蜜柑のつぶやき ~演出家の独り言~

NPO法人劇空間夢幻工房の演出家/青木由里の日々の呟き。脚本執筆・役者・ワークショップ講師も兼業する舞台人日記♪

劇空間夢幻工房 創立25周年記念公演「ISHIN version.2024」

NPO法人劇空間夢幻工房 創立25周年記念公演
タイトル 『ISHIN ~狼たちは最果てに~ version.2024』
脚本・演出 青木由里
出演 青木賢治/栗生みな/村松沙理亜/清水まなぶ/井田亜彩実/導星ゆな 他

日時 2022年9月8日(日)11:00~/15:30~
会場 飯山市文化交流館 なちゅら 大ホール
チケット予約フォーム:https://www.quartet-online.net/ticket/ishin2024

皆さまへ感謝を込めて晴れやかに開催‼
どうぞお楽しみに‼

「奇想 真田十勇士」千秋楽☆

2016年08月29日 23時11分39秒 | 日記
今日は2日目にして千秋楽。

稽古開始は5月第2週だったが
純粋な稽古期間は僅か2カ月――
にもかかわらず、2時間30分の超大作(汗)

みんな本当に頑張ってくれた。
心から感謝m(__)m

朝、起きようとするも身体がフラフラで起き上がれない。

ビデオチェックをしたい・・・
台本も乾かさねば・・・

何とか起き上がり外を見ると

雨が止んでいる!

良かった・・・

就寝前に台本をエアコンの風にあたるところに
ぶら下げておいたけど、ちっとも乾いていない。

こうなったらドライヤーで乾かすしかない。

フリクションで記入した文字が消えないように
注意しながら、ドライヤーをあてていく。

何とか破れずめくれるくらい乾いたので、ホッ。

そうこうしているうちに、あっという間に10:00!
集合時間は12:00だが、劇団員は10:00に行くことになっていた。
劇団員に警備をお願いすることにして
私は昨日の公演を振り返り、午後の通し稽古で
集中して稽古する箇所をチェック。

最後にテコ入れするシーンを決め現場へ急ぐ。

到着すると、大勢のキャストが既に現場入りして
雨水が落ちてずぶ濡れになったテント内を片づけている。

ご苦労さま―

風が強いな・・・
台風の影響か・・・

雨は大変だが、野外で一番危険なのは風。
強風は事故に繋がる危険性が高い。

テントが飛ばされたり、パネルが倒れたり・・・

劇団員がテントの補強を行い
三光スタッフさんは、機材のチェック。

13:00過ぎから、まず昨日の公演の不備を修正。

家族のシーン、子どもたちのシーン
それと最後の白幕の出し方と張り方。

家族のシーンは、みんな頑張っているのだけど
演者たちの声が小さくて客席に声が届いていない。

出来るだけ、マイクに向けて台詞を発するように
1家族ずつチェックをしていく。

子どもたちのシーンも、声が小さいので
テンションを上げて大きな声が出るように稽古する。

家族のシーンと子どもたちのシーンは
彼らの見せ場でもある。

特に家族のシーンは、真田草の者の
キャラクター紹介になっているので
台詞が聞こえないと何をやっているか
全く分からないシーンになってしまう。

最後の白幕には、徳川家の家紋が浮かび上がるのだが
昨日は幕がたるみ過ぎていて、きれいに浮かばなかった。

昼間なので、家紋を照射しても見えないので
最終確認は本番ということになるが
どういう状態になれば、きれいに浮かぶか想像は出来る。

白幕の出方も左右のバランスが悪く
担当者にお願いして、修正してもらった。

その間に音楽関係の修正箇所を伝達。

声楽隊の皆さんの歌声もチェック。
昨日はやはり歌詞が聞きとれない箇所が・・・
何度か歌っていただくうちに
随分聞きとれるようになった。

最初に白幕登場からエンディングまでを行い
最初から通しつつ、大丈夫そうなシーンは
飛ばしながら進めて行く。

後で考えれば、全部通すべきだった。
全部通していれば、照明と音響の稽古にもなったはず。

来年に向けて、照明&音響の稽古時間を取れるように
スケジュールを見直さなければ・・・

どうしても役者の稽古に目が行きがちだけど
演出で見せる部分が多いのがオープンエアシアター。
照明と音響のミスが命取りになる可能性を孕んでいる。
プロとは言え、同じ人間。
練習時間が少なければ、思うように操作が出来るわけもなく…

