな」 「とらわれるな」 「かたよるな」
「ゆっくりと」・・・ と、お釈迦さんの言葉をもじって省みていました。
それはそうと子育てを終え、残った二羽の親鳥は、その後どうやって過ごす
のかな? と、真剣に考えてしまいました (笑)
動物、昆虫、鳥・・・ 生き物でもその子孫継承の為のみの、その場だけの
交尾もあれば、つがい(夫婦)になっても出産後、メスのみが子を育てて
オスはやりっぱなし? で、何もせずおしまい・・・ も あるとか!
そうかと思うと、まさに・・・
” 死が 2(匹、頭、尾、羽~)を分かつまで・・・ ”
と、生涯仲良く共生するものもあるとか・・・
人間世界と同じなのかな? と 考えたりします。
ところで このツバメ夫婦は来年はどうしているのかな?
再び目の前の田畑にやってきて、せっせと仲良く作業している二羽を見て
ぼんやり考え込んでいたら、空から急に太陽がさし込んできました・・・
いつの間にか雨が上がっていました・・・
「 ツバメから 人生歩き 教えられ 」 花詩
07-6.1(完)