赤い実を付けている万両。同じ赤い実でも、ピラカンサスのような華やかさはない。葉の下にひっそりと目立たぬように赤い実が付いている。万両は日陰が好きだ。そんな万両の実を鳥たちは決して見逃さない。食べ物が少なくなっていく冬になると、いつの間にか実を見つけては食べていく。万両の実には、発芽を押さえる物質が含まれている。鳥たちは、その赤いところを食して、残った種だけが糞といっしょに大地に落ちていく。そうやって万両の実は遠くに運ばれて、新しく目を出す。日陰にひっそりと芽を出して、時間をかけて大きくなっていくのだ。
これは我が家の垣根の陰にある万両。これもまた、やがてどこかに運ばれていくのだ。
これは我が家の垣根の陰にある万両。これもまた、やがてどこかに運ばれていくのだ。