箕面の森の小さなできごと&四季の風景 *みのおハイキングガイド 

明治の森・箕面国定公園の散策日誌から
みのおの山々を歩き始めて三千余回、季節の小さな風景を綴ってます 頑爺<肇&K>

嵐の後の森の中!

2020-08-26 | *編集・秋/10月

嵐の後の森の中!

 今日は大型台風が通過した後の森を歩きました。

 箕面の森の中は案の定、多くの倒木、枯れ枝や落ち葉が散乱し、

所々で山道が通れないような状況です。

更に頭上を見ると、引っかかったままの大きな枯れ枝もあり

全く気が許せません。

更に谷間を歩くと、大きな岩が山道に落下していたり

して、気をつけて歩かねばなりません。

 

 

今日は近くの里山を歩こうと、教学の森から西尾根コース

六箇山(395.8m)へ向いました。

やはりここも一歩森の中に入れば、倒木した枯れ松や

落下した枯枝葉で散乱しています。

中には大きな木でも、根の浅いソヨゴなどが強風に倒れ、

根を仰向けにしてひっくり返っている生木もあります。

 

既に行政やボランテイアの方々により片付けられて

いる所もあるものの、まだ沢山の枝葉が山道をふさいで

います・・・

私は持てる範囲で枝葉を横へ除けながら前へ進む状態です。

 

ところが前方に大きな松の老木が倒れていて、こればかりは

一人ではどうしようもありません。

そこへ後方から走ってこられた若いトレッキングランナーの方が・・・

 

  *  お手伝いしましょう!

 

と言ってくださり、一緒になってその木を脇へ移動しました。

 

  *  昨日通った時はなかったので、今朝倒れたよう

     ですね!  それにしても枯れ木が多いですね

     松の木ばっかりで・・・

     まだ横の木に倒れかかっている木もあるんで、

     強風が吹けばまた倒れそうですね・・・

     気をつけて走らないけないんで大変ですわ!

     ハ ハ ハ ハ ハ・・・

 

そういうと若者はまた颯爽と走って登っていかれました。

まさにウサギさんですね!

六箇山まで25分と表示されている所を、この前、私は実際に

100分もかかりましたから、まさにカメです。

でもお互いに自分スタイルで山や森を楽しめたら

それが一番です。

 

隣接する教学の森・青少年野外活動センターからは

ボーイスカウトらしい子供たちの元気な声が響いています。

危険も隣り合わせの森の中で、子供たちはいろんなことを

肌で感じ、学びながら、危機管理・自己管理も自然と身に

付いていくだろうな・・・ と感じました。

 

かつて箕面市立郷土資料館で見かけた古い写真の中に

この六箇山(松尾山)の光景があったのを覚えていますが、

見るからに見事なハゲ山でした。

昔の人々は枯れ木や枯れ枝葉を薪とし、燃料として活用

していたので、こんな台風の後などは沢山の村人達で

賑わっていた事と想像します?

 

北朝鮮でのTV報道を見ていると、そんな戦前の貧しかった

日本の状況を垣間見る事があり、枯れ枝を背負った子供の

背後にあるハゲ山と併せて、なんとも言えない気持ちになります。

 

今や燃料は勿論、建材も外国から安価で輸入されるようになり、

植林されて活用時期に入った杉、檜材でさえ放置されたままの

森もみられます。

特に民有地での山の管理は採算に合わないのと、後継者不足も

あり、殆どが放置状態ではないのでしょうか?

 

この六箇山へ向う山道沿いの所々に大きく表示された

「ここは民有地です・・・」の山や森は、もう全く活用されて

いないようですね・・・?

かつてここでマツタケ狩りができ、観光客に人気だった

という古書を見ると、まさに隔世の感がします。

 

 

後鬼谷へ下っていくと、ここのヒノキ林も台風の強風からか、

途中から折れた木も含め10数本の倒木が行く手をふさいで

いました。

私はその上を慎重に乗り越えながら下りましたが、

大量に落下した枯れ枝葉で山道がふさがり、何度も道が

分からなくなり迷ってしまいました。

何とか下を流れる谷川の音を目安に谷間に下りてくる事が

出来てホッとしました。

 

 

山裾道を下っていくと・・・

左上方の斜面で急にバシ! と言う音がしたかと思うと、

頭大の岩がものすごいスピードで落下してき、私のすぐ後ろで

ドスン! といったんバウンドしたかと思うと、そのまま右手の

谷川に落ちていきました・・・ もうビックリ!

しばらく ゾゾゾゾゾ・・・と心臓が高鳴っていました。

こんな岩に直撃されたらひとたまりもありません・・・恐!

 

それからはおっかなびっくり腰でゆっくり、更に慎重に下って

いくものの、しばしの区間で一歩 歩くたびに、横の山裾から

小岩がバラバラと落ちてきたりして緊張の連続でした。

少し先には大きな杉の木が一本、斜面から谷間に倒れていて

その三角になった下を通りぬけました。

 

台風による強風で樹木が大きく揺れて、根元の地盤が

緩んできたのか?

見上げると巨大な岩が斜面に突き出たりしていて、それまで

気にせずに歩いていた谷間に、なにか異変が起きているのか

と思ったりして・・・?

こんな恐怖を味わいながら歩くのは初めてでした。

 

 

やっとの思いで落合谷へ着いた時は本当に安堵しました。

落合トンネルをぬけ滝道に出ると、いつものように人々が

沢山歩いています・・・

先ほどの恐怖が別の世界の、夢の中のように感じました。

 

 

台風による山や森の影響を垣間見てきましたが、これも

自然の循環、自然界の新陳代謝、そして自然と人との

かかわりの度合い、その影響が現実の今の森の姿なのだ!

と、分かったような? 

ワカラナイ結論になったのでした。

'13  10/26
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