(2015.04.04訪問)
法道仙人もえらいところにお寺を造ったもんで明らかに難所です。山頂境内にはそんな感じは微塵もありま
せんが、参道の急勾配は相当なもの。たかだか418mの阿弥陀峰と云うなかれ、迷車大和路号は中途でギブ
アップしそうでクルマの青息吐息とはこのことかと再認識。道は細く急カーブ、行き違い無理なところ数カ
所、クルマが来たらどうしょう的ビクビクもんでした。まして下からの歩き登拝は止めた方が賢明ですよ。
修行の聖地とは難所なり、さすが法道仙人です。
★クルマの青息吐息は迷車大和路号の印象で、皆様方の名車では決してそんなことはないと思います。
▼仁王門。三間一戸、八脚門、切妻造、本瓦葺。
[ 花山院 ]
●山号 東光山 (とうこうざん)
●寺号 花山院 (かざんいん) 正称 花山院菩提寺 (かざんいんぼだいじ)
●開基 伝 法道仙人 (ほうどうせんにん)
●開創 伝 白雉二年 (651年)
●宗派 真言宗花山院派大本山
●本尊 薬師瑠璃光如来坐像
▲入山料 境内自由 朱印 300円 参道通行料 500円 (参道維持費)
▲拝観時間 8:00~17:00
▲兵庫県三田市尼寺352番 Tel.079-566-0125
▲西国三十三カ所霊場番外札所
西国四十九カ所薬師霊場第二十一番札所
▲http://www.kazanin.jp/
▲中国自動車道 「神戸三田IC」約20分山上駐車場
JR福知山線「三田駅」下車、 乙原バレー行神姫バス 「花山院バス停」下車、山上まで徒歩30分。
▼仁王門山号扁額。
[花山院縁起] 花山院菩提寺略縁起より抄出
天竺より紫雲に乗り渡来したとされる法道仙人によって開かれたと伝えられています。法道仙人は役行者と
並ぶ法力を持った修験僧であり当山もその修行の聖地として開かれたのです。後に、花山法皇(第六十五代
花山天皇)が西国三十三カ所観音霊場巡察再興旅の途次、二十五番清水寺から東を望み八葉蓮華の山々を見
いだされ、再興成就の後たどり着かれたのが当山でした。その後当山を終焉の地として草案を結び、仏道修
業に励まれつつ寛弘五年 (1008年) 御年四十一歳当山にて崩御。それ以来当山は花山法皇の菩提を弔うお寺
として花山院菩提寺を寺号とするに至りました。
▼阿形仁王像。
▼吽形仁王像。
▼仁王門を潜るとすぐ宝珠をお持ちの方が迎えてくれます。手前に手水鉢。
▼この石段を上れば本堂エリア。途中お地蔵さんのお迎えが。
▼ごく狭い境内、この二堂の存在感は立派です。
▼修行大師。
▼花山法皇殿。霊場巡礼者参詣の本堂。桁行三間、梁間三間、宝形造、桟瓦葺、一間向拝付。
本尊十一面観音立像、花山法皇坐像、弘法大師坐像が祀られています。
▼本堂正面。花山法皇殿の木札。
▼ところ構わず千社札。右の奉納額は花山法皇御製詠
有馬富士 麓の霧は 海に似て 波かと聞けば 小野の松風
▼このユニークな虹梁、凄い細工をするもんです。
▼弁天池と弁天さんのお社。
▼薬師堂。花山院の本堂です。桁行三間、梁間三間、宝形造、桟瓦葺、一間向拝付。
本尊 薬師瑠璃光如来坐像。両脇に日光、月光菩薩立像。
▼瑠璃光殿と書かれた扁額。
▼本尊薬師三尊。西国四十九カ所薬師霊場第二十一番札所の本尊です。
▼薬師堂。
▼薬師堂隣に「幸せの七地蔵」碑。七体のお地蔵さんがワイドに並んでいます。
▼代表して二体を。父 (夫) 地蔵と母 (妻) 地蔵。
お地蔵さんの右手を見てください、光ってますね。
皆さん手を握って祈願してるそうですよ。
▼宝篋印塔を中心に古い五輪塔などが置かれています。
▼境内小高い地に石垣を積み玉垣で囲われた花山法皇廟所。
▼花山法皇廟所前庭。
▼花山法皇廟所宝篋印塔。
御朱印を戴きに本坊へ行ってみましょう。
▼本坊への参道、向こうに中門が見えます。
▼中門手前右に花山院鎮守の三宝荒神堂。
大日さん、文殊さん、お不動さんの合体神、荒神さんをお祀りしています。
▼中門を潜るとすぐ左手にスリムな鐘楼。
▼椿が咲き出していました。
▼正面に本坊書院の立派な玄関。右側に納経所が在りここで御朱印を戴きます。
▼本坊展望台から秀峰有馬富士標高374mを見下ろす。花山院は標高418mの阿弥陀峰山頂にあります。
▼西国三十三カ所霊場番外札所の御朱印です。
番外とは云えさすが札所、多くの方がお参りで納経所は列が出来ていました。
花山法皇は十七歳で皇位につき、在位二年で藤原氏の陰謀にあい退位、悲運の天皇と云われながらも一方で
は女好きのプレイボーイでかなりヤンチャ、しかし詠まれる和歌は秀逸で三十三霊場ご詠歌の大半は法皇御
製と云われ評価色々の方、当地に隠棲後法皇を慕って十一人の女御達が追いかけてきたとも伝わるそうです。
それこそ波瀾万丈の生涯の中で、衰退をたどっていた三十三カ所巡礼再興は法皇にとって最後の仏道修業だ
ったんでしょう。
男の鑑みたいな方なんですね花山法皇は。
↓ ポチッと押していただければたいへん嬉しいのですが。
神社・お寺巡り ブログランキングへ