蜜柑のつぶやき ~演出家の独り言~

NPO法人劇空間夢幻工房の演出家/青木由里の日々の呟き。脚本執筆・役者・ワークショップ講師も兼業する舞台人日記♪

劇空間夢幻工房 創立25周年記念公演「ISHIN version.2024」

NPO法人劇空間夢幻工房 創立25周年記念公演
タイトル 『ISHIN ~狼たちは最果てに~ version.2024』
脚本・演出 青木由里
出演 青木賢治/栗生みな/村松沙理亜/清水まなぶ/井田亜彩実/導星ゆな 他

日時 2022年9月8日(日)11:00~/15:30~
会場 飯山市文化交流館 なちゅら 大ホール
チケット予約フォーム:https://www.quartet-online.net/ticket/ishin2024

皆さまへ感謝を込めて晴れやかに開催‼
どうぞお楽しみに‼

役者として―

2016年03月09日 01時22分32秒 | 日記
合同公演での私の一番の任務は

 役者

である。

この舞台の発端は
 
 役者をやりたい…

という私の思いを村上さんが受け取ってくれて
お声掛けしてくださったことが始まりだった。

夢幻工房を旗揚げして以来、基本的な夢幻の舞台の
作・演出を全て引き受けて来た。

私は元は役者であり、作・演出は後付けだ。

特に台本に関しては、勉強を重ねて
ようやく認めていただけるような作品を
少しずつ書けるようになって来た。
けど、まだまだである。

演出は学生時代にやっていたし
東俳時代もくるま座時代も演出助手として
携わらせていただいた経験があり
夢幻を立ち上げる前にもユニットを組み
演出としてアマチュア演劇祭に参加したことがある。

そういうわけで、演出の経験は役者ほどではないが
それなりにあったわけだが
役者との両立は大変厳しく、最近は

 もう役者は出来ないかな…

と思い始めていた。

そんな折に村上さんからお声掛けをいただいて

 もしかしたら最後のチャンスかも…

と。

ただ私は夢幻の主宰であり演出家である。
自分だけ他劇団の舞台に客演するという
勝手な行為は許されない。

…まあ、これも後になってみれば
思い込みかもしれないと思ったが…

夢幻工房の団員にとってもメリットあり
それが演劇界の何らかの活性化に繋がれば…
と考えて、他市劇団との合同公演という型式で
携わらせていただくことになった。

夢幻の団員は、基本的に私の演出しか経験がない。
他の演出家の手法を経験するというのも
必要なことだと思っていた。

劇団員の中には、プロの演出家のご指導を
受けた経験のある団員もいたが
地元劇団の演出者の下で舞台をつくるというのは
昨年11月のカニバルさんとの合同公演に続いて2回目。

演出によってアプローチが異なるし
大切に思うところも異なる。

まあ、ぶっちゃけて言えば「好み」なんだろうけど。

どんな状況でも演出の言葉を汲み取り
役の本質を掴み、それを体現していくのが
本物の役者である。

今回の合同公演に出演させていただいた団員たちは
それぞれ良い経験をさせていただいている。

私はどうも演出や製作の仕事から抜けきれず
なかなか役者一本に集中できずにいるが
それでも、夢幻旗揚げ以来の16年間のうちで
今が一番役者に時間を割いていると思っている。

台詞が大量だったことも良かったのかもしれない。
時間を割かなければ、覚えることすら出来ないので―

それでも今年に入るまでは、のらりくらりと
方言を耳に定着させることだけに取り組んでいた。

ある日、村上さんから

 このシーンが一番遅れているよ
 一番不安で仕方がない

と言われ、そろそろ本腰を入れねば!と思い
毎日2~3時間かけて、台詞を覚え始めた。

一週間である程度覚えたが、その後は
覚えたはずの台詞がポロリと抜ける、の繰り返し。

 ひたすら台詞を言い続けよう!

役の気持ちの流れがインプット出来れば
抜けることはなくなるはず…

しかしながら、まだ完璧とは言えない。

ということは、まだ役が私の中に落ち切っていないのだ。

一日も早く落とし込み、熟成期間に入らねば…

今日の稽古もそんな思いで臨んだが
一番長いシーンがほぼ入ったと思ったら
次のシーンはボロボロで…

 まだまだだな…

今日は、剣舞の丸山先生が見学にいらしてビックリ!

もう少し出来あがっているところを
お見せ出来れば良かったのだが…

来週はいよいよ通し稽古!

それまでに、台詞と感情と心情の一体化を目指す!!