きっと去年までも同様のことが起きていたのだろうけど
私の目が役者の演技に向かっていて
大きなミス以外は見過ごしていたのではないかと。

今年は、演出で見せる舞台とはっきり位置づけたので
これまで気づけなかったことに気付いたのかもしれない。

もっと細微にこだわった舞台を創りたい。
そうすれば、どれだけ良い作品になるだろう―
この目で見てみたい――

色々な意味で、ターニングポイントになりそうな公演だ。
昨日より少しでも完成度を上げた舞台を提出しよう!

そんな思いで通し稽古を進めて行く。

昨日の公演で集中力を出しきったとすると
今日はダレる可能性が高い。
集中力をとぎらすことのないよう注意を促す。

16:30、通し稽古終了。

今年は子どもたちの人数が多く
待ち時間のトラブルが多かった。
子ども同士のけんかは、これまでなかったことだが
人数が増えるとこういうこともあるんだよね。

一番の問題は稽古を休むキッズが多かったこと。
心構えやマナーを教える時間が少な過ぎた。
今後は何らかの手立てが必要だね。
今日は、研修生の風夏ちゃんが
子どもたちの世話をしてくれている。
ありがとうm(__)m

白幕を設置して、本番準備に入る。

あ、そうそう。

日暮里へ生地買い出しに行ったとき
お手伝いとして同行してくれたダイチ君が二日間
ボランティアスタッフとして参加してくれて
稽古を客席隅でじーっと見学し
昨日の公演を見て、キラキラした眼差しで

 面白かったです!

と伝えに来てくれた。

彼は小布施のまちとしょテラソさんで
去年の「直虎」DVDを全部観て
お手伝いに来てくれたようだ。

 昨年の作品より、ボクは好きです。

とも。

年齢層が高めの方は、昨年の「直虎」のほうが
感動したというご意見が多いが
若者は今回の十勇士のほうが面白くて好き!
というお客様が多かった。

好みが別れる作品をつくれたということは
私のキャパも広がっている証拠かも。

と、良い方向に捉えてみた(汗)

去年の「直虎」は来春再演が決定している。
上演会場は、須坂市のメセナホール。

ホール公演なので、演出は相当変わるだろう。
何より、野外と異なり、体力的負担は少ない。
その分、演技や音楽、音響、照明の完成度を
引き上げる事が出来るはず。

野外で行った公演がホールで上演すると
どのように変化するのか―

色々な意味で楽しみである。

お声掛けをいただきました実行委員会様
誠にありがとうございます!

いよいよ千秋楽―

今日も17:00頃からお客様の姿がチラホラ。
けど、行列にはなっていない。
きっと整理券が機能しているんだね。

と、上手側のパネルが強風にあおられて転倒!

怪我人は?

いない?

