土曜日は古寺を歩こう。

寺勢華やかな大寺も、健気に法灯を守り続ける山寺もいにしえ人の執念と心の響きが時空を越え伝わる。その鼓動を見つけに…。

蓮華寺は、露座の石仏五智如来のお寺です。

2012年05月24日 | 京都の古寺巡り


(2012.05.19訪問)
仁和寺東門を出ると目の前が蓮華寺です。
このお寺を有名にしているのは、毎年土用丑の日の<きゅうり封じ>と境内の石仏五智如来です。境内は決
して広くはないのですが、五智如来五体をはじめ十一体の観音菩薩、地蔵菩薩や僧形石像が整然と並ぶ壮観
さは並ではありませんよ。

[ 蓮華寺 ]
●山号 五智山(ごちさん)
●寺号 蓮華寺(れんげじ)
●宗派 真言宗御室派 別格本山
●勅願 後冷泉天皇
●開基 藤原康基
●開創 天喜5年(1057年)
●中興 樋口兵太夫、僧名常信
●再興 寛永18年(1641年)
●本尊 阿弥陀如来立像。

蓮華寺縁起
天喜5年(1057年)藤原康基が後冷泉天皇の勅願により建立。当初嵯峨野広沢池の北西にあったが、応仁の乱
で焼失後、鳴滝音戸山に移設されるも長期の衰退荒廃、江戸寛永18年、豪商樋口兵太夫が再興、五智如来石
像を安置した。その後火災で焼亡、昭和3年(1928年)現在地に移されました。

▼山門。




▼山門から境内です。奥に見えるのは不動堂です。




▼蓮華寺の縁起が書かれている案内札。




▼本堂。本尊 阿弥陀如来立像。




▼不動堂。本尊 五智不動尊。近畿三十六不動尊第十五番霊場。
<きゅうり封じ>の祈祷などはこのお堂で行われます。




▼不動堂内陣須弥壇。




▼本尊五智不動尊。わかります?




▼境内の五智如来石像。
丈六石仏五智如来5体が南向きに露座しています。お寺が昭和3年(1928年)現在地に移された後も、石仏群
は旧地に残され、山上山下に無惨にさらされていたものを昭和33年(1958年)収集修復後、現境内に遷座安
置されたそうです。
右から、薬師如来、寳生如来、大日如来、阿弥陀如来、釈迦如来です。
各お像は苦難辛苦を耐え、厳しい風雪を忍びながら今は穏やかな優しいお顔で並んでいます。




▼薬師如来坐像。病魔退散と医薬の功徳を担当します。




▼寳生如来坐像。福徳財宝の功徳を担当します。




▼大日如来坐像。五智如来の中尊として万物と五穀豊穣の功徳を担当します。




▼阿弥陀如来坐像。極楽往生の功徳を担当します。




▼釈迦如来坐像。知恵聡明の功徳を担当します。




▼石仏群。五智如来の後ろに並ぶ11体の石像。




▼鐘楼。




<きゅうり封じ>のウンチクを少々。
土用丑の日の前日~土用の丑の日に行われる。弘法大師が病魔をきゅうりに封じ込め、人々の苦しみと病を
取り除いたことに由来。参拝者はきゅうりに名前、年齢、病名などを記し、御祈祷してもらったあと持ち帰
り、からだの具合の悪い部分などをそのきゅうりで撫でて、治癒を願うと云うおまじない?と云ったら空海
さんに失礼でしょうか。

シニアゾーンに突入にて久しいボクなどおかしいところだらけ、おまじない?とは云え、一度おすがりしよ
うかなと思っている今日この頃でございます。と思っているご同輩も多いのでは。


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