こころ模様

人はなぜ生きるのでしょうか。希望、居場所、時間というキーワードから、人生とは何かについて考えていきます。

想定外

2011-03-26 22:07:21 | 希望

昨日の朝日新聞朝刊の記事によれば、福島第一原発の危険性は1990年代から指摘されていたという。

東電が想定していた津波は5.4メートル。今回の津波は14メートルを超えていたそうだ。大きな被害がなかった東北電力女川原子力発電所(約120キロメートル北に位置)は9.1メートルの津波に備えていた。

869年の貞観津波は仙台平野の海岸線から約3キロの地点で波高が3メートルもあったことが、1990年に報告された。推定された地震規模はマグニチュード8.4。東電が原発沖で想定していたM7.9の約6倍の強さだ。福島第一原発が設計されていた1964年当時には、そのことは知られていなかった、その後、地震学の専門家からは、過去に造られた原発の安全性について、こうした最新の研究成果で見直していないことに警鐘が鳴らされていた。耐震指針を見直そうという動きは90年代からあったが、結局は産業界から圧力がかかり、耐震指針が全面改定されたのは2006年になってからだった。

今回の事態は、東電の清水社長が会見で話したような「想定を大きく超える津波だった」ということでは決してなかったのだ。