土曜日は古寺を歩こう。

寺勢華やかな大寺も、健気に法灯を守り続ける山寺もいにしえ人の執念と心の響きが時空を越え伝わる。その鼓動を見つけに…。

秋桜はもう少し待ってといってます。般若寺。

2010年10月04日 | 奈良の古寺巡り


(2010.10.2 訪問)
この日は曇り予報に反して上々のピーカン! 朝8時過ぎ「土曜日は古寺を歩こ
う」に出動。般若寺、圓成寺、新薬師寺に向かいました。
関西花の寺17番コスモス寺として知られるこのお寺も、狂暑、狂夏の影響さめや
らず、コスモスはまだまだチラチラホラホラ状態です。しかしおじさん、おばさ
んカメラマン、いいカメラお持ちで境内ウロウロ、結構な人出でした。

[ 般若寺 ] はんにゃじ
山号 法性山(ほうしょうざん) 
寺号 般若寺  
宗派 真言律宗  
本尊 文殊菩薩騎獅像 (重文)

般若寺縁起
高句麗僧がこの地に精舎を開創、天平時代、聖武天皇が平城京鬼門鎮護「大般若
経」を納め勅願寺とし「般若寺」と命名したと寺伝は伝えます。その後学問寺と
して大いに隆盛するも、奈良の宿敵、平重衡の南都焼き討ちで壊滅。鎌倉期に叡
尊上人をはじめ西大寺の僧たちの復興協力で今日の姿の基礎が出来たといいます。
叡尊さん、その弟子忍性さんの貧者病者救済の慈善行は特に有名です。

●楼門。屋根の反りが綺麗な山門です。国宝、本瓦葺き2階建、楼門作例で日本
最古。


●十三重石宝塔。高さ14.2m。般若寺のシンボルタワー。宋人伊行末の作塔で十
三重石塔のスタンダードと云われています。


●鐘楼。


●本堂。
江戸期の再建。大屋根から向拝への瓦流れは美しい曲線美です。本尊文殊菩薩騎
獅像。ご本尊には初めて拝しました。薄暗いお厨子の中、獅子に正面乗りの小さ
い壇像風お像(50cmたらず)なので細部までは分かりませんが文殊菩薩青年期の
きりっとしたお顔はうかがえます。髷は六髷に見えましたがはっきりとは分かり
ません。


●本堂前のコスモス。


●十三重石宝塔基壇から見た本堂。


●本堂前岩座に建つ不動明王立像。


●コスモスはまだまだですが、紫苑の薄紫は咲きそろっています。


●石灯籠。文殊型の名灯籠、火袋には獅子や鳳凰が浮き彫りされています。


●一切経蔵。


●紫苑に蝶?


●十三重石宝塔の東基壇に薬師如来坐像。


●ツイン笠塔婆。宋人伊行末の子息、伊行吉が父母供養のために造立。


●彼岸花は数は少ないようですが、満開状態です。


●西国三十三か所観音霊場石仏。江戸中期に寄進されたものらしいです。




●コスモスと石像。


●コスモス寺の〆はなぜか彼岸花。いやみにみえます?


それでは圓成寺に向います。