一期一会の森の紅葉・・・!
今日(11/30)は、朝から雲ひとつない、まさに抜けるような秋空が
広がっています。
私はスカイアリーナの上から、ゆっくりと視界180度の大阪の遠望を
楽しんだ後、もうとっくに刈り入れの終わった新稲の畦道を歩き
ながら、所々で作られている冬野菜畑を覗いたりして、去り行く
秋の風情を味わっていました。
里山の小高い所には、たわわに実る山柿の実が垂れ下がり、
小鳥たちの楽しい宴が見受けられます・・・
その横には寒桜が満開に咲いています・・・ 春の桜と違って花がらが
小さく、白い花は目立たなく、そのひっそり感が、静かな秋の里山には
似合っているようです。
小川口から森に入り、しばらく上っていくと、上からバラバラバラ~と、
沢山の枯れ葉の歓迎にあいました・・・
足元には沢山のドングリと共に、落葉した枯れ葉が積み重なり、歩く
たびに、バリ バリ バリと音を立てます・・・
見上げると、コナラ、クヌギ、ブナ、ヤマザクラ、クリ、ミズナラ、カエデ
などの樹木が、黄色や茶褐色した葉をいっぱいに広げています・・・
上空の真っ青な空と対比して、なんとも美しい自然美です。
少し上ったところから振り返ると、そんな紅葉した樹間から、遠くに
キラリと光る建造物が見えました・・・
遥かかなたの此花区の大阪ドームのようですが、丸い屋根に太陽に
反射して、森の中からでもすぐに見分けがつきました。
(今年、このドームで試合をしたタイガースには、一喜一憂させられ
ましたが・・・ (笑))
憩いの丘から水沢の谷の方向へ下っていくと、急に森の茂みで薄暗く
なってきました・・・
更に、細い山道を進むと、前方が急に明るくなってきました・・・
すると突然!
きれいだ! すごいな・・・! 思わず感嘆の声をあげてしまい
ました。
見事に黄色く紅葉したヤマモミジの中に、まるでスポットライトが当って
いるかのように明るい木漏れ日が差し込んでいます・・・
その舞台中央の、細い清楚な枝先に目を奪われてしまいました・・・
そこには、真紅に紅葉した小さなもみじの木が一本ありました・・・
それは女王蜂のように大群の働き蜂に守られ、かつその大群を指揮
するかのように、その毅然とした姿に感動を覚える美しさがあり
ました。
欝蒼とした森の中で、ここだけはまるで別世界のようです・・・
私はしばしたたずんで、その絵になる光景に浸りきっていました・・・
まさに 一期一絵? です。
今、箕面の森は紅葉の真っ盛りです・・・
しかし先週のこと、私はその瀧道を歩き、大瀧まで行って来ましたが、
その余りにも多くの人混みに圧倒されて、ビックリして帰ってきたところ
です・・・
同じ箕面の森でも、一歩違う道に入ると、静かな季節の移り変わりを肌
で感じる所が沢山あります・・・
森のこもれびの差し込む小道で、一休みをしながら耳を澄ますと、
いろんな鳥たちがさえずっていて、森のコンサートが楽しめますよ・・・
風の音、枝葉の擦れ合う音、木の葉が落葉する音などの伴奏も聞えて
きます・・・
枝を揺さぶり飛び立つ小鳥の後から、バラバラバラと落葉してきて、
その度に少し森が開け、青空が広がるように感じます。
あんな所に、赤い屋根の山小屋でもあったのかな?
早速双眼鏡で覗いてみると、紅色したもみじの木でした・・・
その横には、背の高い木があり、黄色く実ったヤマガキが、沢山の
実を付けているのが見えます・・・ ヤマグリも・・・ ドングリも、
沢山実を落としていて、今年も森の実りは豊作のようですね・・・
きっと豊かな森の恵みに、森の生き物たちは大喜びに違いありま
せん。
それにしても今日は日曜日なのに、森の中で一人も、どなたにも
出会いませんでした・・・ みんな瀧道へ集中しているのでしょうか・・・
まさか! (笑)
あの森の美しい紅葉を見ることができたのは、ひょっとして今日は
私一人だけなのかな?
季節の変化は早く、日々刻々と天候も変り移り変わっていきますから、
まさに一生に一度の出会う機会だったかも知れません。
場所が変れば、同じ森の中でも全く違う様相で、不思議にすら感じ
ます。
今日の瀧道や大瀧前は、先週よりも更にすごい人並みが続いている
事でしょうね。
それを思えば・・・ 静かな森の中で出会ったあの真紅の女王紅葉に
、一期一会(いちごいちえ)を感じる事ができたことは、まさに
至福の一時と言わねばなりません・・・
今日はあの美しい光景を胸に、心地よい眠りに入れそうです・・・
「こもれびに 一期一会の 紅紅葉」
「静寂と 喧騒混じる もみじ森」
「秋深き もみじ天ぷら 忙しき」
「美しき 一期一絵の 箕面森」 (花詩)
08-11-30 (完)