土曜日は古寺を歩こう。

寺勢華やかな大寺も、健気に法灯を守り続ける山寺もいにしえ人の執念と心の響きが時空を越え伝わる。その鼓動を見つけに…。

毘沙門堂門跡、天台五箇室門跡寺院の一つ。

2017年01月09日 | 京都の古寺巡り





(2017.01.07訪問)


新春第一弾古寺を歩くは京都山科にやってまいりました。なぜ山科か、特に意味はありません。
強いてなら、今日訪ねた毘沙門堂は天台五箇室門跡で、皇族方が住職を務める天台宗のお寺のこと、ようするに格が高い寺院なんで
す。格に憧れを持つボクなど底辺庶民は、年の初めぐらいは「やんごとなき」憧れの世界を一目見よう、それには門跡寺院だろうと
思ったんですが、結論、外面的には他の寺院と何ら変わりません。今は必ずしも皇族方が住職ではないと聞いています。
ちなみに天台五箇室門跡寺院とは、青蓮院、三千院、妙法院、曼殊院、毘沙門堂の天台宗五寺院を云います。




▼う〜ん新年早々先が見えない。






            [ 毘沙門堂門跡 ]
            ●山号 護法山 (ごほうざん)
            ●寺号 毘沙門堂門跡 (びしゃもんどうもんぜき)
            ●宗派 天台宗 (てんだいしゅう)
            ●勅願 文武天皇
            ●開基 行基 (ぎょうき)
            ●開創 大宝三年 (703年)
            ●中興 公弁法親王 (こうべんほっしんのう) 寛文五年 (1665年)
            ●本尊 毘沙門天 (絶対秘仏)
            ▲京都市山科区安朱稲荷山町18 TEL.075-581-0328  
            ▲拝観料 500円 御朱印300円
            ▲拝観時間 8:30~17:00
            ▲JR東海道本線「山科駅」市営地下鉄「山科駅」、京阪「山科駅」下車、いずれも徒歩約20分
             名神高速「京都東IC」から山科駅前の旧三条通より北に入る




            ▼堂々の寺号石標。今年こそ腰を据えド〜ンと構えて行きましょう。






毘沙門堂門跡縁起 (毘沙門堂門跡HPから抄出)
毘沙門堂は天台宗五箇室門跡のひとつで、高い寺格を伝える古刹である。ご本尊に京の七福神のひとつ毘沙門天を祀ることからこの
名がある。創建は大宝三年文武天皇の勅願で僧行基によって開かれた。当初は出雲路にあったことから護法山出雲寺といった。その
後、たび重なる戦乱から苦難の道をたどり、寛文五年、山科安朱の地に再建。後西天皇の皇子公弁法親王が入寺してより門跡寺院と
なった。ご本尊の毘沙門天は、天台宗祖伝教大師の自作で、延暦寺根本中堂のご本尊薬師如来の余材をもって刻まれたと伝えられる。




▼ヤッパリ先が見えない56段の急な参道石段。







▼仁王門が見えます。







▼仁王門。三間一戸、八脚門、切妻造、本瓦葺。寛文五年(1665年)に建立。







▼右に阿形金剛力士。







▼左に吽形金剛力士。



敵のガード固し、秘密兵器も歯が立たず、これが精一杯の写真です。





▼デッカイ提灯がぶら下がっています。







▼正面に唐門を通して本殿が。







▼唐門。唐破風杮葺。寛文五年 (1665年) 建立。







▼本殿 (本堂)。桁行五間、梁間六間、単層入母屋造、本瓦葺。一間向拝付。寛文五年 (1665年) 建立。







▼向拝柱に象の木鼻。江戸期の象そのものですネ。







▼内陣須弥壇。中央須弥壇お厨子の中に絶対秘仏本尊毘沙門天が祀られています。
 像高6.7cm、天台宗祖最澄さん作、延暦寺根本中堂のご本尊薬師如来の余材をもって刻まれたと伝えるそうです。非常にありがた
 い本尊ですが誰も拝したことがない幻の本尊と云えそうですネ。ある説では330年に一度御開帳らしいです。






            ▼お前立ち毘沙門天。本尊のレプリカではないそうで謎多き仏像だそう。
             (写真はネットからお借りしました)






▼本殿の外縁。







▼も一度、唐門と本殿です。

           





▼霊殿。本尊阿弥陀如来。歴代霊位をお祀り、御所御霊屋を後西天皇より拝領移築したそうです。







▼霊殿外縁から宸殿への渡り廊下。







▼宸殿。後西天皇旧殿を拝領、元禄六年(1693年)移築再建。各部屋には116面の襖絵オンパレード。







▼御成の間。前室から一段上がった部屋でもう一段上がった御座所。







▼御成の間床の壁画。







▼鷺の間の襖絵、雪中鷺図。







▼宸殿裏に庭園、晩翠園。江戸初期の回遊式庭園。下りて回遊出来ない回遊式庭園です。中央の堂宇は観音堂。







▼石橋と七重石塔。







▼青空を水鏡に、晩翠園の一角にある鞍馬自然石の手水鉢。







▼一切経蔵。方一間、宝形造、本瓦葺。天和二年 (1682年) 建立。







▼一切経蔵扁額。







▼堂内左右に一切経を蔵する木箱、中央に本尊千手観音が祀られています。






            ▼本尊清水型千手観音。






▼弁財天堂。                     













▼内陣の弁天さんご一統。






            ▼一面八臂の貫禄充分の弁天さん。
             この弁天さんは太閤はんの政所、高台院ねねさんが大阪城内で祀っていたのを移祀。







▼薬医門。







▼薬医門正面に紫幕も凛々しく大玄関。檜皮葺、軒は唐破風の車寄になっています。元禄六年(1693年) 建立。







▼玄関正面の正月飾り。







▼鐘楼です。







▼名樹枝垂れ桜。樹齢百数十年、枝振り30m、それはそれは豪華な桜花、らしいです。







▼勅使門。毘沙門堂の総門、一間一戸、切妻造、檜皮葺。元禄六年 (1693年) 建立。
 後西天皇より拝領、陛下の行幸、勅旨の代参、当門跡門主晋山以外は一切入山開門されることはないそうです。







▼勅使門の正面は宸殿です。







▼ご朱印です。



毘沙門堂 オ シ マ イ
今日訪ねた毘沙門堂は天台門跡、次に訪ねるお寺は真言宗門跡です。ここから10分ぐらいのトコロにあります。


皆様、新年いかがお過ごしでしょうか。いい夢見ましたか、宝くじ買いましたか……。
ボクなど残り1枚の日めくりが365枚になっただけでなんら変わりのない元旦でした。
と云いつつ、年間52週頑張って古寺巡りします。よろしくお付き合いいただけますように。     秀拝






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