イコンのもとに


在宅介護16年が終了後、やっと自分のために生きられる。イコンも描いてます。ブログは書いたり書かなかったり、気分で。

ピンとこない岡山芸術交流

2016年11月05日 | 岡山
東京で、岡山芸術交流を観に行った何人かの人にお会いしましたが、
みな「最初から前衛過ぎて、岡山の場所や人になじんでないのではないか?」という感想でした。
突然、異次元の物が現れるおもしろさはあるのですが、
海外の作家が岡山の現場に来て初めて
どんな場所に自分の作品が展示されるのかわかったという人や、
組み立てには一切関わってなく、
完成してから作家登場とか、
芸術交流の企画者の意気込みとは、
えらく温度差があるのてした。

私個人の感想としては、
世界的な作家に高額な金を払うくらいなら、
岡山、近県の作家に製作費や滞在費を払って
制作させた方がよかったのではないかと思いました。「国際」にこだわり過ぎで拍子抜けのような感じがします。
別にあれらの作品を、
別に岡山で展示しなくてもよかったんじゃないか?という気持ちがあります。
バブル世代のブランド思考が美術展企画にもまだ残存しているのかね?
瀬戸内国際芸術祭をまねてみても、
作品まわりの環境と合っていないと、
ちっともつまらない。

岡山には、ほどよい田舎のよさがありますから、
それを理解していない作家の作品を展示してもね、
異質なだけだよ、という気持ちはあります。

岡山に「世界的な」はいらない。
ほとんどの岡山県民は「世界的な作家」は知らない。
岡山を理解してくれて
岡山県民に寄り添って制作された作品ならウェルカムだけど。
つまり、交流はほど遠い感じがあります。

岡山は田舎ですが、羽田から飛行機に乗って2時間で我が家に帰宅できます。
岡山駅から、ふたつめの駅あたりに我が家があるので
東京は気楽に出かけられるのです。
岡山に移住される方が多いのも、
関東の方が岡山市内のマンションを購入される方が多いのも
東京へ日帰りできるからです。
東京へ気楽に行けるということは、
海外へも気楽に出かけている方が岡山には多いのです。
我が家のご近所のじいちゃんばあちゃんグループは
先日、ニューヨークへ行ってきました。

以前、国吉康雄の生家のある出石町に17年住んでいましたが、
町内から海外へ出て暮らしている人はたくさんいましたよ。
フランス、アメリカ、イタリア、上海、香港など。
狭い町内でしたが、国際的な雰囲気がありました。
国吉康雄が生まれた町だもの。

高額な公費をかけて、
岡山にあまり興味のない作家を
アパレル社長の趣味で呼んできて
では、岡山の若い作家や美術家を志す若い人に
何が残るのか?
「やっぱり、美術って金かかるんだなぁ〜」という思いが残るだけかな?

私としては、岡山の近県の若い作家たちやベテラン作家たちに
制作、発表の場を作る方が、はるかに交流できたのに、
と思いました。
瀬戸内国際芸術祭をまねても、全くだめですよ。
岡山には、岡山のよさがあるんだから、
そのよさを引き出してくれる作家たちの作品でないと
岡山にはそぐわない。




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