ムルマンスク便り

-夏の完全白夜、冬のオーロラ- ロシア連邦北西部にあり北極圏最大都市ムルマンスク市(ムールマンスク)の現地情報をお届け。

信じる者は救われる?(1)

2008-01-20 20:33:45 | ムルマンスク市・街の表情
1月19日(土)午前。「モルシュ遊びをする」という友人に誘われて、セミョーノフスコエ湖まで行ってみました。

すると、湖のすぐ近くに建っているスパソ・プレオブラジェンスキー寺院(以下、SPB寺院。2002年建立。写真右下)のあたりで何やら出入りが多いではありませんか!近づいてみました。SPB寺院周辺が特にすごい人集り。ノンポリ・ノンレリーギアの私ですが、好奇心が強いため「なんだなんだー?」と心馳せながら更に近づいてみました。

何でも、1月18日が大聖水宮入式(Великое освящение воды)、1月19日が神現祭(Святое Богоявление. Крещение Господа Бога и Спаса нашего Иисуса Христа)という、信教徒にとって忘れてはならない大事な日だったのでした。

これらの日に何をするのかと言いますと・・・

1月18日の大聖水宮入式には、聖堂内か聖堂敷地内の屋外に水タンク車が用意され、聖水が配られるようです。どこから運ばれるのか詳細不明だが、ピェルヴォマイスキー地区にあるヴヴェデンスキー寺院からかもしれません。

そして1月19日の神現祭には、人としてこの世に現れたイエス・キリストが神性を人々の前で表したことを祝います。

大聖水宮入式は、10日の神現祭時に同時開催するのが大半のようですが、ここでは18日と19日の2日間連続で開催していました。

敬虔な正教徒でもない私がただの好奇心で聖水を頂戴したら、後の方の分が不足し悲嘆に暮れるかもしれないので、遠慮。写真だけ紹介しますね。

タンク(写真中下)を見るとどうもロシアの国民的健康微炭酸清涼飲料水クワスを連想してしまい、パブロフの犬化してしまいそうですが、このタンクの中にあるのは、
水。
しかし普通の水ではありません。尋ねませんでしたが、恐らくタンク内に大きな十字架が浸してあって、それで成聖されているのかもしれません。

信教徒の皆さんが沢山恩恵に肖ろうと、いっぱい空容器を持ってきて頂戴する姿は、震災時等で全てを失い糧を求めて炊き出し場に駆け込んだ人々の姿に重なります。

信じる者は救われる・・・?

(つづく)