良かった…

強風の恐ろしさを目の当たりにした瞬間だった。

舞台監督さんや舞台スタッフが迅速に
パネル転倒防止の対策をとってくれた。

開場前だったのが不幸中の幸い。

今年は不幸中の幸いが多いね。
これは、守っていただいている証拠。

天を仰ぎ、彼岸に渡った恩師や友人の顔を思い浮かべる。

 此岸(しがん:現世)は障魔の連続だね
 けど、いつも守ってくれる人々がいる
 ありがとう・・・

17:30、昨日と同様、舞台裏に集まって
みんなで気合いを入れて行く。

どうやら雨の心配はなさそうだ。

強風対策もパネルが倒れたおかげで
危険性を皆が認識でき
三光スタッフさんが、パネルのそばで
待機してくださることになった。

あとは、みんなの頑張りに期待しよう。

本当にみんな、頑張ってくれている。

それぞれがそれぞれの持ち場を全うして…

毎年のことながら舞台を知っている経験者や
リピーターメンバーの活躍が著しい。

奈落の出入りの解除
ソデ幕の解除
子どもたちへの配慮
早替えのお手伝い
小道具や衣装のチェック
などなど・・・

数えたらきりがない。

今日も午後からボランティアスタッフさんが
大勢お手伝い参加してくれて
濡れたパイプ椅子を一つ一つ丁寧に
雑巾で拭いてくれている。

今年はね。
出演者のお子さんたちが何人も
ボランティアとして参加してくれてるんだよね。
子どもの晴れ姿をバックアップする親は多いが
親の晴れ姿をバックアップする子どもというのは
珍しいのではないかな?

お子さんたちは、昨日の舞台を見て
相当感動してくれたらしい。
親の姿が素敵に見えたのではなかろうか。

お子さんたちが甲斐甲斐しく動いている姿を見て
心がほっこり温かくなった。

オープンエアを継続しているからこそ
出会える風景だ。

本当に、本当に素晴らしきメンバーたち・・・

大勢の様々な思いが詰まった舞台――
どうか無事故で、笑顔で終えられますように・・・

17:40、開場。

続々とお客様が入場する。

今日は昨日より入場者数が多そう。
日曜日の方が多いのは珍しい。
昨日が雨だったからだね、きっと。

と、作曲家のメンターさんの姿を発見。
メンターさんは金曜日も様子を見に来てくださった。

 今年の作品、とても面白いよ!
 音楽のチョイスもいい。
 楽しみにしてるよ~

と笑顔で激励してくれた。

衣装担当の北村さんと高木さんの姿もある。
なみちゃんも来てくれてるはず。

イメージバンクナカムラのカメラマンさんが
舞台写真撮影にいらしてくれた。

昨日、舞台映像を撮影しにHさんが来てくれていたが
今日は、須高ケーブルテレビさんが撮影にご来場。
今年もケーブルテレビで放送されます!
有難いことですね(^^)

須高地域の皆様、楽しみにしていてください。

18:05、マナブンさんのライブ開始。

そして18:35、千秋楽開幕!

劇団員と特別出演の皆さんは、危なげない演技
一般参加者もキッズも頑張っている。
ダンサーはコミカルでかわいらしく、時に美しい♪
演奏隊は時にパワフルで時に美しくて
時に恐ろしい音楽を奏でてくれている。
声楽隊の皆さんの歌声はいつもながら美しい。
今年はソロを増やした分、皆さん
情感を込めて伸び伸びと歌っているように感じる。

昨日のご感想で特に好評だったのが
紗幕裏に十勇士が登場するシーン。

確かにかっこいいよね。
予想以上に紗幕の効果が大きい。
ただの紗幕ではなく、絵を描いていただいたのが
とても効いている。
照明で色々な表情に変化する舞台美術が素敵だ。

団員たちの合作、十勇士の甲冑も大好評。

狐の衣装もかわいらしく大好評。

今年は、ダンサーの踊りが少なく感じたという方と
浮かずに芝居とマッチしていたという方に分かれた。

ダンス自体は増えているはずだが
少なく感じたというのは、つまり
舞台になじんでいたから。

一服の清涼剤としてのバレエがいいのか
キャストとして存在感をめざすのか―

来年に向けて一つの課題が出来た。

多少台詞をかんだり、ミスも若干あったが
大きな事故もなく、無事終演。

大きな拍手に包まれてのカーテンコール。

長時間ご覧いただきました皆様
誠にありがとうございました。

途中、風の影響で気温が下がり
寒さに耐えられず席を御立ちになって
トイレへ行く方や、出店のコーヒーを飲む方もいて
寒さ対策を促す告知を増やすことや
ご準備を出来ずにお越しいただいた方への
何らかの配慮が必要だと痛感。

というのも、一時お席を立っても
お帰りにならず、後ろのほうで
最後までご覧くださった方が大勢いたので・・・

まだまだ配慮が足らず、申し訳ありません。
予算的な問題がありますが、何とか工夫して
改善できるように努力したいと思います。

終演後、お客様からたくさんお声掛けをいただきました。
2日連続でご観劇頂いた方も!

