箕面の森の小さなできごと&四季の風景 *みのおハイキングガイド 

明治の森・箕面国定公園の散策日誌から
みのおの山々を歩き始めて三千余回、季節の小さな風景を綴ってます 頑爺<肇&K>

太陽の恵み!

2020-08-26 | *編集・秋/11月

太陽の恵み!

 朝、家をでて箕面の山を見るとビックリです!

 上空は青空が広がる良いお天気なのに、箕面の山頂は

雲か? 霧か? 霞みがかかって見えません。

 

新稲の山麓から大阪市街を遠望すると、いつもの景色が

全く見えず、僅かに近くの千里中央駅前の50階建ての

マンションビルが浮かんでいるように見えて驚きの光景です。

何と言う気象現象なのか分かりませんが、何とも空中都市の

ような幻想的な風景です。

 

今日は小川口からイノシシ防止柵を開けて教学の森に入り、

先ず「さえずりコース」を上ります。

 

いつになく森が明るいので横を見ると・・・

東斜面一帯で大規模な下草刈りが施されています。

登っていくにつれ東方の千里、吹田、茨木方面が開け、

よく見渡せます。

それに草木に隠れていて今まで見えなかった表示杭が

ありました。

よく見ると・・・

 

          「急傾斜地 崩壊危険区域 ・ 大阪府」

 

そんな危険区域を、今まで何も知らずに歩いていたのか!

それを思うともうビックリです。

 

間伐も施され、枯れ木も除去し、草木とも整理して積まれて

います。

私が箕面の森の散策を楽しむようになって10数年ですが、

この間、この一帯の下草刈りを見たことがなかったので、

ここはこんな地形だったのかと、改めて見る思いでした。

尾根道を挟んで西面はまだのようですが、自分の伸びた

髪を刈ってもらったようなすがすがしいいい気分です。

 

地表に太陽が燦々と降り注ぎ、樹木たちが生き生きとして

いる姿がはっきりと自分の肌で感じられるのが不思議です。

明るい森になりました。

 

遠くでチェーンソウのうなり音が風に乗って聞えてきます。

作業されている方々は大変でしょうが・・・

ありがとうございます! 感謝です。

 

「憩いの丘」 周辺もきれいに下草刈りされ、ついでに?

きれいな紅葉を楽しめた植栽も思い切りカットされて

視界が広がっています。

 

東側へのさえずりの谷間に下っていくと・・・

丁度、太陽が11時の方向から山頂を照らし、いつもの

暗い森の斜面を、木漏れ日が流れ落ちるように地表まで

光を届けている様をみて・・・

まさに自然の絶景を見るように見とれてしまいました。

森が本当に喜んでいるようで、下草刈りや森の手入れが

いかに大切で、森を活性化させることかを実感します。

 

谷間を下ると、箕面・平和台の家並みを見下ろせる所まで

出てきました。

ヒヨドリがギャーギャーと賑やかにさえずりながら飛び交って

いるので見上げると、大きなヤマガキの木に小さな柿が

たわわに実っています。

それを鳥たちは楽しそうについばんでいる所でした。

山道にも数個、鳥がついばみ落とした柿の実が転がって

います。

 

ムラサキシキブが、名前のごとく小さな紫色の実を

沢山つけて山裾に生えています。

色の乏しくなった山肌で、この紫の色はきれいです。

 

私は再び登りについたものの、途中で急斜面が山崩れ状態で

滑りやすく、ゆっくりゆっくり一歩づつ慎重に登ります。

この周辺は砂防ダムが数ヶ所あり、それらを横目に

更に登っていくと台地にでたので一休みにしました。

 

温かい珈琲を飲みながら、木漏れ日の下で森を見上げると、

ケヤキ、コナラなど落葉樹が黄茶葉を繁らせていて、

それが太陽の逆光をうけて黄金色に輝いている姿は美しく、

私は口をあけて見とれてしまいました。

上空を秋風が吹くと、ハラハラハラと舞い踊りながら落下する

枯れ葉・・・

それらの舞いはいつまで見ていても飽きないものです。

 

一人静かに秋を楽しむ・・・

こんな至福のひと時はありません。

 

ふっと横の大きなケヤキの木を見て一瞬 ゾ~としました。

最近は目が悪くなったせいか? それが巨蛇のアナコンダが

樹木に巻きついているような光景・・・

よく見れば足の太さほどもあるツタが、根元からクネクネと

木にからまって伸びているもの・・・

分かっていてもつい想像して落ち着かなくなり、腰をあげて

退散する事にしました。

 

しばらく登ると、やがて急に森が開けた斜面にで、眺望の

素晴らしい所にでます。

しかし、相変わらず遠くは深い霞みがかかった状態です。

いつも伊丹空港から離陸する飛行機も、音響だけを残して

飛び去っていきます。

 

ここで昼食にしました。

上空は晴れなのに? 

下方に見える箕面市街は、家屋の屋根に太陽が反射して

白く輝いているのが印象的です。

この輝きの所に太陽光発電を設置すればエコだな~ 

なんて考えたり・・・

 

双眼鏡で眺めていると、自宅の屋根を見つけました。

それを見ながら森の中で、ポカポカと暖かい太陽を浴び乍ら

おにぎりを食べている事の幸せ!

今日は文字通り、小春日和です。

 

下草刈りの林床にいる微生物を含め、森の生き物たちも

そうでしょうが、万物の霊長たる人間も・・・

それぞれ生きるものにとって、太陽の恵みのありがたさを

今日はしみじみと実感です。

 

 穏やかな晩秋の森の散策を楽しみながら、

この至福のひと時も・・・

味わい深い 一期一会 でした。

 '13  11/25

 

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