塚田盛彦のつれづれなるままにサッカー

世界中で親しまれているサッカー。このサッカーをフィルターとして、人間社会の構造に迫っていきたいと思います。

契約選手の求める内容

2021-02-06 21:12:43 | 日記
 サッカー、バスケット、アメフットに野球。

 どの競技でもブランドは有力選手と契約したいと思うでしょうし、選手も用具に加えて金銭が得られるメリットはありがたいはずです。

 物品提供だけの契約もあると思いますが、大切なのは

 「どうしてそのブランドは、その選手を広告塔に起用したのか」
 「選手はその広告で何を訴えるかを理解しなくてはならない」

 というものです。

 バスケットの話で恐縮ですが、黒人が今ほどニューバランスに愛着が無かった1980年代、LAレイカーズの名手ジェームズ・ワージーが(黒人選手です)ニューバランスを愛用した事実。

 これは、ニューバランスが、保守的な企業ではありません、だからこそジェームズ・ワージーは私達の製品を気に入っていますし、我々も彼との契約を嬉しく思っている。

 という意味ではないでしょうか。

 もうサッカー界からは撤退していますが、例えばポニーは晩年の時期ですが、ペレと契約し振興ブランドではあるが、一気に世界的認知を得ようしたこともあります。

 ですから、コンケーブが日本市場に参入すると聞いた際、どうしてフッキを契約選手に指名したのだろうと思ったのです。

 フッキはワールドカップ2014にも出場した実力の持ち主ですが、ある種「通好み」の選手です。

 今、ポニーの事例を出しましたが、世界規模で一気に知名度を向上させるには、手っ取り早くお金を使って、メジャーな選手に訴えるという方法もあったと感じたに過ぎないのですが、

 それはヤスダ、ガビック、スボルメなども同様ですが、今後は高品質は当然ですが、その広告塔に求める要素をより明確にしていくべきなのでしょう。

 その最も成功した例がナイキとジョーダン・シリーズで、元祖の強みを今でも持ちづづけています。
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信念を貫くむずかしさ

2021-02-06 20:50:23 | 日記
 2018年ワールドカップ、ナイキがデザインしたナイジェリア代表ジャージが、全世界で旋風を巻き起こしました。

 当時のデザインを考慮するとわかりますが、黒人の方々は民族衣装も含めて、どうしてあれだけ原色が似合うのかといつも思います。

 その豊かな色彩感覚は、障子や畳などまさに「モノクローム」の中で育っている日本人には到底真似できません。

 日本の美意識に水墨画がありますが、黒人の印象は「風景画」のような形でしょうか。

 前回お話したコフィ・アナンは、その原色を敬遠した珍しい例です。

 彼はブリオーニに頼らなくとも、上等の背広を見極められるだけの審美眼が備わっていたでしょうし、日本のようにルールから逸脱した「黒のスーツ」を着用するな、みっともない真似はしませんでした。
 
 僕もたまにブラックスーツを着用したいと思う時がありますが、根底にあるのは紺色とグレイであり、色が濃いほどフォーマルになります。

 ミスター・アナンはこの基本を忠実に守る一方、胸元にポケットチーフを刺さないことでも知られていました。

 完全の中の不完全
 当時の世界情勢を憂慮した形

 など、様々な憶測が流れましたが、彼の美しい佇まいは常に健在でした。

 ユヴェントスのオーナー、アンドレア・アニエッリの祖父、ジャンニ・アニエッリ。

 彼がブルックス・ブラザースのポロ・ボタンダウンシャツを愛用したことは有名ですが、背広にボタンダウンを用いる際、襟元のボタンを留めないスタイルを編み出しました。

 また、背広にトッズのゴンミーニを合わせる、シャツのカフスの上から腕時計を装着するなど、彼の着こなしは今でも語り草です。

 要は自分の主張を曲げないことが大切なんだということでしょう。

 リーズの指揮官、マルセロ・ビエルサのように、他人から何と言われても信念を失わないことは、本当にすごいことですから。

 信念を曲げない指揮官は、ガスペリーニやマッツアーリなどバック3を起用する指揮官が多いように感じます。
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ブリオーニに見られるある種の契約理想

2021-02-06 20:37:56 | 日記
 スーツ大国として名を馳せるイタリア。

 その中でも存在感を魅せるブランドに「カルーゾ」があり、総帥はウンベルト・アンジェローニになります。

 彼は2000年代初頭、名門「ブリオーニ」の陣頭指揮に当たった人物として知られ、キトンのチーロ・パオねと並び、イタリアのスーツ文化を広めた功労者なのです。

 彼がブリオーニ在籍時、世界中の記者から

 「ミスター・アナンが着用している背広は、ブリオーニの仕立てですよね」

 という問いかけがあったものです。

 ミスター・アナンというのは、ガーナで生まれ当時の国連事務総長を務めていたコフィ・アナンを指します。

 通常ガーナと言えば

 母語は英語
 良質なカカオ豆の生産地
 サリー・ムンタり、マイケル・エシェンなど、優れたサッカー選手を輩出

 と言う事柄が連想されます。

 しかし、ガーナ代表が初めてワールドカップに出場したのは2006年であり、それ以前にガーナの顔と言えば、ミスター・アナンだったわけです。

 ブリオーニが顧客情報を漏洩しないことは有名であり、どんな誘導尋問にも引っかかることはありませんでした。

 しかし、アンジェローニ氏がほほ笑みを浮かべると、記者は自分たちの推理が間違ってはいないと実感したのですね。

 現在、サッカースパイクはもはや保守義務はありません。

 どんな形でブラックアウトをしても、ブラックアウトそれ自体がスパイクのデザインという時さえあります。

 そもそも歴史を振り返ますと

 コンバース チャックテイラーの内側に施されたアンクル・パッチ
 ラコステ ルネ・ラコステの愛称であるワニのマークを胸元に刺しゅう

 と言うように、ブランドロゴと契約選手は常に蜜月であり、宣伝効果を期待された形が今でも続いています。

 しかし、ある種の理想としてブリオーニとミスター・アナンの間柄は、尊重された形でした。

 ちなみにバラク・オバマ氏は「カナーリ」を着用していた、と言いますが政治家の服装は日本以外では、皆気にしているのです。
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