箕面の森の小さなできごと&四季の風景 *みのおハイキングガイド 

明治の森・箕面国定公園の散策日誌から
みのおの山々を歩き始めて三千余回、季節の小さな風景を綴ってます 頑爺<肇&K>

年間120万人訪れる滝道とは

2020-08-26 | *編集・秋/11月
年間120万人が訪れる瀧道とは・・・?
 昨夜TVを何気なく見ていたら、”箕面の紅葉” の特番を
やっていました・・・  
約30分ばかりの紹介でしたが、なぜか自分の庭を改めて見直した
ような感じになりました。
そこで今日は、紅葉最盛期の瀧道を、大滝まで歩いてみる
事にしました。
 
箕面駅前には沢山の人々で溢れています・・・もうそれだけで
ビックリです!
滝上の大日駐車場から勝尾寺方面へは、臨時バスが出ている
ようです。
沢山の人並みにつられるように、歩調を合わせてゆっくりと
歩いていく、昆虫館前で川面を見る人が沢山います・・・
何事?  人でも落ちたのかな?
私もやっと前に出て下を見ると、いつものアオサギが、岩の間を
見つめまま魚狩りをしている最中でした。
賑やかな人々の騒ぎやフラッシュをよそに、じっと動かずに集中して
います・・・
ところが何を思ったのか、急に大きな羽根を広げたかと思うと、
下流の方へ優雅な舞いで飛び立っていきました・・・ 
   あ~あ~ という残念な声がこだまします・・・
川面にはまだ緑のもみじ、黄色く色づいたもの、鮮やかに紅葉した
もみじ、そしてもう枯れ散るもみじが、それぞれにうつし出されて
います。
それまで、前で陣取って眺めていた子供たちはガッカリですが、
アオサギも余りの煩さに、逃げ出したくなった気持ちも分かります 
 
山本珈琲館を過ぎても、人並みは道頓堀並みで、途切れる事は
ありません。
たまに見上げて美しい紅葉に立ち止ると、後ろの人がぶつかる
ので、ゆっくりと紅葉狩りに浸るどころではなく、ただ前の人の頭を
見ながら、前を向いて歩くのみです・・・ 
落合橋を過ぎ、修行の古場休憩所に着くと、WC前には長い列が
できています・・・
いつも暇そうな茶店も、この日ばかりは かき入れどきの様相です。
 
やがて、唐人戻岩から大瀧の近くに着くと、上の大日駐車場に車を
置いた沢山の人々と合流して、もう茶店の前でニッチモサッチモ動か
ない、満員の通勤電車状態です。
いつもの茶店のオバサンは、カップ酒を両手に持って、汗だくで
店内を駆け回っているのが見えます。
 
やっとこさ遠くに大瀧の見える前に来ると、さすが人々もホッとし
か、やっと着いた!  ああしんど!  と いった表情です。
しかし、大滝の流れる渓流の岩場には、その両岸も含めて
ものすごい人々が座り込み、お弁当を広げたりしています・・・
こんな光景を見るのは初めての事でビックリです・・・
私の前後左右に英語、韓国語、ロシア語?、・・・?語 が
入り混じって会話が聞えます・・・  
目を閉じると、一瞬ここがどこか分からなくなってしまい
ましたよ。
 
 「なんや! 小さい滝やんか・・・ 33m?  そんなもんか・・・」
 「滝のもみじが紅葉してへんな!  写真とえらい違いやな・・・」
 「電線が邪魔やな! こんな観光地で電線なんか、地中化したら
  ええのにな・・・」  
 「それにしても人が多いな! 今年のもみじはもうひとつやな!  
  こんなんやったら京都へ行ったほうが良かったな・・・」
そんなマイナス会話ばかりがしっかりと私の耳を捉えます。
 
箕面ドライブウエイは、この時期一方通行となり、ガードマンも沢山
配置されていますが、駐車場に入りきれない車がびっしりと
路上駐車をしてるので、余計に渋滞して、車で来ても身動き
できない状態です。
 
私はなぜこんな日に、こんな所へわざわざ出かけてきたのかと
後悔です。
しかし、郷にいれば郷に従え・・・ で、こうなったら・・・ と、
私も皆さんと同じく滝下の川岸に下りて、川べりの一ヶ所空いている
ところを見つけて、やっとこさ腰を下ろしました・・・ 
余りの人の多さに、 疲れた・・・!
 
左隣には8人の家族連れ・・・ 
前の岩間で遊んでいた子供が滑って川にポチャン! ずぶ濡れに
なって寒い! と泣いていて・・・ そんな孫を叱りながら着替え
させている二人のおばあちゃん・・・ 
パパ、ママの母親達のようで手馴れたものです。
右隣には6人連れのコテコテの大阪のおばちゃん達です・・・ 
この大音響の笑い声や賑やかさには、私はいつまでたっても
慣れません。
前にも後にも、モレ聞えるそんな人々の会話に一人クスクスしながら
私も、やっとリュックからおにぎりを取り出して食べていました。
 
見上げると、大瀧から流れ落ちる水音、水しぶき・・・ 紅葉した
もみじ、青空に白い雲、左側にそそり立つ絶壁・・・ 思わず喧騒を
忘れて、自然に浸ります・・・
    あれ?  アレは何んだろうか?
その絶壁の岩陰に、丸いサッカーボールのような物が・・・ 
早速、おにぎりを双眼鏡に持ち替えて覗いてみると・・・
大きな蜂の巣だ!
スズメバチのような蜂が飛び回っているのが見えます・・・ 
この下界の喧騒をよそに自然は生きづいているな・・・ 
今日はさすがにお猿さんたちはいないな・・・
そう思いながら双眼鏡を覗いている時でした・・・
 
    * これ食べません?
隣に座るあのオバサン連からミカンの差し入れです・・・
  ・  どうもありがとうございます・・・ いただきます!
(うるさいけど、いい人たちなんだ! 頂くとすぐに気持ちが
  変ります)
 
 
    * それにしてもごっつい人でんな! 
      みんなオジンとオバンばっかしやんか!
    * (別の人が・・・) アンタはクソババやんか!  
       アハハハハ?
  ・  私もジジですが・・・  ハハハハ!
 
そんなたわいもない会話が温かい!
年間120万人が訪れるというこの箕面の大瀧ですが、やっと本当
なんだな・・・ と、実感しました・・・  と 言うのも、このブログでも
紹介ましたように、何度かこの瀧道でも、大滝前でも、
私一人だけ・・・ と、いうことがよくあったので、本当にそんなに
沢山の人々が訪れる所なのか?  と思っていたからですが・・・ 
納得です!
  来週はまた、一人静かに晩秋の箕面の森を楽しみたいものです・・・
 
   人ごみに 紅葉忘れ 見る頭
   見上げれば 紅葉舞う滝 秋の風
   ふと見れば 渓流にのる 紅もみじ 
   人ごみに 温かさしる 紅葉狩り       (花詩)
'13  11/28
 
 
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