土曜日は古寺を歩こう。

寺勢華やかな大寺も、健気に法灯を守り続ける山寺もいにしえ人の執念と心の響きが時空を越え伝わる。その鼓動を見つけに…。

金勝寺から千光寺へはまさに修験の道。

2010年02月09日 | 奈良の古寺巡り
金勝寺から千光寺へと向かいます。千光寺は7世紀中庸に役行者(役小角)が開基、
大峰山上が岳での神呪を得る以前に、この地で修行したといわれ、元山上と呼ばれ
ている山岳霊場で、真言宗別格本山醍醐派、「鳴川山 元山上 千光寺」というのが
正式寺名です。
生駒山系の中程ぐらいに位置し相当な急坂で、鳴川の集落を遙か眼下に見下ろす道
は狭くクルマでの行き違いは先ず不可能。往時を偲べば修験者の修行には適した地
だったのでしょう。

千光寺総門
急坂を上りきったところに広く開かれた台地があり、ポツンと小さな山門が佇んで
います。千光寺総門といわれる門で往時の山道からの入山門だったらしいのですが
境内拡張で取り残されたと聞きました。


千光寺表門
真言宗別格本山千光寺と元山上修験根本道場と書かれた墨跡が目をひきます。


二十六童子池
表門を入るとすぐ左に二十六童子池が有ります。不動明王の石像を中心に不動明王
眷属の童子石像が二十六体岩上に佇んでいます。


役行者がいっぱい。
観音堂に向かう石段や参道には信者が奉納した役行者像が所狭しと並んでいます。




観音堂
宝形造のお堂です。本尊は 十一面千手観音菩薩。立派な扁額が見えますが全く読め
ません。






行者堂
入母屋造のお堂です。石段下には護摩檀が設えられ、つい最近の護摩供の跡が生々
しく残っていました。




太子堂
空海さんをお祀りしているお堂です。屋根には立派な宝形が鎮座しています。


鐘楼
新しく建て替えたものらしいです。


石室
古墳なのか石材置き場なのか判らないこんな石室があります。


千光寺石仏群
境内北側斜面に役行者を中心に六体の石像が並んでいます。


この地は、生駒山系ハイキングコースになっており、鳴川峠越えや暗闇峠を経て大
阪側へのコースがあり、人気コースだそうです。ボクが訪ねたときも、個人や小人
数、団体ハイカーが多数訪れていました。

竜田川沿いに金勝寺から千光寺、吉田寺を訪ねました。

2010年02月08日 | 奈良の古寺巡り
日曜日に奈良県の西側生駒山系の麓を南北に走る国道168号を北田原から南下、ク
ルマの量はやや多いですが1本道です。竜田川沿いに斑鳩の手前平群町にある金勝
寺から元山上千光寺、斑鳩の吉田寺を訪ねました。

金勝寺
真言宗室生寺派のこのお寺の寺歴縁起は古く、天平18年僧行基の創建と云います。
しかし奈良の天敵松永弾正の迷惑を被り創建時の姿は望むべくもなく、現在の金堂
は17世紀中庸の再建と云い、他のお堂は比較的新しいものだそうです。
国道が竜田川を西から東へ渡る手前角に総門がありすぐ北側に南門が在りますが
この門は閉じられています。

総門
道路沿いに在る金勝寺総門は道路に面しており、手前の駐車場の標識を見逃し、お
寺を右に見つつ行き過ぎ四苦八苦で戻りました。
総門は立派な作りで平成の再建と聞きました。僅か数メートルの北側にこれまた立
派な南門がありますが、なぜ門が二つ並んでいるのでしょうか。聞き漏らしました。




