(2016.05.14訪問)
広い広い萬福寺から京阪黄檗駅に戻り終点宇治駅を目指しました。次の三室戸駅で大勢の方が降りてゆきます、ヒョットしてつつじ
満開か、心動いたけれどここは初志貫徹、宇治川右岸の遊歩道をまっしぐらに興聖寺に向かいます。今日の宇治川は少々荒れ気味で
波高し、いつもの青ちゃん一羽もいません。
▼宇治川道沿いに寺号石碑と曹洞宗初開道場の石柱が建てられています。
[ 興聖寺 ]
●山号 仏徳山(ぶっとくさん)
●寺号 興聖寺(こうしょうじ) 正式名称 興聖宝林禅寺(こうしょうほうりんぜんじ)
●宗派 曹洞宗(そうとうしゅう)
●開基 道元禅師(どうげん)
●開創 天福元年(1233年)
●再興 慶安元年(1648年) 淀城主永井信濃守尚政(ながいなおまさ)
●本尊 釈迦三尊像
▲時間 9:00~16:30
▲拝観 境内自由 法堂拝観 300円 朱印300円
▲京都府宇治市宇治山田27-1 電話0774-21-2040
▲京阪電車 宇治線「宇治」駅下車 徒歩約10分
JR 奈良線「宇治」駅下車 徒歩約17分
京滋バイパス「宇治西」ICから10分
▼最近修復された総門(石門)です。ここから参道琴坂の始まり。
興聖寺縁起 (曹洞宗近畿管区教化センター 寺ナビから抄出)
宗祖道元禅師は宋から帰朝された後、天福元年、京都深草に日本初の純粋な禅道場として七堂伽藍を建立し、観音導利院興聖宝林禅
寺を開創。これが当寺のはじまりである。
道元禅師が越前領主波多野義重公の勧めで越前へ赴いた後、興聖寺は応仁の乱や兵火に遭って四世住持の後に廃絶した。寛永十年淀
城主として入国した永井信濃守尚政公が、道元禅師開創になる興聖寺の廃絶を惜しみ慶安元年伏見城の遺構を用いて本堂、開山堂、
僧堂、庫院、鐘楼、山門などの諸堂を建立整備し、道元禅師を開山とする仏徳山興聖寺を現在の地に再建した。
▼紅葉のトンネルもスバラシイですが青もみじのトンネルも負けず劣らずですよ。何と云ってもフィトンチッドが降り注ぎます。
▼小さな流れの音を聞きながら、200mほどの緑のトンネルを歩くと竜宮門、山門です。
▼♪ 目に青葉 坂に溢れる 緑かな ♪
▼乙姫様の姿、チラッと見えたような……。
▼竜宮門、興聖寺の山門です。
▼山門を通して見る曹洞寺院の伽藍配置、薬医門の奥は法堂です。
▼薬医門。前庭も見応えあるお庭です。
▼薬医門前庭。前方右鐘楼、左庫裡。ココが入山受付になってます。
▼庫裡。
▼前方建物は方丈。お庭は方丈内庭、中庭風池泉回遊式庭園ですが降りることは出来ません。左の影は大書院。
▼書院大広間。
▼法堂(はっとう)、興聖寺の本堂。堂内清掃中につき入堂出来ませんでした。
桁裄九間、入母屋造、本瓦葺、慶安元年(1648年)建立。
▼正式名称が揮毫された四条天皇勅額。
▼入堂出来なかった法堂内陣。道元さん作と伝わる本尊釈迦三尊に会いにきたのに、入堂出来ない
なら先に言ってよ! 掃除も僧の修行のうちと諦めよう。
写真はネットからもらってきました。
▼法堂前庭。
▼宇治川塔の島に建つ十三重石塔の旧相輪。なぜココにあるのか詳細不詳。
▼法堂前庭。前方の建物は僧堂、坐禅道場です。
▼法堂。
▼老梅庵(開山堂)。宗祖道元禅師をお祀りしているお堂です。桁裄三間、梁間四間、寄せ棟造、本瓦葺。
▼老梅庵内陣。中央奥に宗祖道元禅師像を奉安。
▼非常にリアルな道元さん。
マトモに対峙できない威厳を感じ、言葉を変えると少々コワイです。
▼老梅庵前庭。水無川に石橋が架かり大小の石を巧みに配し味のある景観を見せています。
▼堂背後の斜面利用のお庭。
▼渡り廊下と老梅庵。
▼渡り廊下に三面大黒さん。
▼大黒さんはこんな顔。右面は弁天さん、左面は毘沙門さん。三者合体にどんな意味があるのでしょうネ。
▼僧堂(坐禅道場)。慶安元年(1648年)建立。
▼ただひたすらに只管打坐。修行を終えた僧の今を知りたいものです。
▼今でも使ってるのかしら、去る歳月の長さを感じますネ。
▼庫裡の隣にある浴室。
▼鐘楼。慶安四年(1651年)建立。
▼梵鐘には江戸時代の儒学者林羅山自選自書の銘があり、
永井尚政の願文を撰書したもので、再興の由来が刻されているそうだが
まったく読めなかった。
▼薬医門前庭。
▼鎮守社、火の用心信仰の秋葉権現社。
▼薬医門前庭から竜宮門を見ます。
▼竜宮門先琴坂の青もみじの鮮気を受けながら興聖寺 オ シ マ イ
▼御朱印です。承陽大師は道元さんの大師号です。
フロク
▼今日の宇治川、少々荒れ気味。
本山永平寺の曹洞禅の厳格さや森厳な環境、道元さんの遺志みたいなものはあまり感じません。しかし再興恩人永井尚政の感性は思
い切り発揮されているようで、ミニ曹洞伽藍配置や庭園など大変美しい境内環境です。
▼総門脇に建つ「曹洞宗高祖道元初開之道場」の石標のみが興聖寺の変遷を語っ
ているものかも知れません。
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