(2015.02.21訪問)
先週は播磨の加東市、今週は加西市、またまた大和路号は西を目指しています。
この一乗寺もヤッパリ法道仙人開基と伝わる西国三十三カ所観音霊場第二十六番札所です。中国山地の丘陵
部のやや懐深い山中に有るこのお寺、山岳寺院としての様相は、入山と同時に161段の石段参道が目の前に、
一瞬目の前が真っ白に。と云うのはウソです。
石段は三ブロックに分かれ、間に平地が有りそれぞれ堂宇が建っているので、平均五十数段、ヘッチャラですわ。
▼国宝三重塔。
[ 一乗寺 ]
●山号 法華山 (ほっけざん)
●寺号 一乗寺 (いちじょうじ)
●勅願 孝徳天皇 (こうとくてんのう)
●開基 伝 法道仙人 (ほうどうせんにん)
●開創 伝 白雉元年 (650年)
●宗派 天台宗
●本尊 聖観世音菩薩 (秘仏)
●西国三十三カ所観音霊場第二十六番札所
▲入山料 300円 宝物館 400円 朱印 300円 駐車料 300円
▲拝観時間 8:00~17:00
▲兵庫県加西市坂本町821-17 Tel.0790-48-3848 (本坊)
▲JR姫路駅から社(やしろ)行きバス「一乗寺」で下車 山陽自動車道「加古川北IC」から約10分
▼道路標識兼バス停。
一乗寺縁起 (一乗寺パンフから抄出)
法道仙人は、天竺より紫雲に乗じ中国朝鮮を経て蓮華の如く八葉に分かれた当山に止まり、法華山と名付け
た。法道の名は都にまで伝わり孝徳天皇病気の際、宮中に召し加持せしめたところ、病たちまち平癒。天皇
は法華山に金堂建立、自ら臨幸し、法華山一乗寺の勅額を与え、鎮護国家の道場とされた。
▼寺石標。
▼入山入り口です。
▼三ブロック石段のトータル、テッペンまで161段。
▼笠塔婆に無事の登頂を祈りつつ……、
総高2.9m、石英岩。正和五年 (1316年) 造立。
▼僅か161段、とんでもハップン今のアタシには……いえいえ問題ありません。
▼ワンブロック目に常行堂 (阿弥陀堂)。
下層桁行五間、梁間五間、上層桁行三間、梁間三間、宝形造、本瓦葺。明治時代再建。
▼ツーブロック目に三重塔 (国宝)。
これがまた見事な塔姿、逓減率が大きく安定感抜群!
本尊五智如来。承安元年 (1171年) 建立。
▼三重塔前の法輪堂。これは経蔵です。
中は輪蔵が有るらしいのですが、入ることも見ることも出来ません。黄檗版一切経が収められてるそうです。
一間四方宝形造、本瓦葺、前面唐破風向拝付。宝暦十二年 (1762年) 建立。
▼せめて扁額でも。
▼スリーブロック目の手前に常夜灯。
▼最後の石段、本堂が見えます。
▼相当大きな本堂 (重文)。別称大悲閣。
桁行九間、梁間八間、入母屋造、本瓦葺。寛永五年 (1628年) 再建。
▼大悲閣と書かれた大扁額。
▼内陣と外陣は格子戸で区切られています。勿論内陣には入ることは出来ません。
▼内陣の扁額。
▼外陣の格天井です。模様じゃないんですよコレ。
三十三カ所観音霊場「札所」の語源で、札打ちの名残り。お参りすると各札所に木札を打ち付けたものです。
▼本堂外廊から、三重塔がスグ下に。
▼本堂裏側です。入堂は左側から入ります。
▼懸け造りと云えるんでしょうか本堂外廊の下。
▼本堂右の鐘楼。
桁行三間、梁間二間、重層入母屋造、本瓦葺、袴腰。寛永六年 (1629年) 建立。
▼吊るんじゃなく置かれている梵鐘。響きはどうなんやろ?
▼手水舎。
▼行者堂。護摩道場。
桁行三間、梁間三間、宝形造、本瓦葺。江戸期寛文年間の再建。
▼役行者とそのファミリー、手前お不動さん、その左右に前鬼と後鬼います。
▼鎮守社。
右妙見社 (重文)、祭神 妙見菩薩。三間社流造。室町時代。
左弁財天社 (重文)、祭神弁財天。一間社春日造。室町時代。
▼ちょっと上った所におなじく護法社 (重文)。
祭神 毘沙門天。一間社春日造。鎌倉時代。
▼奥の院に行こうと思ったんですが……。
平成二十四年の台風12号被害がまだ復旧していないそうで立ち入り禁止です。
▼下り道に三十三カ所仏龕に観音石仏が並んでいます。
▼有りました中山寺、我が家の菩提寺。
▼少し行くと放生池に出ます。小島に弁天さんが祀られています。
▼また少し行くと、太子堂が建ってます。
▼立派なお厨子が、残念ながら閉扉中。
▼厳重警護された石造五輪塔 (重文)。ガードが固くて写真がヘタで姿形判りませんね、どうも済ません。
元亨元年 (1321年) 鎌倉時代の作。
▼宝物館。
▼道しるべ兼つっかえ棒。
▼西国三十三カ所観音霊場第二十六番札所の御朱印です。
「札打ち」と云う言葉初めて知りました。札所にお参りすることを「打つ」といい「札」とは巡礼者が回る
聖地に納めるお札を云うのですが、古は木札を納め、お堂の柱や梁や天井などに打ち付けていたそうでその
名残が本堂天井に残っています。
聖地を時計まわりに巡ることを「順打ち」、反時計まわりに巡ることを「逆打ち」と云うのもここから来て
いるそうです。
マァ珍しいものを見る事が出来ました。しかしあんな高い天井にどないして打ち付けたのでしょう。
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