金堂
総門を入ってすぐの石段を上りきった台地に金堂が建っています。ご本尊は寄木造
薬師如来坐像、像高1mほどですが、肉髻が大きく螺髪が見た目細かく左手に薬壺
をお持ちで薬師如来の儀軌どおりの彫像、漆箔がよく残り目が非常に印象的でした。
金堂前を掃除されている方が、お茶をお持ちのご婦人をご紹介くださり、聞くとご
住職の奥様とのこと。ちょうど金堂内も掃除中ですがどうぞ中へのお言葉に甘えて
内陣で手が触れんばかりの距離でご本尊と対面でき、しばらく時間を頂戴いたしま
した。


本堂のすぐ横にある宝形造りの無量寿殿


鐘楼


金勝寺で特に有名な磨崖仏、本堂脇の岩に彫られています。
右下の石仏が未だ結論のでない「茶々逆修」の地蔵菩薩。「逆修(ぎゃくしゅ)」
とは生前供養のことと云い、淀君の事なのか、当地の武将で石田三成の盟友、島左
近の夫人の事なのかどちらも名前は「茶々」で論争中と云います。
この磨崖仏の前で奥様としばらく雑談。


これが「茶々逆修」の地蔵菩薩






金勝寺五輪塔
開祖行基さんの供養塔。


境内はさほど広くはありませんが、行き届いた綺麗な境内でした。参拝の方は居ま
せんでした。奥様ありがとうございました。

節分の日、大阪城梅林まだまだ!

2010年02月04日 | 花巡り
所用でOBPに行った帰り、大阪城梅林に寄ってみました。
にわかに曇天、雨パラパラの中、風は強いし、かなりの寒さもなんのその、結構な
人出でカメラを構えたご婦人達が精力的にウロウロしていました。皆さん実にいい
カメラをお持ちです。梅は 「まだまだ!ぜんぜん!」 の状態で早咲き種が少々、
頑張っている程度です。早咲きは白梅系が多いようですネ。

月の桂


雲錦朱砂


古城 ぼちぼち開こうかなと云っているようです。


紅冬至


八重海棠


鹿児島紅


八重野梅


日光


緑萼


冬至


蝋梅 良い香りが漂っています。


王龍禅寺から霊山寺に着きました。

2010年02月02日 | 奈良の古寺巡り
霊山寺
バラの霊山寺も、この時期かたなしで名高いバラ園は無人、枯れ木に花を添える
ことは出来ませんネ。ボクは昨年5月バラ満開の大雨の日に訪ねています。雨に
もめげずバラ観の人でバラ園は一杯でした。今日はやはり寂しいものです。
例にもれず、このお寺も聖武天皇勅願、行基が建立、バラモン僧菩提僊那が命名
と云うのが寺歴です。真言宗のお寺でご本尊は薬師三尊です。

寺院の参道入り口にいきなり鮮やかな朱の大鳥居、大弁財天の扁額が掛かり参道
所々に鳥居が在り、霊山寺の鎮守社として本堂手前の一処に弁天堂が在ります。
大弁財天(本地仏聖観音)さんと薬師如来さんどちらが主役のお寺でしょうか。
霊山寺HPには鳥居の由来が書かれています。



国宝本堂
朱に彩られた色の中で、ボクたちはこの古色蒼然とした堂宇を観るとなぜかホッ
とします。鎌倉時代の建立、ご本尊は秘仏の薬師如来、日光、月光菩薩です。
通日は厨子前に三尊の写真が貼ってあります。あんまりな感じ。






開山堂
弘法大師をお祀りしています。


本堂から見た開山堂


三重の塔
桧皮葺、総高17mの塔、宝輪には何故かブルーカバーが掛けてあります。
鎌倉時代、弘安6・7年(1283・1284)頃の建立と云われています。


行者堂
正面に護摩壇があり毎年9月15日に護摩法要が行われているそうです。


菩提僊那墓


鎮守社殿
本堂横の参道石段を少し上ると五社殿の割拝殿、檜皮葺き春日造。元霊山寺の鎮
守社で今は独立社。覆屋で保護されカワイイ社殿を見せています。正式には十六
所権現と云うそうです。