本当にありがとうございます!

お客様をお見送りした後、舞台前に集合して締めの挨拶。
バラシがあるので、短時間で終わらせなければならず
一人ずつ挨拶してもらえなかったのが残念だが
これはいたしかたない。

最後は、マナブンさんのご発声で一本締め。

本当にお疲れ様でしたm(__)m

と、ここで終わったわけじゃありません!

ここからが、また大仕事なのであります。

我らが強気味方、棟梁の酒井さんが仕込みだけでなく
バラシもお手伝いに来てくれて大助かり。

キャスト陣が着替えている間に
三光スタッフさんと酒井さんが舞台を次々バラシていく。
ボランティアスタッフさんは、客席の空気椅子の空気抜き隊と
パイプ椅子を運んで、拭き掃除隊に分かれて撤去作業。

会場の雰囲気作りに役だったのぼり旗、多数のテント
パンチカーペットがどんどん撤去されていく。

平台とパネルが全て取りはらわれたところで
トラック隊がまず、お山の倉庫へ出発。

そんなに時間はかからない・・・という見込みだったが
どういうわけか、なかなか戻って来ない。

後で聞いた話によると、色々手違いがあったようだ。

「段取り八分仕事二分」

準備不足で、想定以上に時間がかかる結果となった。
誠に申し訳ありません。

この失敗をしっかりと身体に刻んで
来年はスムーズな撤収ができるよう
体制を整えてまいります。

この日の私は殆ど使いものにならなかった。
指示を出す集中力ですら、衰えを感じた。

このフラフラ感・・・
明朝、起きれるのだろうか・・・

いや、何としても起きねば。
せめて4時頃、帰れれば・・・

と思っていたが、トラック隊が帰って来て
平台をトラックに積み込み
一段落させるために片付けていたら
空が明るくなり始めてしまった。

途中で、飲み物と差し入れのお菓子を配給したが
みんなお腹をすかせている様子。

あ…

何故これまで気付かなかったんだろう。

バラシの時こそ、夜食が必要だよ。
元気に働くためにはエネルギー源が必要。

こんな当然のことに気づかないなんて・・・
来年に向けての検討材料としてあげてみよう。

そんなことを思いながら、お腹の足しになりそうな
差し入れを探して、再び配給。

帰宅したのは朝7:00近くだった。

午後から撤収作業会場へ顔を出そうと思っていたが
寄る年波には勝てません。
夕方からの川中島倉庫の搬入作業に顔を出し
倉庫内整理を手伝った。

今日は真夏日で、非常に気温が高く
炎天下の中、一日中撤収作業をしてくれた皆さん
本当にご苦労さまでした。

遠方から参加の大久保さんと島村さんは
仕込みの手伝いが出来なかったから…と言って
バラシを明け方まで、黙々と手伝ってくださった。

お手伝いいただいた特別出演、一般参加の皆さん
ボランティアスタッフの皆さん
大変お疲れ様でした。

今年は、パイプ椅子の返却が
例年以上に大変だったとのこと。

人数がいれば良かったのだろうけど
月曜日は、お休みを取れる人が少なくて
参加メンバーには大変苦労をかけました。

過酷な撤収にご参加いただきました皆さんに
心から御礼申し上げます。

誠にありがとうございましたm(__)m

そして、劇団員、研修生の皆さん
あなたたちの働きに心から感謝します。

私のスケジュール組の失敗で
大変な思いをさせてしまいましたね。

来年はよくよく考えて公演スケジュールを組みます。

本当にお疲れ様でした。

引き続き、残務整理をお願いしますm(__)m