弁天堂
大弁財天の本地仏聖観音菩薩がご本尊。
実は空海さんが招来したと云う説もあるみたいです。


金箔押しの右黄金殿とプラチナ箔押しの左白金殿。よく解らないお堂です。
霊山寺案内パンフレットには、説明書きはあります。


行基像
赤膚焼の像。近鉄奈良駅前の行基さんとよく似ています。


奥の院への参道
相当立派な施設が揃っているらしいですが、1kmあるので遠慮しました。


「奈良の寺社150を歩く」の著者槇野修さんがおもしろい表現をされています。
霊山寺はたいへん大きな、にぎやかな、積極的な寺であって、大霊園、バラ庭園
やゴルフ練習場、日帰り温泉施設(薬師湯)、レストランなども併設して、仏教
霊場のワンダーランドといった山内である。言い得て妙。


王龍禅寺から霊山寺を訪ねる。

2010年02月01日 | 奈良の古寺巡り
1月30日(土)、またまた富雄川沿いの県道7号線を走りました。
この日は、16日に訪ねた長弓寺から僅かの距離、富雄川対岸西にある王龍禅寺と
少し南に下ったバラの霊山寺を訪ねました。
この富雄川沿いの地には歴史的に奈良時代に遡る由緒伝承を今に伝え、生駒東麓
矢田丘陵を背後に、山岳修行の寺院や神社が多くその法灯を灯し続けています。

王龍禅寺
海龍山王龍禅寺は黄檗宗の寺として江戸時代に復興したと云います。歴史は古く
聖武天皇の勅願寺院で、往時の寺勢はかなり盛大であったと伝えています。
杵築橋を西へ渡り、目印は飛鳥カンツリー倶楽部の看板、間違えることはありま
せん。このお寺は特異な環境の中に在ります。ゴルフ場のコースにすっぽり包み
込まれ、お寺の周辺のみ自然環境が残され、鬱蒼の樹林が緑のグラデーションを
深々と見せ、恐らく緑が芽吹き盛んになるシーズンには、山内は大樹が多く濃い
緑に覆われてこぼれ陽も通さない幽玄で深閑な森を見せてくれるのでは。この日
は冬枯れでそのイメージはありません。参拝者はご夫婦連れお二人だけでした。

王龍禅寺山門
ゴルフ場の道路に面して駐車場があり、山門は両袖を付けた独特の姿です。




禅寺独特の石柱「不許葷酒入山門」意味は言わずもがなですね。


山門を入ると石畳と石段の参道が続き、こぼれ陽に映えた苔の緑が鮮やかです。






本堂が見えてきました。




本堂です。
ご本尊は金銅仏や木彫仏ではありません。巨石(高さ4.5m、幅5.5m)に刻まれ
た磨崖仏で高さ2.1mの十一面観世音菩薩立像、脇侍に不動明王を従えています。
この日は残念ながら本堂内扉は閉じられ直に拝することは出来ませんでしたが、
格子越しに僅かにお顔をだけを拝しました。本堂前に説明板が添えてあります。




大黒堂。
本堂左手の急な石段を上がると開かれた台地があり、新しい小さいお堂が建って
います。大黒天を祀ると云うだけで由緒は全く判りません。


大黒堂横の羊歯(しだ)群落は見事です。台地左法面にビッシリ群生しています。
一葉1mはあるでしょう。


隠沼という小さな池の真ん中に石造りの蛙がコチラを睨んでいました。


ヤマモモの木
お寺南門右奥に写真では判りにくいですが奈良市指定の樹齢約300年ヤマモモの
巨木があります。門横に説明板が添えてあります。


ゴルフ場という作られた自然に抱かれるように、古の自然が共存している不思議
な環境に王龍禅寺は在り、市にとっても貴重な自然樹林で植生も豊富といいます。
開発の波を敢然と拒否する心意気、樹相鬱蒼の時、もう一度訪ねたいお寺です。
続いて霊山寺へ向かいます。